「タイトルなし」小さいおうち チネチッタさんの映画レビュー(感想・評価)
タイトルなし
原作と脚本が良いと思う。
原作者ははっきりとこの話はフィクションであると言っている。
胸を張って小説家とはフィクションをもっともらしく書く者とまで豪語している。
その潔さがこの話に共感出来る。
勿論「もっともらしく無い」ので、傑作であるとは言えない。
しかし、こんなもんでしょう。この映画の
「嘘をもっともらしく撮る事だ」と言った小津安二郎風に撮っているのは理解出来る。だが、しかし、淡々として話が進まない。やはり、この演出家は「チマチマした現代劇は撮れない」のだろう。
尚、この言葉は、小津安二郎監督に対する当該監督の若気の至りな言葉である。
ドイツ人には板倉ショウジと布宮タキとの関係は分からないんだろうね。
日本人で勘違いする人はあるまい。従って、ドロドロの人情劇に日本人には見えない。
でも、ドイツ人にとっては、言わば狂言回しでしかない俳優の演技を間違った判断をしてしまっている。
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