真夏の方程式のレビュー・感想・評価
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少年の運命の夏の物語。
夏休みに旅館を経営する田舎の親戚の家に泊まりに来た少年。そこで出会った物理学者との日々。
その旅館で起こる切なく哀しい秘密を含んだ殺人事件。
この夏を過ごした少年はどのような答えを出し生きていくのだろうか。
私は原作を既読済みですが、映画のほうもじゅうぶん楽しめます。海が綺麗です。また、最初は少年と関わろうとしなかった子供嫌いの湯川が、少年と打ち解けていくところが新鮮です。
深い家族愛が描かれていますが、これをどのように受け止めるかは、あなた次第です。
全てを知ったうえで、自分の進むべき道を決めるべきだ
映画「真夏の方程式」(西谷弘監督)から。
推理小説の映画化は、犯人がわかっているし、
あまり面白くないだろう、と思っていたけれど、
やはり、脚本がしっかりしていると、違った意味で楽しめた。
東野圭吾さんの原作を意識せず、耳に残った台詞をメモしていたら、
「全てを知ったうえで、自分の進むべき道を決めるべきだ」が
3回も使われていた。
「相手の言い分に耳を貸そうとせず、自分たちの主張を繰り返すだけだ。
今の日本にとって資源の問題は避けられない。
選択すると言っても、ゼロや100を選べと言っているんじゃない。
お互いをよく理解し合って、ベストな方法を探す。そのための議論だろ。
全てを知ったうえで、自分の進むべき道を決めるべきだ」
この台詞は、いろいろな場面で使えるな、とメモをした。
会議・討論だけの台詞ではない。
人間関係、コミュニケーションの話題でも使えるし、
生きかた、人生などを真剣に考えた時にも、使えるフレーズだ。
中途半端な知識と情報で判断するから、ベストな選択ができない、
そんな意味にも取れるからだ。
もう一度、原作を読み返してみうかな、と思える映画作品であった。
「容疑者Xの献身」その2
身代わりの物語。
前作、「容疑者Xの献身」がそこそこ良かったのでつられて観たが・・・。イマイチ。
多分、西伊豆でロケ^^。観た事ある景色^^
二作続けて、子供に罪を犯させるなよ^^;
切ない(._.)
泣いた。
2人の父、母、娘、それぞれの愛と、抱えてきた苦しさに。
やっぱり人を殺しちゃうと、それが例え誰かのためであっても、苦しさが残るよね。
少年に科学の面白さを伝えていたガリレオは、微笑ましかった。
あとは真夏の映像が美しい。夏が恋しい。
良く再現されている作品
書籍を読んで面白かったので、実写化するとどうなるのか確認しに鑑賞。
書籍にはある細かい設定が抜けている部分はあったものの、よく再現されていて楽しく見れた。
なんだが最後に切なくなる
様々な愛
ガリレオの映画編というのは「愛」をテーマにした作品を描いているように思います。
前作の容疑者Xのような、一方的な強い愛情のような感じではありませんでしたが、今回は複雑な事情を抱えた家族の愛をベースに作品を構成していたように思います。
きょうへい君に対する湯川先生のかかわり方も一種の愛情のようなものを感じました。
殺人事件の推理や解決というよりは、そちらの要素が強かったように感じました。
西伊豆の情景が素晴らしい映画
昨年の春に嫁と西伊豆へ旅行に行きました。
その際に地元の方から宇久須辺りから堂ヶ島に掛けて映画のロケ地だったことを教えてもらいました。
宿泊した宇久須のホテルもロケに使われており、福山さんはじめとした出演者の皆さん、スタッフが宿泊していたそうです。
そうした話を聞き、実際に観光した(自転車で宇久須から堂ヶ島、西伊豆スカイラインを回った)上で映画を観たのでより感情移入がしやすかったことを割り引いても、なかなかいい映画だと思う。
意外に早い段階で犯人はわかってしまうが、そこから単なる事件の解決に留まらず、親子関係、人間関係の問題の根本から解決しようとする福山さん演じる物理学者湯川の切れ味の鋭い洞察力と行動力。
そんな湯川にあこがれを抱きつつ、事件に巻き込まれていく少年・・・この少年の配役、演技が個人的には良かった。
殺人のトリックや過去の因果などの複雑かつ緻密な構成の割にはいくつか設定が強引で不自然な点はあるが、それはこの際は無かったことにしましょう(笑)
映画を観たら、西伊豆をゆっくりと旅してみたい気分にさせられると思う。春は堂ヶ島あたりは桜がきれいです。
前作に引き続き号泣
家族のそれぞれの思いが
食い違って、生まれてしまった
悲劇。
さまざまな愛が交錯して、
結局悲劇を生んでしまっているのです。
一番悪いのはお母さんだと思う。
大きな嘘って結局はだれかを傷つける。
杏ちゃんがまっ黒だけど、
とてもきれいです。
そして、福山様と少年のやり取りが微笑ましいです。
お父さんが娘を守るために少年を利用したのは
許されることじゃないなー。
描かれる愛はきれいなだけじゃない。
愛は身勝手さや何かを犠牲にするものでもある。
そんな描かれ方がされてる気がします。
でも、やっぱり、泣いちゃいました。
あれだけ泣くとすっきりします。
東野圭吾、小説では一回も読んだことないけど期待通りに毎回ハハンとな...
