「演出が一本調子。自ら演じた悪役はよかった。」エージェント:ライアン マスター@だんだんさんの映画レビュー(感想・評価)
演出が一本調子。自ら演じた悪役はよかった。
通算5作目となるジャック・ライアン・シリーズ。今回は、若きライアンがCIAのエージェントとなって活躍するまでを描く。頭がキレるうえに身体能力もあるが、まだ海のものとも山のものとも分からないライアンにクリス・パインはうってつけ。
ただ、ケネス・ブラナーの演出が一本調子。
この手の話は、味方が本当に味方なのか、二重スパイの存在をちらつかせてこそ面白い。
たったひとりロシアに潜入したライアンが、組織からも孤立してしまうような設定がほしい。
なにしろ、ストーリーが単純なのだから、そうでもしなければ面白くない。
そうしてみると、上司を演じるケヴィン・コスナーはもちろん、恋人のキーラ・ナイトレイにもっと含みを持たせた演出が必要だ。
ケヴィン・コスナーの方は監督の責任だが、キーラ・ナイトレイはあまりにもヒドい。相変わらず表情がワンパターン。演技派を意識し過ぎか、ここのところ、ますますワンパターンに磨きがかかる。
観る前から、女優が違っていたなら、例えばキャリー・マリガンみたいなと思っていたが、案の定だった。
ケネス・ブラナー監督自ら演じた悪役はよかった。
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