「エンタメとしての二つの欠点」エージェント:ライアン ko_itiさんの映画レビュー(感想・評価)
エンタメとしての二つの欠点
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冒頭の10分でライアンの高潔で知的で勇敢で不屈である人物であることが描写されるが、それが一つ目の欠点。
こんな完璧な人間に共感できるわけがない。エンタメは共感あってこそ観客は観続けることができるのに…… かろうじてあるのは恋人にCIAであるのが知られてしまうぐらいしかない、それも普通の作りならクライマックス直前で明かされるが、それが今回は途中で明かされるから観つづける気がそれてしまう。
陰謀がわかりにくいが二つ目の欠点。「9・11とリーマンショックが同時に来たら」というアイディアなのはわかるが、前者は派手な場面を盛り込めばなんとなくわかるが、後者は場面が作りにくいだけに全世界の危機がピンとこない。何か説明が必要だった。
それでも、かろうじてエンタメとして観れたのは監督の腕が良いからだ。
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