「対の物語」劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 新編 叛逆の物語 みゃあさんの映画レビュー(感想・評価)
対の物語
TV版についてもネタバレしてますので、未視聴の方はお戻りください。
冒頭でさやか、杏子らがマミと一緒に戦ってるのを見たとき、これは円環の理が発動した後の世界であることは判った。ただ一点、何故そこにいないはずの人がいるのかというとんでもない違和感を伴っていた。
それはストーリーが進むに従って明かされていく。
今作の主人公は暁美ほむらだ。TV版であの感動を与えてくれたあの少女だ。TV版は魔法少女が魔女になるという圧倒的な絶望をまどかが救う話でもあったが、一方ではあれだけ頑張ったほむらの願いは無視されていた。
キューベーによりまどかの潜在能力がとてつもないものであることは語られていたが、実際ほむらの能力もまたある意味無限という、神に近しいものだった。
まどかがキューベーとの契約で魔法少女を救済する願いを叶えた時、まどかに魔法少女になって欲しくない、一緒にいたいというほむらの願いは叶わぬものとなった。はずだった・・・。
しかし思い出して欲しい、TV版の10話で果てしない絶望に対し果てしなく繰り返し立ち向かったほむらを。
そう、ほむらも強い願いと意思を持つ者だった。
まどかは魔法少女「たち」の運命を変え救済に向かったが、ほむらの願いはもっと狭く身近で個人的なものである。
それがどうなったかは映画を観てほしい。映画は言われているほど難しいものじゃない。世界の構築は上手くできているし、TV版を観ていればほむらをああ扱わなくてはならなかったのも良く解る。
新キャラは円環の理により救われた魔法少女たちの象徴であり、あの扱いでいいと思う。
さやかがある意味救われたこと、これもまた重要かと思う。
ちょっと甘いかもしれないが、満足できたので5点にします。