「小さいお家の中の小さな秘密」小さいおうち M hobbyさんの映画レビュー(感想・評価)
小さいお家の中の小さな秘密
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黒木華さんが日本アカデミー賞で最優秀助演女優賞
をとった本作。期待してみたら、なんでこれで最優
秀なの?と、過去の栄光にクエスチョンと意味の
ない事をしてしまいましたが、よく分からない。
演技は良かったし、役にもあっていたけれど、、、
お話も、演出も派手ではなく、ある家族の普通の
日常が描かれていた。ただ、そこに秘密の恋愛が
絡んできて、、、時代は昭和前半。
第二次世界大戦へと進んでいく様子が描かれている。
印象的だったのは、板倉(吉岡秀隆さん)が招集
令状を受け取り、平井家へそれを伝えにきたシーン。
なんとも悲しい気持ちになった。
「お国に尽くすなら、君など兵隊より、
絵を描いたり、漫画を描いたりした方が
よっぽど役に立つと思うけどね。
一番つまらない使い方だな」
と、美大を出たデザイナーの板倉へ平井の旦那が
掛けた言葉。
本当にその通りだと思った。
"使い方"というところがグッときた。
そうなんですよね。
国にとっては所詮国民は使われてしまうのです。
一人一人の人生が、戦争によって強制的に道を
変えられ、夢や家族や幸せを奪われてしまう。
本当に悲しい。
当時の人達の気持ちにはとてもじゃないが自分は
同じ気持ちになることは無理だが、映画を通して
いろんな立場の人の気持ちが表現されていることで
少しくらいは分かったつもりになれる。
二度と同じ事が起こらぬよう祈るばかり。
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