劇場公開日 2013年9月7日

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「ドラン監督の今後へ期待」わたしはロランス asabataboさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5ドラン監督の今後へ期待

2014年1月8日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

楽しい

知的

男が女になる。
映画や小説で幾度となく扱われてきた題材だけれど、この作品は男女の「普通」のラブストーリーとして描いていた。女になった男だけでなく、彼の恋人の女性にも感情移入させる。むしろ観客が抱くであろう感情をスクリーンに反映させていたのは彼女の方。なのでこのタイトルは個人的には違和感あり。
けど、ロランスのターニングポイントを境に物語も演出も一気にテンション上がっておもしろくなる。
前半は、いかにもなセリフが多くていまいちのれなかったり、ちょっと奇を衒い過ぎで結局ありきたりなどこかで見たことある表現になっているシーンもあったんだけど、全体としては好きな映画。印象的な音楽の使い方と色鮮やかな映像が好き。
24歳でこの作品…ドラン監督への期待とプレッシャーのデカさは半端ないだろうなあ。

繰り返されるふたりの幸福と喪失、鑑賞後の感覚は、江國香織のコメントがピッタリきた。
「ここには豊かな哀しみがある。哀しいのに幸福感のある映画。人生とおなじだ」
それにしても後半のロランスが小室哲哉に見えて仕方なかった。似てない?

asabatabo
きりんさんのコメント
2018年6月9日

江國香織の「きらきらひかる」。
とっても良かったですよね。僕は原作読みました。

きりん