「何なんだ、この映画は...」クラウド アトラス xmasrose3105さんの映画レビュー(感想・評価)
何なんだ、この映画は...
必見のすごさ。
生きているうちに、こんなものが観られるとは。
啞然。
凄すぎる。
2013年公開。8年前すでにあったのですね。
よくぞまあ、映画にできると思ったなぁ。
原作があったとはいえ、感嘆しかありません。
なんと監督は『マトリックス』のウォシャウスキー兄弟。と思ったら。
ウォシャウスキー「姉妹」になられたのですね。
またもや、びっくり。
魂は何度も生まれ変わる、ご自身たちの中にもそれがすんなり腑に落ちる感覚をお持ちだったのでは。
壁は、本当は無いのでしょうね。
性別だけでなく、階層、人種、能力、年齢...etc。
生と死すらも。ただの扉。人間とロボットも。
壁ではない。
壁は自分が作っているだけで。
開かずの扉にするのは、自分自身。
開かないから、壁と思う。
開けないのは、自己防衛。自己保身のせい。
自分を守っている。
相手への嫌悪。
同種以外は汚らわしき感じるという排他性。
自分の中の残虐性に気付き、それは恐れや思い込みから生まれていると知ったら。
警戒心は必要だけれど、不信感に変換する必要はない。
慎重な好奇心。
異質なもの、自分とは違うものに、好意的興味を持つこと。信頼には、そんな優しさと勇気が要る。
ためらいながら、行きつ戻りつ。
それは同じ眷属たちからは、仲間を不安におとしいれる危険人物として、迫害や抹殺という重い責苦まで負わされる。
でもね。
信頼に目覚めた人たちが人類を支える。
神話のアトラスが、地球を担いでくれているように。
目覚めるまで魂は何度も肉体に宿り、生きては死に、経験を重ねていく。
それって愛せるようになるため、だったのかも。
でなきゃ、潰し合いばっかで人類は滅びますものね。
アトラスは一人の巨人でもあり、
巨大なクラウドです。
つまりは宇宙。地球を支えるもの。
原子のように、千切れては色々合わさって、一つ一つの命になり、やがて使い切ればまたバラバラになって、宇宙へ還る。そしてまた再生される。
それは人間もロボットも同様です。
ということは、人にもモノにも、魂は宿りうる。
輪廻転生は、究極の科学的真理かもしれない。
そんなことを思えた作品でした。