「主人公が喋るたび脱力」風立ちぬ しまさんの映画レビュー(感想・評価)
主人公が喋るたび脱力
映像はジブリの真骨頂とでもいうのでしょうか、とても美しかったです。
飛行機、草原、地震、戦争、人々。
鮮やかな画でした。
ストーリー自体は淡々と堀越氏の半生を追っている感じなのですが、映像が(夢の描写など)ドラマティックさも与えていると思います。
ただ、主人公が喋るたびに脱力してしまうのです。
それはもう最初から最後まで。
画やお話に心を奪われかけた時に主人公の声を聴いて白けた気持ちに戻される。
物凄くイライラしました。
元々声優に関しては色々と言われていましたが、実際観るまでは何も言うまいと思っていました。
そして、観て、思いました。
最悪だ、と。
プロの声優の大袈裟な演技が嫌だと監督は言っていたようですが、「大袈裟な演技」の反対があんな「棒読み」だとは思いませんでした。
あれを良しとした監督と、監督を止められなかった周りにがっかりしました。
一体主人公は何歳なのでしょうか。
庵野さんは50歳をこえています。
演技は素人な上50歳の声しか出せません。
それはもう初め(少年時代はのぞく)から、50歳の主人公の半生を追っていくのです。
50歳の学生、50歳の新入社員、50歳の恋愛。そこに感情はあるのかという棒読み。
画はあんなに若く瑞々しいのに。
声、音はアニメにおいても重要な位置づけにあるべきものだと思っています。
無声ものならいざしらず、そこに音がある以上声優に関してもちゃんと考えてほしかったです。
楽屋で受けてりゃいいのかい。
全く残念です。
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