劇場公開日 2013年9月28日

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「全力歯ぎしりレッツゴー」地獄でなぜ悪い 唐揚げさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5全力歯ぎしりレッツゴー

2020年7月25日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

笑える

楽しい

興奮

自分を守ってくれたことで人を殺して逮捕された妻のために、ヤクザの組長は娘を主演に映画を撮ろうとする。
無理矢理巻き込まれてしまった冴えない男と映画バカも加わり、対立する組との抗争をそのまま映画にしちまいましょうという話。
このストーリー、面白くないわけないでしょ!
抗争のシーンは本当に最後の方だけで、そこまでに至った経緯がポップに描かれていくといった感じ。
でも、やっぱり最後の方の抗争シーンが1番印象深いです。
キャスト陣の狂演、顔芸、魅力がたっぷりでとても映画愛に溢れている作品でした。
國村隼さんの笑い方、堤真一さんの可愛さ、長谷川博己さんの狂気じみた感じ、友近さんの包丁女姿、星野源さんの運の悪い冴えない様子、二階堂ふみさんの全力の演技、、、
どれを取っても素晴らしく、誰が1番良かった、誰が主役などと決めることが出来ません。
スプラッター描写もえげつなくて、普通に血飛沫が上がり、首や手足が飛ぶ状況なのに笑えてくる。
むしろ爆笑。
ただ、抗争に至るまでに各登場人物の想いを知っているので、主要キャラクターが亡くなるところは流石に悲しくなります。
特に巻き込まれた公次と日本のブルース・リーこと佐々木は終始可哀想でした。
警察役を演じた渡辺哲さんは大好きな俳優ですが、今回ばかりは恨みましたね。
そんなすぐ撃たんでも…
でんでんさん、板尾創路さん、波岡一喜さん、成海璃子さんなど豪華メンバーが少しずつ出ているのも良かったです。
最後の平田の妄想では皆軽傷で済み、舞台挨拶をしていました。
なんか泣けてきます。
映画がその後としずえがどうなってしまったのか気になります。
園子温節の効いたスプラッターコメディ。
前述の通り、内容はエグいもののコメディなので非常に観やすいです。
これぞ、園子温映画!
これぞ邦画コメディ!
好き嫌い分かれるかと思いますが、少なくとも園子温好きにはおすすめです。

唐揚げ