東野圭吾、小説では一回も読んだことないけど期待通りに毎回ハハンとなって心揺さぶる&泣かせる展開。でも今回はあとからなんか違う感。仕掛け優先で人物設定に限界が生じてる様な気がするんだけど…うーん、小説なら納得出来るのかな?少年はすごくいいよ
中学生の彼女は
それに感情移入できるかできないかで、映画が響くかどうかが変わります。
当時『年若い』彼女が、『これからの生活をボロボロにされる』予感に、どうにかしなければと焦燥感に駆られ、床を見つめ、衝動のまま何とかしようと走っていった。
これだけで、とても悲劇。
私は心の奥が震えるほど、痛烈に感じ入ったのですが……
現実世界でも、新聞で簡潔に、乾いた文で語られる犯行たちもこのようなバックグラウンドがあって、
すべての犯罪が、悲劇の下にある。
当たり前のことを、いまさらですが、心から感じた瞬間でした。
そう感じるかどうかは、まあ、ひとそれぞれでしょうね。
海がきれい。海の中に沈んでいきたい。
沈んでしまえば、すべてがきれいに輝く海に、消えていけるのではないか、と。
夏が来るたびに
少年は夏が来るたびに博士のことを思い出すだろう。
そして博士は少年の将来について思いをはせるだろう。
甘く儚い思い出とは真逆のけして気付いてはならない本人の意思とは全く別におかしてしまった過ち
少年の未来を案じるととても切ない作品です。
人の絆の強さが感動的で、見ごたえのあるヒューマン・ミステリー
レビューを書くためにまた見てきました。まだ上映しているというのは、凄いロングヒットですね。東野圭吾原作作品としてもひときわ胸に迫るものがあったので、レビューで紹介したいと思っていました。主人公が科学者だけにトリックを科学的に見破る過程にスポットを置きがち。けれども本作は、理科を嫌う少年と主人公の交情、そして容疑をかけられた家族が抱えてきた秘密を解くなかで明かされる絆の強さが感動的で、見ごたえのあるヒューマン・ミステリーとなったのです。
子供が近づいただけで、アレルギーが出るほど子供が嫌いな主人公の湯川であったのです。けれども科が苦手な小学生恭平との出会ってからは湯川の科学者としてのプライドが顔をもたげ、こいつに科学の面白さを伝えたいと、仕事を投げ出して恭平を実験に誘うのでした。
湯川によれば科学とは「真理へ続く道」であり地図となるものだと恭平に言い聞かせるのです。「すべてを知ったうえで自分の進むべき道を決めるために」役立つ知識だとも。「すべてを知ったうえ」という湯川のポリシーは、恭平に科学への探究心を植え付けたばかりばかりか、恭平の親類で湯川の滞在先となった旅館の経営者家族の哀しい過去と美しい海に絡む秘密を解き明かすキーワードなったのでした。
最大の見せ場となった、湯川と恭平が夏の海辺でペットボトル製ロケットの打ち上げに熱中するシーン。一番遠くに飛べるよう打ち上げ角度を調整して何度もロケット発射を繰り返す湯川。その度にうわぁぁぁと叫声をあげる恭平。少年がキラキラと目を輝かしながら実験に打ち込む姿に感動しました。まるで本当の親子のような湯川と恭平の姿に、ふと「砂の器」で父と子が諸国編行する姿が重なりました。
本来子供アレルギーな湯川にとって、恭平は単なるガキではなく、ひと夏をロケット飛ばしの実験に共に夢中になった「相棒」として接したのではないでしょうか。仕事をサボり、殺人事件の解決のための駆け引きも関係なく、真剣に遊んだ者同士に生じる友情。
この友情が絶妙な隠し味となって描かれることで、ラストで湯川が恭平を励ますシーンが、より印象的なものとなり、映画を味わい深いものにしたのです。
