「マニアと夢を共有できるか」風立ちぬ こまめぞうさんの映画レビュー(感想・評価)
マニアと夢を共有できるか
これまでのジブリ作品とは別物です。
堀越二郎という人物の半生を描いてるものなので。
人生にはかっちりと
起承転結があるわけじゃない。
だからストーリーがイマイチ、とか
むしろ当然のことです。
ハナから制作側の方向性が違うのです。
問題の堀越二郎。
彼はマニアです。オタクでクリエイターです。
すぐに空想の世界へ軽く飛び越えていってしまう。
飛行機よりなによりそれは早く、
憧れの人とも空想はつながってしまう。
私はその空想などがとても良くて感動したのですが、
実感としてよくわからない、て人も多いだろうとは
思います。
飛行機は戦争の道具だから責任うんぬんというのは
関係ないでしょう。
たとえば人が刺される凶器に使われるのだから
包丁を作るな、とは言わないでしょう。
映画の中でもはっきり説明はしないけど、
理想としては、
美しい飛行機を作って
自分が飛行機を好きだとかきれいだとか感じるのを
他の人にも共有してもらって、
皆が乗るなら素敵だな、と
憧れの人との共有空想で表してます。
後半の恋愛面はむしろ要らないかも?とも思ったけど・・。
美しいと連呼するのは
数学者が数式を「美しい」と表現するのを同じ感覚なのでしょう。
でも一般人から見れば変人。
変人に理解示せるならこの映画好きな気がします。
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