劇場公開日 2013年5月31日

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「物量少な目でも大盛」オブリビオン N.riverさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5物量少な目でも大盛

2020年12月2日
PCから投稿

派手なSFかと思いきや、ひたすらトム・クルーズ一人で引っ張る展開。
おや、と思うが、どんでん返しが待っていた。
これが不気味に大盛で、自分に置き換えるとなかなかメンタルにぞわぞわくる。
ドローンの墜落現場で繰り広げられる格闘シーンは、冷静に考えるほどああも的確に動けるなと、むしろ主人公の有能さをアピールしているのか、感心してしまったり。
物語の進展と共に視野が広がることで視点もスイッチできることから、深く語らずとも主人公の複雑な心理が押し寄せるあたり、この作品の一番の味わいどころではなかろうかと考える。
ザッツエンタメ、C調作品もあるかと思えば、時折トム・クルーズはこうした鬱展開にも参戦しているように感じるのだけれど、それでも拭えぬさわやかさに切なくなるのは、演技力共々かの人ならではかと感じる。
観るきっかけは監督もろとも、トロン・レガシーからのダニエル・サイモン、メカデザインだったが、双方共に満喫できた。

そして本作の監督は次に、トップガン・マーヴェリックが控えているとか。ちょっと意外だ。

N.river