凶悪のレビュー・感想・評価
全196件中、141~160件目を表示
ぶっこむ
物語の最初から最後まで、ドンヨリとした空気で進んでいくので、観終わった後に、ドッと疲れが押しよせてきます。良い意味で後味の悪さがきいてます。
そして、なんといっても特筆すべき点はピエール瀧の演技。
恐ろしくイカれた役を演じていたが、もはや素で演じてるんじゃないかと思うくらい、そういう人にしか見えなかったです。観終わったあと、しばらく頭の中から「ぶっこむ」が離れませんでした。笑
リリー・フランキーもとても良かった。山田孝之は全体的に抑えた演技だったので、どうしても前者の2人に埋もれる感じになりましたけど、しっかりとした演技で作品を支えています。池脇千鶴も然り。
万人受けする作品ではないですが、役者陣の演技を観るだけでも一見の価値ありです。
ブッこむぞ!!
とにかく怖い…
まさに共悪。
人が死ぬということ
真の凶悪は新潮の記者じゃないか
『凶悪』
犯罪パートと記者パートのギャップ
2005年に雑誌『新潮45』が報じた「上申書殺人事件」をベースに、その取材過程を含めたノンフィクションのルポルタージュ原作をクライムサスペンスとして映画化。
殺人事件で死刑をまぬがれない状況にある受刑者が、別の3つの殺人事件を告発するという、前代未聞の出来事を、事件を過去に遡って明らかにしていくパートと、告発を受けた雑誌記者の取材過程のパートと、2段構成が交互に描かれていく。
本作は、受刑者を演じるピエール瀧と、共犯者であり首謀者である「先生」と呼ばれる男を演じたリリー・フランキーと、この二人の演技が、非常に素晴らしい。正直いって、これまでこの二人にこんな演技を期待したことがなかったが、こんなにハマり役があるとは二人揃ってあるとは、本作を見るまで想像することもなかった。「映画はキャスティングで決まる」と言われるが、まさにこの二人の配役の見事さと、そのハマり役を見事に演じた二人に脱帽である。この二人が演じた殺人犯の役作りは、『復讐するは我にあり』で緒形拳が見せた鬼気迫る演技を魅せられた時の衝撃を思い起こさせる。さすがに、あの時の緒形拳に匹敵するとは言わないが、二人のハマった演技は筆者の記憶に残り続けるだろう。
この2人が殺人や犯罪を犯していくパートが鬼気迫る演技を見せてくれる一方で、山田孝之が演じる記者のパートになると、どうにもカッたるくなる。
そもそも、僕は本作のように事件を解き明かす記者が全面にですぎてる割に、映画的な工夫もないような作品は、あまり好きではない。本作の翌年に公開された『白ゆき姫殺人事件』のように、ミスリードを誘う役割や、間抜けで身勝手な視点という役割を担った狂言回しとして、記者が登場するのは良いと思うが、本作はそういう映画的な役割を与えられていない。要するに、原作の新潮編集部の自慢気が鼻につくのだ。
そもそも、この記者は、取材対象に対してくだらない正義感を振りかざしすぎてる。取材する人間は、もっと取材対象を突き放しているものだ。だから、この記者の取材態度や、裁判での発言、果ては私生活の描写まで、ほとんど共感できない。
この記者パートを、もっと扱いを小さくするか、あるいはもっと映画的に効果あるように構成するかしないと、殺人・犯罪パートの緊張感がぶち壊しだ。
ピエール瀧とリリー・フランキーが素晴らしいだけに、記者パートの出来の悪さが勿体な過ぎる。その2つのギャップが非常に残念。
普通
彼らの犯罪以上に恐ろしいこと
非日常的に溢れる狂気に酔いしれる
嫌悪感
ゾンビよりよっぽど怖いww
怖いけど。
恐ろしいけど見てほしい。
ストーリーは重くて決していい気分になる映画ではないのですが、多くの人に見てほしい。
まずは実際の話というところが、震撼する。
藤井の家庭の描写が不要という意見もあったが、昼間に残忍な殺人犯の告白をさんざん聞かされてあの状態の家庭に帰るというところが、ますます陰気な気分に輪をかけるし、逆にあれほど残忍なことをしている2人の家庭は円満だというところが、何とも皮肉。
不気味な音楽や陰鬱な映像もいい。
リリー・フランキーとピエール瀧が強烈に異常な2人を演じ、
主人公の山田孝之はキャラ的には一見普通の会社員なので、下手するとこの2人に全部持って入れてしまうところだが、これがまた素晴らしい。
11段階に分けたという絶妙な心理状態の変化など、計算しつくされてた上での演技だと思うが、どの映画でも本当にこういう人なんじゃないか?と思わせる演技力はさすが!
凶悪犯2人だけでなく、山田さんの演技ももっと評価されていいと思うし、山田さんにオファーした白石監督はさすが。
若い監督の今後が楽しみです。
全196件中、141~160件目を表示