「あくまで「タイムスクープハンター」です」劇場版タイムスクープハンター 安土城 最後の1日 はち公さんの映画レビュー(感想・評価)
あくまで「タイムスクープハンター」です
安土城焼失の謎解きを期待して見に行くと肩すかしを喰らいます。
あくまで、歴史に残らない”名もなき人々”のドラマがタイムスクープハンター。
(その意味では、茶器の件はどうなのという事にもなりますが…)
安土城は最後に出てきますが、何時に誰が何処にいて~みたいなのは特にありません。
諸説ある焼失の謎の落とし方も、考証に重きを置くの本作では、まあそうなるわなぁ…という感じで。
実際の安土城跡で撮影されているのが素直に良かったと思います。
戦時中の空襲のあたりは必要だったのかなぁ……と思わなくもないですが。
映画だけを観ると全体的に安っぽい作りかもしれませんが、TV版を見ている人にはおなじみの光景かと思います。
ただ、後半はいつもの沢嶋視点ではなく、第三者視点になります。
(スクリーンでハンドカメラ調を延々続けられると酔うという事かもしれませんが)
個人的には、未来と過去のリアルタイム連動については、SF物にはありがちとはいえ矛盾要素でもありますので、何とかならんかったのかなぁ…とは思いますが。
要望を言えば、せっかくのスクリーンなので、考証資料の絵巻物等を大画面で俯瞰できるような、本作映画ならではの見せ方が欲しかったかなと。
いわゆる「本格時代劇」でも「本格SF」でもありませんが、「タイムスクープハンター」として、歴史物好き・SF好きには非常に楽しめた作品でした。
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