LOOPER ルーパーのレビュー・感想・評価
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タイムリープの設定が雑すぎてストーリーが頭に入ってこなかった この...
タイムリープの設定が雑すぎてストーリーが頭に入ってこなかった
この作品の扱いだとパラレル扱いの方が合ってると思うのにやっていることは事象の書き換え。
複雑なSFを扱いきれなくて駄作になっていました
素晴らしかったシド役のピアースガニョン
ジョセフゴードンレヴィット扮するジョーは、未来から来た者を殺すルーパーと呼ばれた殺し屋だ。場合によっては未来の自分と言う事もありえた。ある日、ブルースウィリス扮する未来の自分オールドジョーが現れ逃げろと言われた。
これもブルースウィリス出演作品だから観たけど、ちょっと分かりにくかったもののそれならに面白かったね。シド役のピアースガニョンが素晴らしかったよ。
コインを浮かせてみよう。
タイムトラベル系の中では、新感覚の内容!
もう何回も観たけど、何度観てもまた観たくなる。
現在のジョン、未来のジョンが自分の正義の為に奮闘する!
とりあえず観てほしい作品✨✨
ラッパ銃とブルース・ウィリスがかっこいい・・・
好き
久しぶりに観たけど、やっぱり好きでした。
ややこしい設定も軽やかにクリアにしてるし、
ルーパーと言う職業とはどう言うものか、
失敗するとどうなるか、
未来はどうなってるのか、
ブルースウィリスの正体は?
レインメーカーとは?
と物語が段階を踏みながら真相に迫って行ってくれて
とても親切でした。
処刑を過去にジワジワして行くと未来でどうなるか
なんて演出は素晴らしかった。
主人公二人も良かったけど、
なんと言ってもシド役の子どもが素晴らしい。
ホントに睨むだけで人を殺せそうな眼力でした。
エミリーブラントもとても良かった。
カエルのおもちゃを使った誘い方がとても好きです。
SFあり、アクションあり、サイコであり
とても好きな作品です。
せつない…
たぶん2018年頃に観たけど、記録してなかったので、もう一度観ました。
面白かったきおはあるけど、すっかり忘れていました。
改めて観ると、ジョゼフゴードンってカッコいい。
インセプションに出ていたくらいしか記憶ないけど、新たな発見でした。
ウーパー
最初に驚いたのが30年後のジョーの友人セスだ。ルーパーの仕事をこなそうとするが、標的は30年後の自分だった。逃亡する未来のセス、ジョーに匿われたセス。新旧二人の男が逃亡しているわけだが、未来のセスの指がもげ、足も無くなり、ついには鼻も・・・もちろんBTTFでも描かれていた兄やマーティの手が消失する場面を思い出した。過去の人間が消えると、将来の自分も消えるパラドクス。現在のセスも殺されてしまったことを表現していたのですね。
序盤のエピソードで未来のセスを軽く描いたけど、今度はジョー本人の番だ。未来から送られてきたジョー(ブルース・ウィリス)を殺さなければならないジョー(ジョセフ・ゴードン=レビット)は瞬時の迷いで取り逃がしてしまう。ルーパーを逃がしたために組織から追われるヤングジョー。
ここで面白いのが同じ場面が3度あること。1回目は簡単に逃げられ、2回目はオールドジョーを躊躇いもなく撃ち殺す。そして3回目・・・1回目のオールドはどうなったかわからないけど、2回目は確実に死んだ。何しろオールドに死んでもらわないとヤングが成長しないのだ。そして3回目は30年の人生を経験した後のジョーが登場するということ。最低でも2回はタイムループしていることを表現していた気がします。
3回目の人生が本筋となり、悪の組織とボスであるレインメーカーを倒すことがテーマとなってくる。オールドが教えられた番号を記憶に留め、その地図と番号によって少年レインメーカーを抹殺しようとするのだ。そして逃げてきたヤングもサトウキビ畑の一軒家でその母親サラと少年シドに出会う。
TKと呼ばれる超能力もプラスされると、なんだか『AKIRA』と『12モンキー』を足したような内容に思えたし、空中に浮くバイクなんてのも金田バイクへのオマージュだと思えた。シドとジョーの奇妙な連帯感が続けば、レインメーカーが誕生しないとか、未来はどう変わるのかと興味津々。悪の道に入るにはやはり辛い過去があるからで、それを経験させなければ未来は変えられる!そうしてジョーの取った行動に共感できるのです。だけど、その先まだ長い・・・未来は変えられないかもしれないし、タイムマシンを悪用する奴は他にも誕生しそうな気もする。
そんなこんなで、やはり見どころはシドの覚醒。ブワーッと無重力状態になるシーンはちょっと心地よい。
未来から転送されてくるターゲットを殺す「ルーパー」という仕事。 あ...
