アーロと少年のレビュー・感想・評価
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子供向け映画としては良作
取りあえずこの映画の良い所、う~ん?な所を順々に挙げていこうじゃないの。
【ここが良い!】
●風景の描写がキレイ!
これ、実写か?となるシーンの連続。特に水の描写は目を見張るものがある。終盤の見どころの一つでもあるアーロが川に流されていくスポットを救出するシーンにグッとくるのもCGアニメの大御所であるピクサー、さすがの描写力としか言いようがない。
●少年、スポットがかわいい!
この世界はどうやら恐竜だけしか喋れんようでスポットも当然、喋らない。スタッフは彼の感情を表情だけで伝えようと頑張ったことだろうと思う。彼の無垢な表情に母性をくすぐられる人も多いのでは…?
●悪役のワルさが光る
道中、スポットを狙おうとするプテラノドン集団。最初会った時には道に迷ったアーロ達を助けてくれるのか、と思いきやの強襲シーン。ワルはワルでも怖いワルだ。食い殺しちまうぞ!ってオーラが最高。中々キャラも立っていたし、一度は別の恐竜に追い払われたのにラストで再び襲ってくるとは思わなかった。
【うーん?】
●語れらなさ過ぎなストーリー
物語が進むにはある程度の「理由づけ」が必要だ。桃太郎が鬼退治に行くのは「鬼が悪さをしている」という理由があるからであってそれもなしに「よし、鬼退治に行くぞ!」って言う桃太郎はただの鬼畜ではないか?
…それはさておいてこの映画ではそんな「理由づけ」なしに物語が進んでしまう。どうしてスポットはアーロを助けようとしたのか?どうして1度は同じ種族の元へ行こうとするスポットを引きとめたアーロが数十分後には感動的なシーンと共に別の家族の元に預けてしまうのか?
前者ではエピソード0である程度の推理は付いた(スポットはアーロの姿に1人ぼっちになりたてだった過去の自分を重ね合わせたのだろう)が劇場に行く人が全員あれを見て来るわけではない(自分もエピソード0の存在なんか知らなかったぞ)別にもったいぶらずに本編に組み込んでも良かった話と思うのだが…
後者では数々の困難に一緒に立ち向かい、一緒に帰ろうとも言っていたアーロがノコギリ山を越え、やっと家が見えた!って所で脈絡もなく現れた、しかもスポットとは明らかに初対面の別の家族(髪の色と服が違うんだよなぁ)にスポットを預けてしまう。
家族というものは大切な物なんだよ、ってのは分かるが…いやでも「別の」家族だぜ?友情<初対面の同族っていうのが腑に落ちない。その決断をしたのにはもっと深い理由があるんだろう?アーロ?…だから喋れって!!まだ実は死んでたと思われてたスポットの家族が生きていて再会…の方がよっぽどスッキリする。ベタだけど。
●薄い登場人物
アーロには兄と姉がいるのだが、兄はドジなアーロをからかったりなどちょっとは主人公との絡みがあるが姉はない、一切ない。
全く姉の存在意義が分からなかったぞ。姉はすばしっこく、兄はいたずら好きとかいうキャラがあるのにその姉のキャラが全く生かされていない。
また、名前の無かったスポットに名前を付けるシーンだけで1キャラ必要だっただろうか?見た目的にもキャラが立っていたのに…もっとストーリーにも絡んで欲しかったなぁ…とも思った。
●ディズニーの伝統芸?ぶっ飛びシーン
古くからはダンボから始まるディズニーの伝統芸?とも言えるサイケシーン。あのピンクの象に恐怖を抱いた人は多いと思う。
別に本編の流れとは脈絡もなく始まるぶっ飛びシーンがこの映画にも存在する。「超美麗3Dアニメ」でだ。
えー、もしも子供にトラウマを残したくない親御さん方。彼らが腐った桃を食べるシーンになったら構わない。子供の目を塞いでよし。リアルを追及した作画でアレをやられるのは恐怖しかない。俺が6歳児ならちびってたぞ。別にピクサーは子会社になったからと言って親会社の伝統受け継がんでよし。テレビ放映の時にはあのシーンを流すのはテロ行為なので放送局の皆々様におかれましてはバカな真似を慎むようお願いいたします。
