プロミスト・ランド(2012)のレビュー・感想・評価
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マット・デイモンの眼と佇まい。
マットデイモン脚本、
すごくよくできた映画。
シェールガスは10年ちょっとでその開拓を終えたらしい、
その最中の問題点とそれに振り回される市井の農場の人々、
会社という巨大な組織の中で動く1人の会社員と重ね合わせて
何がこれから100年先でも大切と感じられるか。
マット・デイモンは生粋の俳優
彼の演技に感嘆する。
ガスバンサント
撮影リヌスサンドグレン、
マットデイモンの脚本
彼の演技
マット・デイモンの魅力
マット・デイモンの印象は、ゆるぎない無邪気さにある。
そこが彼の俳優としての絶対的武器であり、また限界でもあると思う。
自ら製作と脚本に関わった以上、主演を勤める自分の評価を、本人も知り尽くした上での役作りなのだろう。
住民をだましているという罪悪感よりも、自身がアイオワの田舎出身で住民がステップアップ出来るお手伝いをしているというアイデンティティを疑いすらしない無邪気さ。これを観客にすんなり理解させるには、それなりの実力が要る。
さらには、この映画は二重構造で、「だまされた人が実はだましていて…」という逆転が起こる。そのツイストも、ほろ苦い喪失感よりも、「これからまたやり直すさ」みたいな爽快感につながっている。そこが、マットの最大の魅力であり、武器なのだ。
レモネードスタンド
日本ではほとんど見ないが海外には“慈善家系”という感じでハンデを負っている人や困窮者に寄付や激励をして感動シーンへもっていくYouTuberやTikTokerがいる。
さっきそんなタイプのTiktokを見た。(2023/08)
動画で対象となるのは9歳の少年。生まれつき盲で家の前でレモネードを売っている。
前提知識だがアメリカにはレモネードスタンドという子供による資金集めの雛形がある。
『アレクサンドラ(アレックス)・スコット(Alexandra "Alex" Scott、1996年1月18日 - 2004年8月1日)は、癌を罹患しながらもレモネードスタンドを開き、同じ境遇の子供たちのために癌治療の研究や闘病を助けるための資金を集めた少女。彼女は8歳で短い生涯を閉じた。』
(ウィキペディア、アレックス・スコットより)
その少年はグレイソンといい売り場には自己紹介が貼ってある。
『ぼくの名前はグレイソン。ぼくは9歳で生まれつき目が見えないんだ。でも、そんなこと気にしないで、みんなができることは何でもするよ。音楽と旅行が大好きなんだ。
まだ片目が少し見えるうちに、世界を「見る」ためにお金を集めています。
世界を見るというぼくの夢を叶えるために、力を貸していただけませんか?』
TikTokは連作になっていて、最初にお客がひとりもいない“お店”でグレイソン少年がぽつんと座っている絵が撮られた後、その慈善家TikTokerが声かけし拡散し、やがて有名人もやってくるほど繁盛するという顛末。いちばんバイラルになったのは18.4Mを叩いていた。
──
Promised Land(2012)をよく覚えている。
マットデイモンとジョンクラシンスキーが共同で書きガスヴァンサントが演出し、デイモンもクラシンスキーも中で演じている。
わかってる人がつくった、ジョンセイルズみたいにいい映画だった。
企業への忠義心と人情のはざまで揺れ動くデイモンがうまい。
企業は顧客の味方とは限らないが常に顧客の味方であるという態度をとる。ほんとに誠実に対応するなら企業戦士なんて無理だがたとえクビになっても人間たるもの誠実に生きた方がいい。そういう静かな主張があったと思う。
好きなシーンがある。ラスト前、住人らがあつまっている体育館でスティーヴ(デイモン)は企業がみんなを騙してきたことを白状しなきゃならない。
その会場の入り口で素朴な少女がレモネードスタンドをやっている。一杯25セント。スティーヴは商売人らしく立地をほめる。
いい場所だ。
そうでしょ。
(のんで)うまい。
そうでしょ。
(払って去ろうとすると)まって、おつり。
あげるよ。
看板にも25セントって書いてあるから25セントでいいの。(ニコっとわらう。)
本筋とは関係ないシーンとはいえこのシーンをここに置いたのには理由がある。1杯クオーターのレモネードを何杯売ったら彼女の目的になるのか知らない。にもかかわらずおつりをいらないという誠実さ、おつりをもらうなんて夢にも思っていない少女の純心さ。けっきょくそれはこの映画が言いたいことの縮尺でもあっただろう。
私事ながら前からプロミストランドのレモネードのシーンよかったって書こうと思っていてやっと書けた。