未来から転送されてくるターゲットを殺す「ルーパー」という仕事。
ある日、転送されてきたのが未来の自分だったという。
掴みの部分はわくわくした。
途中でごちゃごちゃと訳が分からなくなる展開もあるが、ラストはよかった。
少年がモンスターになるのを防ぐため、そして愛する女性が殺されるのを防ぐために、男は自分自身を始末する。
ここは泣かせる。
【設定が面白い。でも割とダークなSF映画】
・2012年公開のアメリカのSF映画。
・2044年の話。主人公ジョーは、さらに30年後の未来からタイムトラベルしてくる標的を、指定の時刻・場所にタイムトラベルしてきたら、すぐにその場で処理する殺し屋「ルーパー」の一員。彼らの存在を隠したい組織によって、いずれ、未来から送られてくる「自分」を殺すことも彼ら自身が理解している。それを「ループを閉じる」と呼び、自分を殺したら余命30年を謳歌することをしている。しかし、主人公ジョーは未来から来た自分を殺すことに失敗し、その不始末から組織から追われることになる。不始末をなかったことにするために未来の自分を追うジョーだが、そこで彼の本当の目的(未来を牛耳り、ルーパーを自らに始末させているボスを過去に戻り殺す事)を知り物語は動いていく という大枠ストーリー。
[お薦めのポイント]
・単なるSFドンチャカタイプの映画と思いきや、割とダーク
・主人公ジョセフ・ゴードン・レヴィットさんが渋すぎ
・ブルース・ウィリスが珍しく弱弱しく見える
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
[物語]
・しっかり集中して観たほうがより楽しめると思います。ながらみをして詳細が不明瞭なまま最後まで観ましたが、何となくの流れはわかります。が、しっかり観たほうが楽しめた気がします。特に序盤の主人公ジョーのナレーションによる世界観の説明、終盤の未来の犯罪王のくだり、この辺はしっかり見ておかないと、オチの部分の共感度が減るかもです。。。
・自分自身も殺さなければならず、それを受入れいているルーパーという殺し屋の設定が面白いですね。もしこれを字面で追っていたら「ガチガチに凝った設定過ぎて微妙だなぁ」と思いそうですが、何も知らずに映画を観て、冒頭のナレーションで設定を理解させてもらったらすっと入ってきた感じです。
[演出]
・2044年の話なのに、町の描写などの世界観はまるで映画[ブレードランナー]のように廃れた感じです。この物語においては、変に近未来よりは共感できたので、この世界観で正解だなぁと思いました。やってることは未来からタイムスリップしてくる、というかなり現実離れしている事なのに、それとこの世界観をマッチさせているのは素晴らしいですね。
[映像]
・特に際立って感じたことはありません。タイムスリップが現実化した、という現実離れした未来の話ですが、日常の世界はむしろ後退した感じがあって溶け込めます。
[音楽]
・特に際立って感じたことはありません。
[演技・配役]
・ルーパーという設定から、未来の自分=ブルース・ウィリスが早々に出てきて主人公かと思いきや、いえいえ、全然違いました。主人公はジョセフ・ゴードン=レヴィットさんという方で、映画[G.I.ジョー]や[インセプション][ダークナイト ライジング]などに出演されている俳優さんでした。これが若々しく見えるものの、渋さが凄いんです。目を細めて笑う顔とか、しびれるカッコよさです。一方、この映画ではブルース・ウィリスさんの役柄がちょっと悪な感じかつ、弱弱しさを感じて新鮮でした。
[全体]
・ルーパーという設定、物語のラスト、「ループ」というテーマ、この辺がキーになるでしょうか。一見、設定に酔った物語かと思いきや、ラストシーンで「ループ」というテーマを元に主人公がとる行動には、どこか哲学を感じずにはいられません。ただ、そこに至るまでは割と終始ダークな雰囲気で物語が流れていくので好き嫌いは分かれるかと思いますが💦 二度は観ないかなぁ、という印象ですが、もう少ししっかり観れば良かったなぁ、とも思います。そんな何とも言い難い妙な心地です。笑 ありがとうございました。
#映画 #SF #近未来 #タイムスリップ #ルーパー #LOOPER #2012年 #ライアン・ジョンソン #ジョセフ・ゴードン=レヴィット #ブルース・ウィリス #エミリー・ブラント #ポール・ダノ #ダークな雰囲気
#全体3.4 #物語3.6 #演出3.4 #演技3.4 #配役3.5 #映像3.4 #音楽3.4
ブルースウィリスって死ぬんや… 殆どの作品でスーパー強いおっさんで...
