「【破天荒な警官コンビのテンポ良き捜査風景をPOVで描いた作品・・、と思ったら、後半の展開が物凄く、POVの意味が炸裂した恐ろしくも哀しき作品。メキシコ麻薬カルテルってホント怖いよなあ・・。】」エンド・オブ・ウォッチ NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【破天荒な警官コンビのテンポ良き捜査風景をPOVで描いた作品・・、と思ったら、後半の展開が物凄く、POVの意味が炸裂した恐ろしくも哀しき作品。メキシコ麻薬カルテルってホント怖いよなあ・・。】
■ロサンゼルスの一角に位置する重犯罪多発地区、サウス・セントラル。
この地区を担当する警官コンビ、ブライアン・テイラー巡査(ジェイク・ギレンホール)とマイク・ザヴァラ巡査(マイケル・ペーニャ)ブライアンの手持ちカメラで捜査の過程や警察内の風景を撮りながら、次々に犯人を上げて行く。
ブライアンには、ジャネット(アナ・ケンドリック)という恋人が、ザヴァラにはガビー(ナタリー・マルティネス)という美しい妻がいて、二人の警官としての人生は順風満帆に見えた。
だが、ある日、踏み込んだ一軒家でメキシコ麻薬カルテルが行った陰惨な犯行現場と多数の麻薬を発見し、二人は組織から追われる身となってしまう。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・前半の小気味よいテンポと、ライアン・テイラー巡査とマイク・ザヴァラ巡査との掛け合い漫才の様な遣り取りや、二人が何だかんだ言いながら、手柄を上げて行く姿がPOVスタイルで描かれて行く。
POVスタイルにしたのは、このテンポ感を出す為かな、と思いながら観ていると・・。
・後半の展開は一変する。
二人が、一軒家でメキシコ麻薬カルテルが行った陰惨な犯行現場と多数の麻薬を発見するシーン。海千山千のブライアン・テイラー巡査が、死臭の酷さに吐きながら部屋を捜索すると・・。ウワワワー!
・そして、幸せの絶頂だった二人を突け狙うメキシコ麻薬カルテル。ここで、初めてこの映画が何故にPOVスタイルで映像を撮ったのかが分かるのである。
物凄い緊迫感と、臨場感。
そして、ここで漸くこの作品の映画タイトル”エンド・オブ・ウォッチ”の意味に気付くのである。
<今作は、デヴィッド・エアー監督の比較的初期作品であるが、確かなる演出と、映画技法が冴える作品ではあるが、後半の展開は可なりキツイ作品でもある。>