バーニング・クロスのレビュー・感想・評価
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今度は武闘派クロス
モーガン・フリーマンが主演したシリーズ前二作は何となくしか覚えてないのですが、もうほとんど別物って感じでしたね。
主人公アレックス・クロスが知性派からいつの間にか武闘派へ、それによって内容も完全にアクション映画へと変わってました。
まあでもこれはこれとしてそれなりには楽しめましたが、ほとんどクロスが犯罪心理学の専門家である意味は無くなっていた様な・・・。
後手後手で犯人に翻弄されすぎでしょ(苦笑)
結局復讐の鬼と化して肉弾戦ですから、こうなってくると普通にB級アクション映画を見た印象しか残らないんですよね。
クロスを演じたタイラー・ペリーも、モーガン・フリーマンと比べてしまうともう一つ魅力を感じないんだなぁ。
むしろエドワード・バーンズやレイチェル・ニコルズと言った同僚刑事の方が華があった印象で。
まあプロファイリングを駆使した知性派サスペンスではなく、あくまで普通の刑事物アクションとして見るのが吉と言った感じでしょうか。
ただ、悪役を演じたマシュー・フォックスは素晴らしい存在感を見せてくれましたね。
イカれたサイコっぷり、ムキムキ筋肉の細マッチョな体、これは本当に凄かった。
でもあんなに強かったのに、クロスとのバトルではそうでもなかったのはご愛嬌と言った感じか・・・。
まあこれで終わればまだ良かったのですが、ジャン・レノが・・・何かB級なオチだなぁ(苦笑)
不燃焼クロス
モーガン・フリーマン主演で「コレクター」「スパイダー」と2度映画化されたジェームズ・パターソンの人気小説シリーズの3度目の映画化。
今回、デトロイト市警の刑事にして犯罪心理学の専門家であるアレックス・クロスに扮するのは、タイラー・ペリー。
…タイラー・ペリー!?
アメリカでは黒人層から人気を誇り、監督としてもマルチに活躍する黒人スター。
「ゴーン・ガール」での弁護士役…と言えば思い付く人もいる筈だが、日本での一般的な知名度はほとんど無名と言っていい。(日本では、ペリーの手掛けた作品はことごとく未公開。DVDスルーにすらなってないのも多い)
きっと、フレッシュにリブートして、ペリーの更なる人気拡大&シリーズ化…を狙った企画だったのだろうけど、前任がモーガン・フリーマンだったのが不運。
ペリーの奮闘は評価するけど、普通の黒人刑事にしか見えないのは致命的。
これで映画自体が面白かったのならマシだったのだけど…
猟奇殺人犯を追うアレックス。が、犯人の魔の手は、アレックスの同僚や家族にも迫り…。
正直、モーガン・フリーマン版も傑作サスペンスとは言い難いが、それを下回るB級劣化版。
サスペンス・ミステリーとしての醍醐味は薄く、中途半端なサスペンス・アクション。
ロブ・コーエンの演出が不調。この人は素直に「ワイルド・スピード」の監督を続けてたら良かったのに…。
先述通り、それでもペリーは奮闘している。
犯人役のマシュー・フォックスはなかなか印象を残す。
それにしても、ジャン・レノはあんな役でよく出たもんだ。
アメリカでも興行・批評共に撃沈したので、シリーズ化はまず無い。
興味本意で、タイラー・ペリーのアレックス・クロスを見てみる価値はある…かな??
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