ブルースウィリスって死ぬんや…
殆どの作品でスーパー強いおっさんで死ぬ事ないから
死んだ!!!!!!!ってなった
もう一度見たいなとかスッキリ、グッと来た!的な感想はないけど良きラストである
荒削りだが一貫して善悪を描いてたタイムリープもの。
最後のジェダイのライアン・ジョンソン監督作品ということで視聴したのですが、あんまり予算がなかったのかなという印象でした。逆にCGゴテゴテのSFよりリアルに描けていたと思う。前半の掴みはよく、後半少しダレかけたが、オチも良かったと思う。人間ドラマは素晴らしかったが、ブルース・ウィリス無双や、敵に捕まってしまったシーンなどちょっと荒削りだった感じも否めないかなと思った。ブルース・ウィリスとジョセフ・ゴードン=レヴィットは相変わらず冴えてた印象。あんまり盛り上がる感じの映画ではなかったけれど、静かに物事が進んでいくので逆にリアリティを感じ、2時間楽しめた。
タイムループ
タイムループものは良く分からない。
それぞれ独自のルールがある。
本人が過去や未来の本人に会ってはいけないとか、
過去に干渉してはいけないとか。
これはどちらも関係なく、未来の本人が過去に介入してくる。
ターミネーターも介入型か。でも結局タイムトラベルものは全てなんらかの介入しているな。介入しなければ、話にならない。
それほどいい出来とは私には思えなかった。
タイムトラベル出来るような時代だったら他に方法あるよね?
未来に起こる出来事を何とかする為に色々な事が起こるんだけど、個人的には全然ダメでした…何でだろう?
どのように物語に入って良いか分からないし、登場人物それぞれの善悪が曖昧に感じてスッキリしない。エンディングも『そうなるの⁉︎』とモヤモヤが残る。
12モンキーズ再び?
最大の矛盾は、とても大変なプロセスを経て、タイムトラベルを実現し、LOOPERを使ってまで殺人をするという仕組みにある。
LOOPERは、最後に未来の自分を殺し、30年の余生を楽しむ。このシンプルで、とてもユニークな設定を生かすため、あちこちに埋めようのないほころびが出来てしまった。
いっそのこと、謎は謎のまま、くどくど説明せずに観客に委ねてしまえばよかったのに、妙に説得力のある解説を加えることで、もっと不思議な未解決の矛盾が生まれてしまうのだ。
未来でジョーは妻を殺される。その運命を変えるため、あえて危険を冒し、自分の意思で過去に旅立ち、すべての支配者レインメーカーを殺そうと決意する。
未来では、科学の発展により、死体の処理がほぼ不可能なため、わざわざタイムマシーンで過去に飛ばしてから殺すという面倒なプロセスをとることになっているのに、ジョーの妻は、あっけなく撃ち殺されてしまう。
殺人は、許されない。
でも殺す。ほぼ見つかる。
だから証拠を残さないためにタイムマシンとLOOPERを使って殺す。
という世界観が、「ジョーの目の前で撃ち殺される妻」という現象で崩壊してしまっている。
もう一つ、残念な要素がある。
TK能力(念動力)の設定だ。
この映画にはほぼ必要のない設定だ。
シド(のちのレインメーカー)が、とてつもないパワーの持ち主で、その秘められた力故に、将来、悪のボスになるということなのだろうが、ストーリー展開上、多牌で処理しきれていない。仮にこの設定がなかったとしても、なんら問題なくストーリーは進行できる。
視覚効果を狙ったとも思えない。なぜなら見せ方がとても地味だからだ。