あっ、そういうサイケなシーンが大好きな人!この1分にも満たないシーンだけで映画代金払える価値はあるぞ。俺が保証する。
【総評】
この映画は親子向けの王道だと思う。自然の雄大さをアニメ映画で体感するとは思わなかった。今のアニメ映画は草の一本一本、小さな虫たち、水面に輝く日光…ここまで魅せることができるんだぞ!という制作陣のこだわりがよく分かる。また無邪気な表情を見せるスポット、旅の途中で成長し、物おじしない心強い恐竜になっていくアーロ。登場人物に感情移入すればシーンの一つ一つで泣いてしまう。
色々ストーリーで無茶苦茶は言っているが、それは自分が中途半端に年取って理屈くさくなっただけかもしれない。複雑なストーリーの苦手な子供にちょうどいい。確かにストーリーには粗がある。凡庸だ。それはそうだが、やはり美麗な映像から紡ぎだされる感動に心を温かくして観てほしい。細かなことは考えずに、ね。
でもそう思っちゃうとあのぶっ飛びシーンがしこりのように心に残ってしまう。幸い、中盤に存在するのでさっさと忘れてしまった方が吉ですな。ウン アノシーンハ ナカッタ(棒読み)
わんぱく少年
楽しそうな雰囲気の予告が気になって観てきました。
ピクサーは冒頭のショートムービーを楽しみにしているのですが、今回の作品は日本アニメの影響を受けたような戦うシーンが多くカッコいい!って感じでした。
さて本編ですが、まずCGが凄かった。
背景は実写じゃないかと見紛うほどにリアルでした。
しゃべるアーロと言葉は話さないが身振り手振り、表情で会話しようとする少年。
少年はまるでアーロのペットの様で、この普通とは逆な世界観が私は好きでした。
木を家族に見立てて話をするアーロの話がスポットに伝わって、スポットが家族が亡くなった事をアーロに伝えた時は、そのコミュニケーションに物悲しくも小さな感動がありました。
終わりは唐突にやってきた感じがしましたが、アーロとスポットの別れるシーンはうるっとなりました。
酔っ払ったシーンでは子供向けにしてはエグい描写だなと思うところもありましたが全体的にアーロとスポットの掛け合いが楽しく感動できる作品だったと思います。
実写?
壮大な景色。
CGだよね?
とても、アニメーションには見えません。
アーロには台詞が有るけれど少年スポットには全く台詞が…あ、遠吠えは有りますが
台詞は有りません。スポットは「目」で語ります。
あ~あの目。心にしみる~(T0T)
観終わった後、ホッコリします。
泣きました。
泣きました。が、アーロや少年の仕草に感動という感じで話の内容は薄め。個人的には自然の映像美を堪能する映画だなと感じました。CGとは思えないような水や光、砂や木々の表現が作品の主役と言っても良いほどに美しい。
さすがのピクサー
さすがピクサー作品ハズレなし。今回はアメリカでもピクサー作品の中では低調なスタートでどうかなぁと思っとりましたがやっぱり面白かったです(^^)アニメだと今だに子供の見るものとか大人でも観賞できるとか言うのが残念です。ピクサーとディズニーの区別がつかない人もまだまだいるだろうし、ジプリでも宮崎駿作品しか知らないという人も沢山いるだろうし! アーローと少年が大ヒットすれば良いのですが。
鑑賞環境悪すぎ
字幕版日本でやってねーから仕方なく吹替版で鑑賞
後ろからガキに蹴られるわ、5人くらいの女の子を放し飼いにするババアがいるわ
ストーリー全く入ってこず
キロロの歌もいらねーし声優も俳優だから顔浮かんで感情移入できない
ディズニーの日本の配給やってるやつなんとかしてくれ
わかるんだけど…
成長と友情と家族の絆と…全てわかるんだけど肉食、草食、人間のそれぞれの基準がばらばら。統一感なし。特に少年のオオカミ少年化が最後まで違和感あり。
水と緑と地面と…自然の景色は実写かと思うほどキレイ。それは驚愕でした。
PIXAR30周年展後、初のPIXAR。 アーロと少年という日本版...
