「ジャックを付けて。」エージェント:ライアン ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
ジャックを付けて。
なんで邦題って、こういう紛らわしいタイトルにするんでしょう。
「ライアン」の前にちゃんと「ジャック」を付けておけばいいものを。
ただの「ライアン」だと、どうしてもこの場合「プライベート」が…
アチラの記憶が生々しいだけに、ついついチケットを買う時や、
誰かに話す時「プライベート・ライアン」って言っちゃいますよねぇ。
あ~紛らわしい!(私だけですか)
でも内容はもちろん、J・ライアンシリーズなので、ご安心を。
K・ブラナー、ライアンに変な衣装を着せたりしないよね?と少し
心配したけれど(舞台劇のとか)そんなこともなく、ご本人も重要な
役回りでしっかりと出演&演出。調味料でいうと(例えが変ですが)
とても配合が巧いというか、甘辛酸味の程良いさじ加減というか。
テーマが経済テロなだけに、初めからバンバン肉弾戦とはならず、
静か~で、ロマンチック~で、冒頭から30分くらいがリハビリと恋。
ライアンがスカウトされる(これ思いつきじゃないよね?)辺りなど
エ、こんな簡単に選ばれちゃったの!?といった驚きも満載。
上司を演じるK・コスナーが、いい感じにシブくてカッコいい。
彼には最近やっといい役どころが回ってきている感じ。クリスは
ついこないだカーク船長やったばかりという、イメージが強し。
何を演じても童顔でアニメキャラに近い顔立ちのクリス坊っちゃん、
エ、大丈夫なの!?J・ライアンだよ?と驚いたけど、まだ新米の
駆け出しの頃のライアンということで、またしてもピッタリv
(カーク船長といい、この人駆け出し専門俳優になりそうな予感)
彼女役には出たよ!K・ナイトレイ。と思ったけど、今作の彼女は
出過ぎず引っ込み過ぎずいい感じの役回り。だって彼氏がCIAじゃ、
怖いわ、心配だわ、好きだから別れられないわ、で挙句に協力まで
させられて、あーお気の毒!というくらい今回は大迷惑&大活躍。
地味な導入部のため、イマイチな展開になるのかと思いきや、
スローとアップの切り替えが巧く、非常に観やすい。何かとテロ映像
というと、怖い場面ばかり見せられてきたせいか(これも怖いですけど)
安心して観ていられるという久々の快作。
(タイトルにJ・ライアンって付けて○○篇とかにしてくれないかしら)