「お前が映画を撮っているのではない、映画様に撮らされているのだ。」地獄でなぜ悪い F.M.Revolutionさんの映画レビュー(感想・評価)
お前が映画を撮っているのではない、映画様に撮らされているのだ。
<解説>ヤクザの組長・武藤は、獄中の妻しずえの夢でもある、娘ミツコを主演にした映画の製作を決意。「映画の神様」を信じるうだつのあがらない映画青年と、通りすがりのごく普通の青年を監督に迎え、手下のヤクザたちをキャストに映画作りを始める。しかし、対立する池上組の組長でミツコに恋心を抱く池上も巻き込み、事態は思いもよらない方向へと進んでいく。
2時間半パワー満点の映画でした!やくざたちは敵対してる組とのリアルな抗争なのでそりゃ死ぬ気で映画を撮ります。しかしなぜ平田たちまで命を懸けるの?それはファックバスターズは「映画の神様」を信仰する宗教徒だから。彼らは自身の映画への思いが死ぬ気で撮らす。またファックバスターズを通して伝わる監督自身の映画愛。サイコー!(笑)
僕はあまりスプラッター系は苦手だ。しかし血が出ようが、人が死のうが平田たちの狂気に満ちた映画への思いの方が伝わって面白かった。平田の発言は別にぶっ飛んでるわけなく、今の日本映画界への批判や分析(商業主義、フィルムの衰退)は事実だ。最後、全てが終わり撮影したフィルムを持って走る平田の姿。そしてラストの憎い演出。サイコーっす(笑)
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