「二度のリライトで迷走?」オブリビオン arakazuさんの映画レビュー(感想・評価)
二度のリライトで迷走?
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監督のジョセフ・コシンスキーはスタンフォード大学で機械工学デザインを学んだそうだが、それも納得のプロダクション・デザイン。
ジャックとヴィカが暮らすタワー、ジャックが操縦するパトロール機、そして彼がメンテナンスをするドローンなどガジェットのデザインも洗練されている。
任務のために記憶を消されたジャックが蘇りつつある記憶の断片に困惑する序盤にはかなり期待が高まったのだが、彼が墜落した宇宙船から生存者、そして記憶の中の女性ジュリアを救出し、話が動き始める中盤以降の展開がどうも上手くいっていない。
何でも脚本は二度に渡ってリライトされたそうだが、問題はこの中盤以降だったんじゃないかと思う。
つまるところはえ伏線の張り方とその回収の仕方なんだろう。
問題は真相の中身ではなく、真相が明らかになって行く過程の見せ方だと思う。
せっかく二段構えで謎が明らかになるのだから、もっと観客を驚かすことが出来た筈だ。
映像が美しいだけに、勿体ない印象が残る。
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