劇場公開日 2013年7月20日

「宮崎駿は何故こんな駄作を送り出したのか?と切り捨てる人々」風立ちぬ 麻布豆ゴハンさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0宮崎駿は何故こんな駄作を送り出したのか?と切り捨てる人々

2013年7月28日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

知的

難しい

失望、金返せ、もうジブリは観ない、庵野最低、駿は老害、眠いだけ、何が言いたいのか判らない、薄っぺらな話、etc…

特にYahoo映画レビューでは短いセンテンスの罵倒のオンパレード。そしてその手の罵倒には必ずどれも高評価が付く。二位以下のレビューに対し桁が2つ違う異常な投稿数。何やらバイアスのかかった連中の集中攻撃の匂いがという気まで起きてくる。批評はいいです、しかし作品や個人をただ貶めるような言葉の羅列は如何なものか?

確かにこの作品は、表現や説明の極端な省略の中に、行間の中に、観客それぞれの想像の翼を拡げる余地をあえて多く残した作り方をしている様に思います。ジブリアニメ作品としては異例の、しかしそれ故の大人のための作品。

生きる事の経験が重なるほどに、心の引き出しが多く、広く、深まるほどに、作品の味わいは様々な想いと余韻をあなたの中に静かに拡げていく、たった一度の鑑賞でお終いにするのでなく、これは幾度も観てそして幾度も読む映画なのだと思えます。

これから観ようかどうしようかと迷っている方は、過剰な口撃の言葉には惑わされず、それこそ今ある貴方の曇りなき眼で鑑賞し、レビューを載せる時には、きちんとした言葉で批評してもらえたらと思います。

そして今は一刀両断に切り捨ててしまっている人達も、5年後、10年後、20年後の自分でもう一度この作品に向き合ってもらえたら、きっとまた違う味わいをこの作品に見出すことが出来るだろうと、自分はそう思います。

麻布豆ゴハン
ゆーすけさんのコメント
2019年4月12日

全くの同感です。
ありがとう。

ゆーすけ
天網恢々さんのコメント
2013年7月29日

いちいち同意、蓋し卓見かと…
>今は一刀両断に切り捨ててしまっている人達も、5年後、10年後、20年後の自分でもう一度この作品に向き合ってもらえたら、きっとまた違う味わいをこの作品に見出すことが出来るだろうと、自分はそう思います。

天網恢々