でも、映画の冒頭でこの二つの要素はていねいに説明される。
まるでストーリーの両輪のような扱いで。
時系列の編集もまずい。
きっと退屈しただろうが、まず「未来の自分を殺す(ループを閉じる)」のちに30年後妻を殺され、「過去の自分から逃げる」展開にするべきだろう。
なのに、この映画では「未来の自分を逃がす」展開から進め、「未来の自分を殺す(ループを閉じる)」ことに成功した自分が未来でどういう運命をたどるかをダイジェスト的に描いている。
ジョー(ジョセフ・ゴードン=レヴィット)目線でストーリーを進めたためにその順番にならざるを得なかったのかもしれない。が、本当ならオールド・ジョー(ブルース・ウィリス)目線で進めるべきだったろう。
そのほかにも、細かなほころびは多い。
しかし、それを差し引いてもとても魅力的で、ユニークな映画だ。
この設定ならではの、見どころがたくさんある。
「未来の自分(ブルース)との対決=ただしブルースはジョセフを殺すことができない」
「未来の自分は過去を書き換えられても抵抗できない。(いつの間にか指が消失するなど)」
「やはり愛情には逆らえない。将来自分を苦しめる存在になることが分かっているのに、その子を殺すことができない」
「鮮やかなエンディング。」
3回繰り返し見て、ようやくこの映画の世界観が何となく理解できた。
気に入らなければ、3回も見ない。
ブルース・ウィリスのタイムパラドックスと言えば、「12モンキーズ」が最高。
でもこの映画も悪くない。
2014.1.7
ありがちなタイム・パラドックス、、、
ではなく、背景と設定がとにかく秀逸。あまり期待せず(失礼)に鑑賞したのだが、予備知識無しだった為、予想外のヒット。
本来なら足枷となるマイナスに捉えがちな、タイム・パラドックス特有の設定。これを見事にプラスに発想転換して厚みを出し、登場人物達が要所で使いこなしている。
起承転結の配分も上手く、中弛みも無し。人物像にも感情移入しやすく、良かった。冒頭のちょっとした設定を忘れかけた所で、急に話の主軸だった事を突きつけられる。してやったりとほくそ笑む脚本が素晴らしい。
シド役を演じるピアース・ガニォン君が、とにかく凄い。歌舞伎役者にもなれそう。表情と目ヂカラが半端なく、将来が楽しみ。
オールド・ジョー役のブルース・ウィリス、ここだけが本作でとにかく違和感。既存のイメージ強過ぎて別映画に感じてしまった。もう少しジョセフ・ゴードン=レヴィットに似た雰囲気の配役にすべきだった。
SFアクションと銘打たれているが、SFサスペンスの方がしっくり来るかと。個人的に納得のいく気持ち良いラストで、ジョセフ・ゴードン=レヴィットの表情を、鑑賞者に想像させる為に映さないのが粋。監督・脚本に拍手。
面白いが惜しい
設定に惹かれ全体的には面白かったように感じますが、少々ツッコミどころがあるように感じます。
以下ネタバレあり
・未来の自分(ブルース・ウィリス)を殺すことに失敗し逃げられたパターンと殺すことに成功した自分(その後、ブルース・ウィリスに)のふたつのパターンの存在。世界線は同じではない?
・ブルース・ウィリスに近づくため頭が薄くなっていくが、その薄くなり方が強引過ぎる
・TK(テレキネシス?)の設定は必要だったのか?レインメーカーはただの悪党ではだめだったのか?
・未来では、戸籍云々により死体処理が大変、というが過去に送って消してもらうのなら、海に捨てるなり、溶かして捨てるなりするのと変わらないのでは?