アラスカ州マッキンリー
マッキンリーが舞台
マット・デイモンも田舎のアイオワ州出身の設定
男女とも顔が似てる人が多く、それぞれの出演時間も短かったから誰が誰だかあまり分からなかった
真面目なストーリーだが、たまに笑えるシーンがあるのはマット・デイモンだからか。
ただ単に街の人に感化されていくという予想を裏切ったのは良かった。ハッピーエンドっぽいけどちょっと可哀想なお話だった
原発で骨抜きにされるのと重ね合わせて見てしまう。
天然ガスの開発での農場を買い占めるためにやってきた青年が、地元の人や環境団体(実は会社から送り込まれた人だと後々判明)と触れていくにつれて、少しずつ考え方が変化していく。
廃れていくだけの田舎は金で買収されて環境のこと、後世のことを考えずに突き進んでしまうことへの警鐘でもある。
オーシャンズシリーズでのマットデイモンとは違って、大企業で働く普通の青年役は適任。
どちらが正しいのか難しい問題。 それぞれの事情、会社の思惑。何を思...
どちらが正しいのか難しい問題。
それぞれの事情、会社の思惑。何を思って仕事をするのか、相手に対しての誠意、様々なことを考えさせられる。
ラストの何か答えを得たような清清しい表情のマット・デイモンが印象的でした。
再び開拓するチカラ
個人評価:3.7
先祖から続くアメリカ開拓者からの土地。受け継いだ子供たちはいま一度、自ら切り開く必要がある。人生とは常に自分の頭で考え、自ら選び切り開く必要がある。ある田舎町の出来事を通じて、人生を描いている。
ただ最初から最後まで、マッド・デーモンの目線の物語なので、農村の人達の人生を描けてないと感じ、心の情報量は少なく感じる。
しかしながらガス・バン・サントとマッド・デーモンの強力タッグの作品。味わい深い内容だ。
天然資源の会社って悪なんだ
マット・デイモンの心情の変化、なかなか見ごたえあった。
90億の大企業、天然資源を理由にした土地買収って悪なのね。
環境の保全からは目を背けて、貧乏所帯を下に見て実際の価値よりも安く買い叩く。
一般的にそうなんだろうなと言われているイメージの通り。
そう助長する内容だった。
正直者でありたいなぁ‼️そんな物語でしょうか❓
シェールガスの油田が環境汚染になるかどうかはわかりませんが、町民を騙すのは潔しとしない主人公の物語です。
なので、主人公が正義の味方なのか、単なる正義感バカなのか判別不可能なので、あれ、それでどうしたの、そんな感じです。
ちなみに地球温暖化には科学的根拠はありません、人間活動で地球レベルの二酸化炭素は左右されないし、二酸化炭素で温暖化しないし、それどころか地球は氷河期に向かうところです科学的に。
なぜ、それでも世界が地球温暖化を支持するのかは、公害で内政干渉できる唯一の武器だからです、そうでないと中国やインドを責められないから、なのです。
さて、映画では、自作自演の大企業を責めてるわけですが、今時、こんな時代錯誤の企業もあるわけでもなく、トホホな展開でした。
演技は上手い、それだけは評価します。
得る物と守の物
マット・デイモンに脇をマクドーマンド、クラシンスキーと良いキャストでした。
脚本も好みで住民の心の変化をもう少し丁寧に描いても良かったかな…と思いつつもデイモンの気持ちの変化は流石の演技力を魅せてもらえました。
ただ個人的には、あのエンディングはどうなのかなと思う。そこに繋げるかぁ…
自分のことは自分で決めなはれ。
大手エネルギー会社の主人公がある田舎町のガス採掘権をめぐって右往左往する話。
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正直大きな盛り上がりがある映画ではないけど、話の種類としては下町ロケットとか半沢直樹とかやってるTBSの日曜ドラマ枠と同じ匂いがする。演出をあの感じに寄せれば結構おもしくなるんだと思う。
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私がこの映画を見てずっと違和感だったのは、ガス採掘権をめぐっての争いに最初は市民の多数決で決めるはずだったのに、外からやってきた環境保護団体の男と外から来た大手企業の男2人の戦いになってたこと。
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そもそも人の言うことを信じるんじゃなくてしっかり自分の目で見て調べて、どうするか住民が決めるべきなのにと。でもその違和感の正体が意外な真実で明かされるから良かった。
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マット・デイモンがかっこいいから割と飽きずに見れた!.
