劇場公開日 2013年7月20日

「疑問の中の余韻」風立ちぬ bruさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0疑問の中の余韻

2014年3月19日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

知的

難しい

ジブリ作品だし、
瀧本ちゃんが声優やっているし、ということで映画館に行きました。

公開したものの、
声優が淡白で嫌だ、
ファンタジーではない、
今までのジブリではない、
つまらなくて子供が騒ぎ出して嫌だった…
等々、批判ばかり耳にしていたので、
正直、当日までだいぶ見ることを悩んでいました。

結果は観て良かったでした。

絵がきれいでした。
場面場面で吹き抜ける風が物語を進めているようで、
私も一緒に風に吹かれているような気分になりました。

単純な、ただの恋愛映画でもないし、主人公の伝記でもないし、
観ていてとても不思議な気分になりました。

主人公の声が淡白単調という意見をよく耳にしましたが、
私はあれも物語の一つのように思いました。

はじめ聞いた瞬間のあの違和感こそが、物語の一つなのではないか、と。
聞いているうちに、映画が進んでいくうちに、気が付いたら、心地よくさえもなっていました。

最後までその調子の映画ですが、私の心には、ずっと余韻が渦巻いていました。

エンドロールの「ひこうき雲」がまた良かったです。

bru