「夢があるようでない、ある意味すごく現実的な映画シリーズになってきた気がする。」アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン Push6700さんの映画レビュー(感想・評価)
夢があるようでない、ある意味すごく現実的な映画シリーズになってきた気がする。
アイアンマンことトニー・スタークが開発していた人口知能が暴走し始め、人類を滅ぼそうとする。
それを阻止しようと、アベンジャーズとその仲間達の戦いが始まった。
というこれだけの話に、個別のエピソードを入れて、あとは集団バトルという構成。
女性の暗殺者から、神まで、バラエティーに飛びすぎのメンバーなので、個別のエピソードには事欠かないし、集団でのバトルもそれぞれ個性的で、飽きないし、面白かった。
キャラクターでは、今回もスカーレット・ヨハンソンのブラック・ウィドウがよかった。
一番弱そうだけれど、主役と言ってもいいくらい目立っていた。
でもこれを見ていたら、思わずX-MENシリーズと比べてしまった。
同じような話だし、一部キャラが被ったりしている。
X-MENシリーズは、過去いったり未来いったり、なんとかつじつまを合わせて、リセットしたりして、初めての人でも見やすいように、ファンの人も飽きさせないように工夫して営業している。
最近はそれも怪しくなって、破たんしてきたので、開き直っている感じがする。
人気キャラも、最近デッドプール押してきたけど、今まではほとんどウルバリンしかいなくて、スピンオフもウルバリンだけだった。
一方アベンジャーズは単体でもいける人気キャラをいっぱい持っていて、スピンオフをガンガン作れる。
その後、アベンジャーズ作って、またスピンオフをガンガン作る。
初めから訳のわからない話なので、つじつまを合わせる必要もないし、過去に戻ったりしてリセットする必要もない、ひたすらキャラクターで押していって、回せば回すほど儲かる仕組み。
マネしようと思っても、単体でもいける人気キャラが少ないので、マネができない。
まるで経営資源をたくさん持っている大企業と、持っていない中小企業の戦いみたいで、大企業は大儲けできるけど、中小企業は厳しい。
この映画は映画というよりも、大企業のビジネスモデルというような物に近くなった気がする。
夢があるようでない、ある意味すごく現実的な映画シリーズになってきた。
X-MENシリーズも頑張ってほしい。