「ヤクザと「フィルムメイキング」」地獄でなぜ悪い ONIさんの映画レビュー(感想・評価)
ヤクザと「フィルムメイキング」
園子温はもう何をやっても面白いのは編集と音楽でどうとでも料理できる、あとは撮影現場のパッションだーぐらいのことで成立している。でも悪くない。だって面白いんだから。面白さの中心はバカバカしさ。
どうやってこんな企画が成立したのかさっぱりわからないほどかいつまんで説明するのが意味をなさないし筋もなさない代物だけれど、役者のばかばかしい魅力全快でそれが楽しめれば全部よし、という感じ。いろんなオマージュと共に自分のオマージュもやっちゃってるけど、いざ映画を撮るぞ、というときにヤクザが参考書変わりにしていたほしのあきらの「フィルムメイキング」というのが時代を感じて泣かせる。PFFフィルム世代はみんな読んでたよな、アレ。こういうとこが嫌いになれない。
そもそも、これは自主映画へのオマージュなんだよな。自主映画、低予算。時間がないので、殺陣は中途半端、
自主映画の銃撃シーンのように効果音は洪水のように入れるが、壁は無傷。でも園子温監督は、もうこの規模の映画をやらなくてもいいような気がする。壁に銃弾の穴があく予算規模のものをやって欲しい。
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