「アメリカ、こわい」エンド・オブ・ウォッチ Blueさんの映画レビュー(感想・評価)
アメリカ、こわい
犯罪が蔓延するアメリカ、ロサンゼルス市警の警察官・ブライアンとマイクは パトロール中に押収した武器や現金を巡って“危険地帯”に踏み込んでしまう・・・というストーリー。 「COPS」というテレビ番組がありますが、趣旨が似ている気がしました。 ドキュメンタリー風の撮影方法、皆が皆 録画中なのは不自然だけど まぁよしとして、ブライアン役のジェイク(・ギレンホール)と目が合うのは ちょっとドキッとします。
ブライアンを演じた ジェイク・ギレンホール。 長髪でペルシャの王子をやってた時もカッコよかったけれど、今回の坊主頭で警官姿も 似合いすぎ! 若くて無鉄砲だけど 正義感が強く仲間思いのブライアンを 好演。 日々 目の当たりにする理不尽な出来事に憤りつつ 不安を感じるという表情が良かったです。
ブライアンの相棒・マイクを演じた マイケル・ぺーニャ。 なんとなく いつもこんな役。 出過ぎず・地味過ぎず、メキシコ人であることをアピールしつつ 嫌味じゃないウィットにとんだ会話で コンビ仲を盛り立ててくれます。ジェイクとのバランスも 良かったです。
ブライアンの恋人・ジャネットを演じた アナ・ケンドリック。 演技派の彼女を起用して強化を図ったようですが、見せ場が少なく もったいない。 特にブライアンとの絆がイマイチ伝わらず、画的にはパーフェクトだけれど 愛情の部分で物足りなさを感じました。 『恋愛だけじゃダメかしら?(2012)』(レビュー書いてます)のチェイス・クロフォードを相手にした時のほうが リアルカップルに見えました。
その他、TVシリーズ『アグリー・ベティー』のイメージ払拭のアメリカ・フェレーラ、『Magic Mike(2012)』で結構いいポジションだった コーディ・ホーン(ちょい役)なども出演。 あと、ギャングを相手にするという流れで、ブラック・ギャングやメキシカン・ギャングの皆さんが多数出演してますが、あの人たちは 本当に俳優なのか(実は 本物のギャングなんじゃ…)と思わせるほどの 迫力です。
これはフィクションで すべて演出だと言われても、基となるストーリーはあるはずだし、実際に起こりえる事件の数々なんだと思うと ステレオタイプにはなりたくないけど、アメリカ、こわい。。。 陽気なアメリカ人(ブライアンとマイク)と、悪が影を落とす街と減らない犯罪。 他国とはいえ、考えさせられる作品です。
P.S. 印象の部分で「笑える」としたのは ブライアンとマイクの会話を指したものです。 それと、“劇中のデュエット”が可愛くて さっそくその曲をDLしました(IMDbに情報あり)。