田舎町に降り立った静かなヒーロー
シェールガスが題材になっているけれど、
ビジネスの世界に置き換えられるテーマ。
ガスヴァンサントの安定感。
社会派ドラマとマットデイモンの相性最高。
スリービルボード女優の清々しさ。
大きな波もなく淡々と過ごすけれど、
ちゃんと観てあげないと、要所々々に散りばめられた
この映画の「クスッ」ポイントに気付けない。
答えはない・・
めっちゃストレートに表現すると、
故郷とお金、どっちをとるか
どっちかが正解ってことではない。
それぞれの状況、価値観で心は揺れる。
駆け引きをする企業、倫理観から外れた仕業。企業で働く者も翻弄される。
「僕は悪者じゃない」
【性善説に立ったガス・バン・サント監督がアメリカの貧しき州の抱える問題をテーマとした、魅力溢れる社会派作品。】
- シェール・ガス問題を表向きの主題として、実は、アメリカの地方の州の現状に深く切り込んだ作品。-
◆今作を鑑賞して思い出したのは「ファーナス/決別の朝」である。
今作同様に、且つては栄えたアメリカ鉄鋼業を支えた町に生きる男達(クリスチャン・ベール、ウディ・ハレルソン、ケイシー・アフレック・・)の屈託を抱えた姿が脳裏を過った。
・今作でも、トーンは違えどペンシルベニアの田舎町が舞台で、そこに現れたエネルギー会社社員を演じたマット・デイモンとフランシス・マクドーマンドがやって来る。
ー 今にして思えば、凄いコンビである・・。ー
・二人は、純粋に自らの責務を果たすために、田舎町の土地の奥深くにある、シェール・ガス採掘権利を求めるために、住民一人一人と接触していくのであるが・・
<今作品の様な、アメリカの地域格差をテーマにした作品を、商業ベースの映画にして勝負してくる当時のアメリカ映画界のスタンスとガス・バン・サント監督の矜持に、敬意を表したいと思った作品である。
2021年になっても、今作と同様のアメリカが抱える諸問題を正面からテーマにした社会派作品が、脚光を浴びている。
現代に蔓延る、様々な問題提起を真摯に受け止め、評価するアメリカ映画界の姿勢は、是非維持して頂きたいものである。邦画界にしても然り。>
資源は人を潤せられるか…?
『グッド・ウィル・ハンティング 旅立ち』のガス・ヴァン・サント監督とマット・デイモンのタッグによる社会派ドラマ。
あらすじだけ見ると小難しそうだが、客観的に見るとよくある話である。
とある田舎町に天然ガスが埋まっている。
その採掘権を得る為に、企業から人が送り込まれる。
町は貧困に喘ぎ、金を餌に甘い話でそそのかす。
やがて町人に反対派が増え、環境保護を訴える男が現れ、立場が苦しくなる…。
天然資源を巡る地元と企業のいざこざ。
この場合、企業が悪いと描かれる事が多いが、本作は割と中立な気がした。
町人にも金に目が眩んだ者が居る。
マット・デイモン演じる主人公も、比較的安く町人を納得させようとしてはいたが、そこまでドス黒い企業の回し者には感じなかった。彼は彼なりにこの貧しい町の事を考えている。
環境保護の男の正体絡む企業の手の込んだやり方には唖然とさせられたし、この一件を通じて主人公が考えを改める展開はちとセンチメンタルにも感じたが、思ってたよりかは引き込まれ、考えさせられもした。
資源は本当に人を潤せられるのか…?
自分に立場を置き換えて見ていたりもした。
自分の住んでる土地に天然資源が埋まっている。
自分も金には弱い人間だからそそのかされてしまいそうだが、企業が安い額で騙し、企業だけ儲けようと思ってるのなら、絶対にNOだ!
譲れない所は譲れない!
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