物語は、湯川が海底鉱山資源の開発計画に揺れる町・玻璃ヶ浦の十見人説明会にアドバイザーとして招かれるところから始まります。列車に揺られて玻璃ヶ浦に到着するシーンでは、故郷愛媛の懐かしい伊予鉄道高浜線と終着駅の高浜駅の風景を眺めることができました。
湯川が滞在した旅館「緑岩荘」では、来るときの列車内で出会った恭平と偶然再会するのです。恭平はおばの節子一家が経営するこの旅館で夏休みを過ごすのだといいます。
一方、一家の一人娘・成実は、玻璃ヶ浦の海を守る運動に参加していて、開発計画の絶対反対の立場でした。
湯川が宿泊した翌朝、同じ宿泊客で元刑事の塚原の遺体が岩場で発見される。一見転落死に見えたが、死因が一酸化炭素中毒死。一転して、殺人事件の可能性でてきて、捜査が進むなかで、旅館の一家の秘密が解き明かされていくという展開なのです。
もちろん一家の過去と過去に起こった事件には湯川は関わりようもありません。そのために事件と深く関与させる役割を、知らないうちに事件に関与させられていた恭平が担っていたのでした。
事件の真相はそう複雑ではありません。その分人間模様が深く描かれていて引きつけられます。ただ、殺人事件のトリックに少年が関わってしまうという設定は、なかなかないものではないでしょうか。
特に、成実の父の重治が自首したとき、取調室のマジックミラー越しに、家族の真実を聞かされる成実が泣き崩れるシーンに思わずもらい泣きしました。湯川いわく、「不自然なほど痛々しく、悲壮感さえ漂わせて」成美が海を守ろうとする理由にはもこの秘密と関わりがあったのです。
そんな秘密を表情に出さずにずっと耐え続けてきた重治を演じる前田さんはなんていい表情をするのだろうと感じました。もちろん泣き崩れる成美をリアルに演じた杏も素晴らしい演技です。
成美の泳ぐ海は、美しい海の明るい映像なのに、事件の鍵を握っている旅館一家の過去のシーンは薄暗く、背後に描かれる昔の事件は漆喰の闇のように対比されて描かれました。そんな物語の展開は、とても繊細で丁寧。さすがは龍馬伝の脚本を担当した福田靖の書き降ろした作品のだなと感じました。
それにしても、福山の役作りも凄いものです。9月公開の「そして父になる」では全然違うキャラクターに変身してしまうのですから。こちらも大変感動的な作品で、お勧めです。
日本の映画は優しい。でも、、
映画・ドラマを普段から見ない23歳女です。
普段は劇場で映画は見ない私が招待券を頂いたため、
モンスターズインク、真夏の方程式と見に行ってきました。
演出や自然の魅せ方にとても驚きました。
この綺麗な映像は、大画面のスクリーンで見て本当に良かったと思います。
そして、日本の作品ならではの優しさや愛情などが表現されていて
海外の映画では味わえない暖かさや静けさを感じました。
福山さんへの感情は特になかった私でも、
福山さんの行動、発言一つ一つがカッコよくビックリしました笑
ただひとつ、《?》と思ってしまったのが
どうして小学生が急に家に来て暴れた女を殺してしまったのか、という点です。
そこまで出来るかな~…とか思います。
ちょっと内容に無理があったような気もしてしまい…
と、言いつつ、家族愛に弱い私は後半ボロボロ泣いていました。
切ない映画です。
週末にまた福山さんのファンの母親を連れて見に行ってきます。
もともと杏ちゃんのファンでしたが、さらに好きになりました。
福山さんや杏ちゃんのファンの方はぜひお勧めしたい映画です。
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