「やっぱりこの三作目だけ評価できる」劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 新編 叛逆の物語 守銭奴さんの映画レビュー(感想・評価)
やっぱりこの三作目だけ評価できる
という意見の人はあまりいないみたいだが。そりゃテレビ全12話が受け付けなければ、続編なんてみないだろからなあ、ふつうは
自分はリアルタイムでテレビ12話みてなかった。この叛逆が公開する半年前かな一気見したのは。
自分はこれでもかなり陰惨なもの、救いようのない話、残忍な作品とかいろいろみてきたし読んだりもしたつもりだが
この魔法少女たちの悲劇性にはすっかりやられてしまい、ちょっとまともな話ではない。なぜ、批判が起きないのか不思議で仕方なく、製作者たちを憎悪したね。
とりわけここまでの目に遇わされるかと思ったのが、美樹さやか。同情がひいきとなったのか、いちばんこの中では好きなキャラ。
というか他の4人はどうも現実味に欠けるというか、キライじゃないが興味があまりもてない。
というキャラに感情移入する作品ではなく物語としての構造そのものを楽しむ作品なのかも知れないが、それは人それぞれだとおもうんだが…
前にみた時は、テレビ編と映画前後編からの流れでこの叛逆〜もあまり高い評価をできなかったが、独立した作品と考えるとこれは素晴らしい。
五人が主題歌に合わせて踊ったり(一人踊ってねーですがw)変身シーンをしっかり作ってファンを楽しませようという意気込みが感じられる序盤。
異変に気づいてほむらが動き出す中盤。とはいえここのながれは某作品を参考にした気もするが…まあ、いいや。
それで問題なのが、ほむらによる改変の終盤なんだろうが、少なくとも自分は蛇足とは思えない。
正直、ほむらのまどかへの偏愛はちょっと理解しずらいが、自らの意志でインキュベーターをも出し抜き、さらに手駒にしてしまうぶっ飛び方には痛快ささえ感じる。
それにもし、ほむらが円環に導かれて終わりの話ではさっき出した参考にしただろう某作品の設定が違うだけの焼直しのようにも感じる、ハッピーエンドとも思えない。
ほむらの病んだ目つきが表すとんでもないことをしてしまった感。もはや半分正気をなくしたかのような雰囲気。いいね。脚本家に踊らされてひどい目に合わされてるだけだったこれまでより、ひとつ突き抜けたかんじ。
ハッピーエンドとは言えないし人によってはバットエンドかもしれないが、いずれにしろ混沌。
珠玉の混沌状態。
ここからどう展開させていくのか、シャフトはいずれは作りたいみたいだが、多分虚淵玄がやりたがらないんだろう。また、おんなじような鬱展開を繰り返すなら願い下げだが、思いもよらない展開があるならみたいけどね。