「松田龍平に脱帽」舟を編む カタツムリンさんの映画レビュー(感想・評価)
松田龍平に脱帽
「舟を編む」は、松田龍平の代表作になるだろう。
「まほろ町駅前多田便利軒」や「探偵はBARにいる」も素晴らしい演技だったが、
瑛太や大泉洋の個性を生かす、バイプレイヤーとしての資質が勝っていた。
「舟を編む」では、主役の松田龍平が映画の特別な空気を作りだしている。
松田龍平の演技の特質は、渇いたユーモアにある。
それば、社会とうまく馴染めない男の発するユーモアなのだが、この映画の主人公はその典型で、まさにはまり役だ。
「舟を編む」は、笑いをうまく織り交ぜながら、社会とうまく馴染めない男が自分のポジションを見出していく過程を見事に描きだしている。辞書編纂という地味な男を主人公にした「成長映画」はこれまであまりなかったのではないか。
社会人2・3年目の若手にぜひ観てもらいたい映画だ。
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