「こんなにチルドレン。」人生、ブラボー! ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
こんなにチルドレン。
最近、近所にリニューアルされた某シアターにて上映。
おそらく名画座待ちになるだろうと睨んでいたのでラッキーv
とばかりに足を運んだのだが、どうやら客足が鈍いとのこと。
うーん…確かに映画ファン以外にあまり知られてないだろうし、
あとは鑑賞後の実感として…ちょっと完成度が低いかなと思う。
いい話なので(オリジナルだし)もっと面白くできるだろうなぁ。
そこはリメイク権を獲得したハリウッドにやってもらいましょう。
そっちも楽しみ^^;
42歳のダメダメ独身男、ダヴィット。
実家の精肉店を手伝いながらダラダラ生活するも、借金が膨らみ、
妊娠した恋人にも愛想をつかされて落ち込んでいると、今度は、
昔バイトで提供に励んだ自分の精子から533人もの子供が生まれ、
そのうち142人から身元開示の裁判を起こされてしまった、という…
重く考えれば、笑うに笑えない(今後も起こりそうな)大問題に。
冗談じゃねぇ!とばかりに親友の弁護士に泣きつき、逃げ切りを
謀るが、その中に自分が応援するサッカー・チームのスター選手を
見つけ(単純に喜んで)、次々と子供達に逢いに行ってしまうという、
(もちろん自分の身元は隠して)何ともお気楽なダヴィットの性格。
まぁダメ男というのは、女からすると、どこかほっとけない魅力が
あったり、なぜか周囲に好かれたりして、(本人の意向に関わらず)
運が向いてくる人ってのが多い気がする。
今作のダヴィットだって、彼女は警察官だしねぇー。
どうしようもないところ(色々ありますけども)は、大概を受け容れる
寛容な性格にも依るのだろうな、損得を考えないで失敗する人には
こういう性格の人って多い気がしますねぇ。現に周囲にもいますが。
そもそも今回の問題点、たった一人の精子(詳しくは分からないけど)
をそこまで使いまくった病院側に非があるようで、だからこれだけ
父親が同一の子供ができちゃった…?というワケなんですねぇ。
笑っちゃいけないけど、自分がその一人だとしたら微妙に怖い(汗)
自分の父親って、どんな人…?
単純に考えて、子供たちが興味を持つのは分かる気がしますね。
敢えて母親や育ての親を一切登場させないのは、話の流れがまったく
違う方向へいっちゃうからかしら。あくまでコメディに仕上げたかった?
リアルに考えたら、こんなハートウォーミングな話にはならず、
そもそも何でこんな奴がオレのワタシの父親なんだ!!ってそっちで
裁判を起こされそうなご本人ですから^^;
彼のいいところ(父親が息子を諭すあのシーンは良かったですねぇ)を
最大限に発揮させ、どんなバカ野郎でも(あ、ゴメンね)、頑張ったら
ちゃんと人の親になれる。という現実をコメディタッチで綴ってました。
あともう一息で、今作もブラボーに!?
(ダヴィットの精子って42歳でもファイト一発!ってことよ、すごいわね)