マリリン・モンロー 瞳の中の秘密のレビュー・感想・評価
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微笑みの裏の深く長い悲しみ
父は蒸発、母は精神病。プロデューサーと寝ることも厭わない。ヌード写真流出騒動。己の演技の不安からアクターズスタジオに通って一心不乱に勉強する。アーサーミラーと結婚したのが転落の始まり。2度の流産そして離婚後に精神病院に入院。遺作になるはずだった「女房は生きていた」の撮影現場のマリリンが、何十テイクも重ねたり雰囲気が明らかに不安定な姿がショック。MSGでの「♪ミスタープレジデント~」がスタジオから解雇される決定的な失態だったとは。
マリリンの本質を垣間見た気がする。愛しく哀しい。アーサー・ミラーと...
マリリンの本質を垣間見た気がする。愛しく哀しい。アーサー・ミラーとの結婚によって破滅へと導かれたのかもしれない。 マリリンを代弁する出演者達も圧巻。
愛すべきひと
マリリン・モンロー この名前の持つ響きはなんともいえない思いを抱かせる。 彼女ほど、揺れ幅が大きいひとも珍しいだろう。 例えば、自分に自信が持てなくて、アクタースクールに通い直すひとりの女優。それとは、反対に自分の価値を見直して、ギャラアップを要求する大スター。 例えば、自分を愛してくれそうな男たちとは、すべて恋に落ちてしまう 女神のような女。そういう彼女に対して、嫉妬してしまう夫たちのこと、わかっていてもそうしてしまう尻軽女。 そんな揺れが彼女の多面性と複雑さを現しているように思う。 でも、それはマリリン・モンローだけの話ではない。 人間にはすべて、そんな要素を持っているのではないか。 そのなかで、そのエキスを拡大してその場、その場で、演じているのが人間なのではないか。多かれ、少なかれ、顕在化しているか、潜在化しているかは別として。 ただ、それを虚構のなかで、実際に演じるのが、女優というものだろう。そういう営みを見せてくれたのがマリリン・モンローというハリウッドスターだったのだと思う。
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