PIXAR30周年展後、初のPIXAR。
アーロと少年という日本版のタイトルには若干の違和感があるが、ストーリーと絵のタッチにじわじわハマる。
怒り、赦し、優しさ、挫けない心、家族愛。
絵が綺麗すぎて、どこからどこまでがアニメーションなのか分からなかった。
全部がアニメーションだとしたら、凄すぎる。
内容は3.5、映像の美しさで+0.5
内容自体は普通に面白いくらいです。
普通に泣ける箇所が一つあります。そのくらいです。世界観は確かにピクサーならではの発想で面白いと思います。
それよりも、映像です。ピクサーの映像の技術がとんでもない事になってるところに驚きました。もう実写の映像のように美しいです。というか、実写にしか見えません(笑)
一度泣いた
絆を描いた、清く正しい映画。
フルCGとは思えないリアルな表現には舌を巻く。草木や山、空、大地などあまりにもリアルすぎて、実写との融合と思うくらい。それ故に、キャラが浮いてしまいそうになる瞬間も垣間見えるが、絶妙な表現で見事に溶け込んでいる。というよりもすべてCGだからそれが当然といえば当然なのだが、あれほど完璧な背景を作り込まれると、壮大なロケとか無くなっていく予感がする。
ストーリーは単純すぎて、正直楽しめない。たまに笑えるのと、後半だけ1度泣かされたくらいで、押しつけがましい絆とか極度の恐怖や叫び、何かにつけ足を滑らすなどの表現には憤りを感じた。
設定とCGだけが注目すべきところ。内容の深さは全くない。それ故に、この作品をどうひょうかするか、なかなか難しいところ。
尽きることない表現力の追求
今回のピクサー、遂に恐竜モノです。来ましたね。ほう、そうかそうかと。本家ディズニーも『ダイナソー』やってるしね。アニメ作ってるスタジオが一度は手を付ける企画というか。遂にピクサーもかあ、と。まあ通る道だよね、とか色々思ったりしまして。うん。
ま。ただし、やっぱりピクサーなんですね。直球を嫌い、いつも斜め上を狙うアニメスタジオさんですから。設定が独自なんですね、今回も。地球が隕石衝突を免れ、恐竜達が言語を獲得し独自の文明を築いているというIFの世界。人間の方が野生ぼったいという(というか動物ですね、この世界では)。
ある日、ひょんなことから出逢うアパトサウルスのアーロ君と、人間の少年スポット君の冒険がこのお話の焦点でして。
でも、設定はピクサー的なんだけども、ストーリーは至ってシンプルなんです。あまりゴチャゴチャと展開をかき混ぜず(勿論、山場は沢山あるんですけれど)、アーロと少年を中心にして、あらゆる表現力、あらゆる演出力を駆使して見せ場を作っていく感じというか。ここがちょっと今までのピクサー作品にはなかった作りなんです。
なんていうんスかね。サクっと云ってしまうと、まるで実写と見紛うくらいの精緻な世界に、デフォルメされたキャラクター達を動き回らせてるんですよ。これがね、この上もない贅沢感を味わえるというか。しかもそれが全くミスマッチにはならず、どこまでもスムーズ、どこまでもナチュラルに溶け込んでいく画作りは、もう「お見事」の一言に尽きます。とてつもない新境地ですよ。いや本当に。
ピクサーに到達点限界点なし!なんですねえ。常に新たな表現力を追い求める姿勢には、新作観る都度に脱帽してしまいます。
特に感動したのは水!水ですね。あんなにリアルなやつ、どのアニメでも観たことない!てくらいに、水。川面に刻まれるさざ波が現実とまるで違和感なし!なんですよ。洞窟の壁に水面が反射されてる描写には、もう感動を覚えたくらいで。
そういった緻密さの連続体。表現と演出の洪水。シンプルなストーリーに高密度なメッセージを詰め込んで、ピクサーからまたまた大傑作が誕生しました。
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