「ループものはなんだかんだ面白い」オール・ユー・ニード・イズ・キル Croさんの映画レビュー(感想・評価)
ループものはなんだかんだ面白い
ループSFの原点って、それこそ本当に小説とか映画とか創作の歴史でもかなり古い時代からあるもので、これだけループものばかりだと陳腐で食傷気味になりそうなところだけど、設定がよく練られていて王道でシンプルに楽しめる安心感が今作にはある
最後まで見たのはこのレビューを書いた今日が初めてなんだけど、実は何回か触れる機会があった。確か高校生くらいの時に日本のライトノベルが凄い!みたいな感じでかなり話題になって、小説を買って読んでた。小説は最後まで読んだと思うけど、中学高校あたりの記憶はかなり曖昧。ストレスがとんでもなかったから、心のダメージを軽減させる為なのか思い出そうとしてもちらほらしか思い出せない。ただ確かに買って読んでた、という記憶はある
そうしてその後、映画化が決定!ということで映画館には観にいかなかったんだけど、DVDになってすぐ借りた。けど、映画の途中で見るのをやめざる得ない状況になって、結局返却期間を過ぎてて最後まで見れないまま返したのだ。なんだかもうどうでもよくなって今日の今日まで完全に存在を忘れていたけど、ふと見たくなってアマプラで視聴
触れる機会がめちゃくちゃ多かったのに最後までちゃんと観たことがなかった、というなんだか不思議な作品だ。それを今日、ようやく果たせた
小説を読んでる時からも、ライトノベルとは思えないような重厚で綿密な設定や作り込みがあった。日本のライトノベルがハリウッド映画化!なんて正直とんでもない奇跡にも思えるけど、あの内容を見たら納得せざるを得ない。
結構タイムループものが好きなんだけど、通常のタイムループとは違ってオールユーニードイズキルの最大の特徴はゲームがごとく何度もやり直して展開を変えたり強くなるところにある。最近だとサマータイムレンダとかそんな感じ。ループの回数制限があるあたり、輸血されたりアルファに能力を奪われるリスクがあるオールユーニードイズキルと似ている部分があるかも。ちなみにアイコンもサマレンだったりする。主人公があまりにも自分と似ているらしいのでアイコンにした、というどうでもいい情報を添えながら。
アクションとしてもSFとしても、とにかく出来が良い。映像の迫力もそうだし、テンポや演出、カメラワークなどどれをとっても一級品。ラストの考察は色々あるだろうけど、最後トム・クルーズの笑顔が見れただけで大満足。色々考えさせられる……とかはないけど、シンプルに"映画を楽しみたい!"という欲を満たしてくれる素晴らしい映画。