「他の人には分からない」風立ちぬ クリストフさんの映画レビュー(感想・評価)
他の人には分からない
アニメって劇場で観る事が少ないので、その印象は実写の倍はある。
この映画の内容はさらに印象が深い。
話そのものにはインパクトは少なく、クライマックスらしい所も無い。
二郎と菜穂子のロマンスも多くないが、たまに出てくるとホッとする。
多分「堀越二郎」という名は日本より世界の方が有名なのではないか。
それ故彼の半生にクローズアップし、
クリエーターとしての喜びと虚しさを引き立たせ、
更には、同様に有名な監督自身の思いもダブらせ、
日本国内プラス世界に向けた作品になっている。
あまり説明臭く無いので、評価は良さそうな感じがする。
このくらい台詞とかテロップもないと、
観る人によって評価が割れるのは当然。
しかも戦中の日本が故の男女関係は、
現代の女性には不愉快この上ないかも知れない。
結婚のシーンは濡れた。
話題の声優陣は、
何で庵野秀明を抜擢したのかという深読みを、方々で聞いたが、
結果として自分には気になって仕方なかったからダメかな。
それより瀧本美織はジャストフィットな気がする。惚れそうだった。
結婚シーンで濡れたのも、彼女の台詞あってこそ。
この「俳優声優」も多くなってきたので、みんな上手くなったのかな。
脇の声優陣はみんな良かった。特に國村隼が。
「他の人には分からない」
結論は一つじゃない。観る人それぞれの思いで良い。
映画ってそもそもそーゆーモノ。
自分には良かった作品でした。
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