「世界の映画祭で観客賞を受賞したカナダ作品。家族愛&親子愛の雰囲気を...」人生、ブラボー! かんりにんさんの映画レビュー(感想・評価)
世界の映画祭で観客賞を受賞したカナダ作品。家族愛&親子愛の雰囲気を...
世界の映画祭で観客賞を受賞したカナダ作品。家族愛&親子愛の雰囲気をリセッシュしても、内面から湧き出る体臭は防げないみたいな凡作。温かいのは好きだけど、ぬるいのは御免だ。これを見ちゃう人が一人でも減るように詳しく解説しちゃうよ。
<あらすじ>父の肉屋で配達員をしてるアラフォーダメ男が主人公。若い頃にSTARBUCKという仮名で600回アルバイトした精子提供で産まれた約500人の青年男女のうち約150人が、父親の身元を公表するように病院を集団告訴した。主人公は身元を隠したまま子供たちと少しずつ知り合い、力を貸して、仲良くなっていくが、自分の彼女も妊娠したので、借金を返して子育てをするために、病院を逆提訴する。結果は主人公の勝訴。でも子供たちに情の移った主人公は正体を明かすことを決意する。が、そうなると賠償金はもらえず借金が返せないばかりか、彼女にもヘンタイと嫌われ家族も失う。さあ、どうする。。。【ココからネタバレ】
じつは昔の精子提供のアルバイトは両親の夢だったイタリア旅行プレゼントのためだった。根がとってもいい子なので今回の借金は父ちゃんが店の金で返してくれた。名前を公表したら、子供たちも生まれてきた妹を祝福して大喜び。彼女もアルバイトの理由を知って、事情を受けとめ、プロポーズを快諾。100人の一人一人とハグしてハッピーエンド。
<感想>この作品、めちゃ大事な視点が欠けてる。産みの親より育ての親というけど、子供たちの父母・養父母が影も形も出て来ないのだ。子供の中には重度障害で施設に入ってる子もいて、感動のBGMに包まれながら車椅子を押して歩くシーンもあるのだが、へんなおじさんに連れ去られて両親はさぞびっくりしたことだろう。。。というあたりを一切省いてる。それってめちゃ一方的だしょ。全員が両親に見捨てられたという設定なのかもしれないけど、家族愛を誇張しておきながら、相当な無神経ぶり。こうなると、出てくる人みんないい人なのが、逆に気持ち悪い。久々に映画見てむかむかした。唯一思い出したのはカナダってフランス語なんだってこと。2点