「難易度が高い作品」リンカーン たかあきさんの映画レビュー(感想・評価)
難易度が高い作品
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特に映画の前半、歴史的背景の事前知識がないと、どんな人物関係で話が進んでいるのか分からず、戸惑う人がほとんどだろう。
映画のゴールは、奴隷制度廃止を意味する合衆国憲法修正第13条を、下院議会で批准させることだ。
そのための票集めが、映画の大半を占める。
したがって、誰かを説得するようなシーンが非常に多い。
しかし、説得の際に何かの逸話を引用するケースが多く、
これが、私たちにとって映画を分かりにくくする一因だ。
リンカーンが奴隷制度を成し遂げる過程において、
特に家族関係について、多くの自己犠牲を払う様子が描かれる。
修正案が下院議会で通り、ようやく家族の時間を大切にしようとしたとき、
リンカーンは暗殺されてしまう。
この映画の構成がよく出来ていると感じた。
個人的には、ジョーンズが演じるスティーブンスに注目していて、
その人物描写の繊細さ、
特に、修正案を通すために、人間の平等ではなく、法の前での平等を強調したシーンが心に残った。
映画の難易度が高く、理解度は60%くらい、
分かる範囲でまぁ楽しめたかな、といった感じだ。
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