「重い活劇映画か? 歴史教科書か?」セデック・バレ 第一部 太陽旗 chakurobeeさんの映画レビュー(感想・評価)
重い活劇映画か? 歴史教科書か?
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本映画は大日本帝国が台湾を統治していた時代の原住民による抗日反乱事件を描いたものである。この映画によって、「霧社事件」と呼ばれる悲劇の反乱事件がかってあったことを知らされた。日本の支配に不満を抱いた誇り高き原住民の男たちが勇敢に戦って、その家族らも巻き添えにされて無惨に敗れる姿がダイナミックなアクション場面を多く使って、描かれている。台湾映画であるため、原住民側の力強さを強調する狙いで、戦闘場面では多数の日本兵や警官などが殺されていたが、実際には、「700人ほどの原住民が死亡もしくは自殺、500人ほどが投降した。一方、鎮圧側の戦死者は日本軍兵士22人、警察官6人など」と記録されているらしい。第一部と第二部の合わせて約5時間の大作であったが、今問題となっている東アジアの近代史を知る参考になり、また、アメリカの西部劇映画でインディアンへの対応が変化していった歴史を知るものとして、色々と考えさせられる映画でありました。
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