タイムパラドックスを解消した斬新な設定と脚本
タイムマシン(時間移動能力)の登場するSF設定は今や一つのジャンルとなり、映画やアニメなどあらゆる作品で見かけます。
テレビアニメで言えば国民的アニメ「ドラえもん」も言ってしまえばタイムマシンを使って過去改変を行う作品ですし、それ以外には私が大好きな「シュタインズ・ゲート」もそうですね。
映画で言えば「時をかける少女」「TENET」「バタフライエフェクト」などが私の鑑賞済みでお気に入りの作品です。
とにかくこういう時間移動系SF作品は私の大好物で、色々観てきました。
ただ、人気ジャンル故にあまりにも多くの作品が生み出されてしまい、「時間移動」を利用した、「あんなこといいなできたらいいな」な設定やストーリーはほとんど掘りつくされてしまっているようにも感じます。
しかし本作「LOOPER」は色んな意味で斬新過ぎました。今までの時間移動系SFにありそうでなかった設定が多く登場し、最高に面白いSF映画だったと思います。
・・・・・・・・・・
タイムマシンが完成した未来の世界。タイムマシンは非常に危険な装置であるために使用が禁止されていたが、悪の組織がタイムマシンを秘密裏に使用しているのだった。未来の世界では犯罪捜査が発達して殺人が行えないため、現代にターゲットを送りこんで殺害しており、現代の世界の殺し屋はルーパーと呼ばれていた。ルーパーとして仕事をしていたジョー(ジョセフ・ゴードン=レビット)はいつものように未来から送り込まれたターゲットを殺そうとしたが、ターゲットが未来の自分(ブルース・ウィリス)であることに気付き、動揺からターゲットを取り逃がしてしまう。仕事を失敗したことで自分の組織からも追われる身になってしまったジョーは、未来の自分を殺害するために奔走することとなる。
・・・・・・・・・・
「未来の自分を殺すために奔走する」って、凄いですよね。よくこんな時間移動モノの設定思いついたなと感心してしまいます。未来のジョーは、単純に死にたくないから逃げているわけではなく、ある目的があって未来を変えるために行動しています。現代のジョーは未来の自分を取り逃がしたことによって組織に追われるようになり、今の自分が生き残るために未来の自分を殺そうとする。
現代の自分と組織から逃げる未来のジョー。
組織から逃げつつ未来の自分を追う現代のジョー。
そして二人を追う組織。
迫力のある三つ巴の逃走劇が非常に面白いです。未来のジョーが何のために過去で行動しているのかが段々と明かされていくところも良かったと思います。
脚本の面白さやアクションの迫力もさることながら個人的に非常に興奮させられたのは、今作における時間移動の設定やタイムパラドックスの問題の回避方法です。
この作品では、タイムマシンで転送されてきた人間が何もないところに突然現れます。時間移動のシーンはこの手の映画の肝と呼べる部分のため、「ターミネーター」のように電流がビリビリと走ったり「時をかける少女」のように謎の異空間を通り抜けたりするような大仰なCGや映像を使って演出されがちなシーンですが、この作品にはそのような演出はほとんどなく、それどころか効果音すらなく、実に質素で淡々とした時間移動です。冒頭にルーパーに関する説明が何もなされていない状態で、何もないところに銃を構えているジョーが音も無く突然姿を現した男を銃殺するシーンで私の心はグッと掴まれました。映画を観ているとたまにある、冒頭の1シーンだけで「この映画絶対面白いな」と分かる直感がこの作品にもありました。
大抵のタイムトラベル作品では「いかにしてタイムパラドックスを起こさせないか」、もしくは「いかにして過去改変を起こすか」という二つの点が問題になることが多かったり、タイムパラドックスなどについて長々と説明するシーンも多かったりして、これが「タイムマシンSFが難解になる要因である」と私は考えています。
しかし今作はタイムパラドックスが起こることについて「ホントはダメだけど非常事態だからしょうがないよね」くらいのスタンスですし、むしろ積極的にタイムパラドックス起こすような行動を取るのであんまり難しいこと考えないで観ることができました。
しかも、タイムパラドックスなどに関する(本来であれば)重要な説明部分を「時間がかかるから説明したくない」という一言で片付けます。とんでもない力技です。しかしこれによって、長々と説明する時間も短縮されましたし、難解な説明が無くて見やすくなりますし、タイムマシンSFにありがちな多少の矛盾もあんまり気にならなくなりました。強引だけど効果的な手法です。
ただ、「矛盾はあんまり気にならない」とは言いつつ、どうしても違和感の残るシーンがありまして。
「未来では犯罪捜査が進歩して殺人ができないから過去に人を送り込む」という設定なのに、未来で殺人を犯すシーンが登場してたのが「あれ?」って思いましたね。この映画の根幹となる設定なのに、ちょっとガバガバ過ぎやしませんか。そういう「流石にここまで矛盾してるとツッコミ入れますよ」って部分が何か所かありましたので、そこが不満ポイントですかね。でも、その不満があっても「面白い」と断言できる映画でした。
この映画の「ここが良かった」って語りたい部分はたくさんあるんですけど、何喋ってもネタバレになりそうなのでこのへんにしておきます。
タイムトラベルものが好きなのであれば、絶対に観ておくべき作品です。
オススメです!
標的:30年後の自分
2020年12月20日
映画 #LOOPERルーパー (2012年)鑑賞
タイムループものとしては割とわかりやすく、設定も面白かった。ただ、殺人事件を隠すためにタイムマシンを使うってリスクが大きすぎると思うけどな
#ブルース・ウィルス にカツラを被せるか、ジョセフ・ゴードン・レヴィットに禿げヅラさせるか!
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