「あくまで沢嶋ドラマ。」劇場版タイムスクープハンター 安土城 最後の1日 ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
あくまで沢嶋ドラマ。
TVシリーズは、たま~に見たことがある程度。
発想がユニークで、内容がリアル、なかなか臨場感があって
面白いのだが、なぜか続けて見ようとまでは思わなかった。
あら、映画になるの?と驚いて、
深夜に再放送していた番組をチラリと再録画して見てみた。
うん、やっぱり以前と変わってない^^;
そして映画版。
なんだこの副題、ものすごく興味をそそるじゃないかー!
そう思って観に行って、あぁ~そうきたか。と気付かされた。
やっぱりこの番組のコンセプトは何も変わっていなかった。
時空ジャーナリストという設定がとても面白い。
各時代の現場に赴いて、(この第二調査部では)一介の人々の
日常に密着取材、こんな生活をしていた、こんな裏事情が
あった、みたいなことが描かれるフェイクドキュメンタリー。
各時代の人々とは特殊な交渉術を用いて、取材許可を得る。
その交渉術は一切明かされないのが特徴^^;
(現在のジャーナリストの皆さんも聞きたいのでは?)
庶民の生活の裏では、大きな事変が起きていたりするので、
今回の「安土城 最後の1日」という副題が興味をそそるのだが、
ここは、本当に期待しない方がいい(そんなもんですかねぇ)
あくまで沢嶋雄一(要)あっての物語、ということで。
一応、実在した人物とその背景はしっかりと入っている。
今回の島井宗叱に関するくだりは本当にあったことのようだ。
博多でかなりの豪商として名を馳せた人物。
茶器(これも国宝級)を持って逃げ回ったかどうかは不明だが、
本能寺の変では空海直筆の「千字文」を持ち出したとされている。
矢島権之助(時任)の方はどうだったんだろうなぁ。
おそらくこういう人物はいたのかもしれないが、分からない。
ほとんど今回の主役でしたからね~。カッコ良かったし~。
まぁそれにしても…。うーん。面白いかといわれるとどうか。
TVで見る分にはいいとしても(新たな発見!って感じだし)
劇場で延々と観せられるほどの話でもなかった(茶器の話もね)
バレるか!?バレないか?っていう瀬戸際での攻防戦が面白い
くらいで、けっこうふざけた演出も多い。
歴史的事実はそれとして、ホーム時代劇に纏めたような感覚。
小島聖なんて、なんだ突然?アンタ誰?ってなもんだったし。
それにしてもジャーナリストとは大変な仕事である。
時空を越えなくても、色々越えなくちゃいけない問題が多くて。
歴史を変えずに上手いこと真実だけを伝える。って、
一番欲しい情報であると同時に、かなり難しい作業に他ならない。
沢嶋さん、お役目ご苦労様です。
(TV版はまだシリーズが続きそう。宇津井健はもう出ないの?)