相棒シリーズ X DAYのレビュー・感想・評価
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学習能力は高いからな・・・でも勘がすべて。
2021年2月8日にみずほ銀行でシステム障害が起こった。もしこの障害がこのドラマのように金融封鎖に絡んだものだとしたら恐ろしいことになるのだろう。国債の無価値化、財政破綻。全ての銀行が障害を起こせば、あり得ないことではなくなるのかもしれない・・・
相棒シリーズのスピンオフということで、水谷豊と及川光博はチョイ役。主軸は殺人事件を捜査する捜査一課と八重洲署刑事、それにサイバー犯罪課と捜査二課も加わり、一方の暴力団の捜査によってトレーディングが雇われていた事実が交差していく。また、政官財による「海外からのサイバーテロを防ぐ法律」という名目で改正通信傍受法案提出の目論見も密かに行われているという内容。
銀行を中心とした経済の落とし穴を鋭くえぐった内容ではあるけど、難しいし、銀行内部と政治家の癒着あたりが不透明すぎた。また、警察庁と警視庁、一課と二課との縄張り争いのようなサブテーマもあったけど、“上からの圧力”がそこまで響くものなのかという警察内部の確執が弱かったかな。何より、これを劇場公開したという事実。明らかにTVスペシャル版レベルのこじんまりした映像に驚いた。
まぁ、現金が紙切れになることはないので狂乱めいた株高だけは危険なのだろう。国債が紙切れになる可能性はあるし、犯人の意図することは明白。怖いのはX-DAYが起こったら、経済よりも他国の侵略の方が怖いわなぁ・・・
凸凹コンビはそれなりに魅力
コード流出?
警察あるある
役者 川原和久
金融封鎖計画…イタミン頑張るの巻
「相棒」スピンオフ映画シリーズ第2作。
「日曜洋画劇場特別企画」で鑑賞。
ノベライズは既読です。
政・官・財の巨大な権力構造が構想する恐るべき金融封鎖計画―"X DAY"が絡んだ殺人事件に、警視庁捜査一課七係・伊丹刑事とサイバー犯罪対策課捜査官・岩月彬が挑む!
スピンオフと云えども、「相棒」らしさ全開。社会派なストーリーとエンターテインメントが両立されていて、とても観応えがありました。右京さんや神戸くんをはじめ、レギュラーキャラも総登場!―大河内監察官と角田課長と云う新鮮な組み合わせが堪りませんでした(笑)。
金融封鎖の執行が来たるべき未来として暗示されるラストがとても不気味でした。X DAYの予行演習として、意図的にATMの誤作動が引き起こされ、民衆がパニックに…。空中を舞う札束に群がる人々…。予行演習だけで相当な影響なのに、本式が発動したらどうなってしまうのか?…
「国家の危機も大事だが、人ひとり殺されてるんだよ!」とばかりに銀行員殺人事件の真相に肉薄していくイタミンと、彼の刑事魂に次第に影響されていく岩月の活躍も観逃せない!―はじめはクールで自分の職務以外には冷めた視線を向けていた岩月が、イタミンの相棒になっていく過程が堪らない!
てか、いつも以上にイタミン頑張ってました。なんせ主役だもんね!―パニックの中を逃げ回る犯人を、渋滞で停まってる車の上もなんのその、疾走して追跡!―少しキツそうなのがちょっとかわいかった。連ドラではあまり見られない光景なので見どころのひとつではないかなと思いました。
※追記(2018/11/10)
岩月彬役の田中圭が「おっさんずラブ」で大ブレイクしてしまったので、もう再登場はしないのかもなぁ…。と、ちょっぴり残念に思う今日この頃です(笑)。
season11・第17話「ビリー」に登場して以来ご無沙汰ですので、また何かの機会に再登場して、青木年男と対決なんてのも面白いかも、なんて妄想していたもんですから…
※鑑賞記録
2014/04/27:日曜洋画劇場特別企画
※リライト(2021/01/07)
水谷豊じゃないけど
あくまでスピンオフ
最後まで観てもちょっと釈然としない・・・
・亡くなった行員の正義感にそもそも全く共感ができず、最後まで釈然としない。実際に仕組まれた日にちがあるとしても、そもそもそのデータを公表した事で防げるような事じゃないのでは?
・その彼女も、何か理解せずそのまま踏襲した理由も良くわからない。
・結果的に、殺人事件として犯人が起訴されても、何も変わってないのでは?
・私の理解力が低いだけかもしれませんが、色々と釈然としない部分の残る作品でした。
相棒ができてよかったね
殺された人はあのデータを流して一般の人に何を判ってもらいたかったのだろうかと疑問。
金融封鎖の練習は、実際起こりえそうで怖い。紙切れで売り買いしてるんだと改めて思った。
主要キャラがだいたい登場して満足。伊丹と岩月のコンビが絶妙だった。準レギュラーになってほしい。
”XーDAY”というテーマには個人的に興味あるので、非常に面白かった。X-DAY後の世界も見てみたいです。
円、株、債権、トリプル暴落の日”X-DAY”をめぐる攻防。
フィクションだけれども、これだけはっきりXーDAYがくるという設定の映画、ドラマはなかった。
日本の借金、現在1000兆円。
年末ジャンボ宝くじの一等が、200万回当たらないと返せない。
とんでもない確率で、理論上はありえるかもしれないけど、可能性はほぼ完全に0%。
どう考えても意味がわからない。
野田前首相が、選挙前に「消費税を上げても、ザルに水を入れるようなもので意味がない。」と言っていたけど、当の本人が何もできず、消費税だけ上げた。
もうどうしようもないらしく、政治家の方、知識人、専門家の方、誰も何も言わなくなったし、むしろ借金を増やす方向にいっている。
たまにテレビやラジオでとりあげられると、偉い先生が出てきて「大丈夫。」と言う。
「日本の国債は、大部分日本人が持っているから大丈夫。」と言って、司会者が「ごもっとも。」ということで終わる。
でもそれって、「同じ日本人だから、返さなくていい。いざとなったら、踏み倒すか、紙屑にしてしまえばいい。」と言っているように聞こえるのは私だけなのかな?
その番組の司会者の人は、絶対にそれ以上突っ込まない。
あと、よくいるのが「日本政府は、資産がたくさんあるから大丈夫。」という意見の先生。
でも資産って何?公共施設や、公共用地、米国の国債のようなものかな?
資産を売って、債務を減らし、急場をしのぐということでしょうか?
公共施設や公共用地は税金で買ったもので、政府の失策で売却するのはかなり問題がある。
それにXーDAYがくるということになれば、公共施設や公共用地はバブル崩壊時に不動産価格が暴落したような状態になるはずだから、誰も買わない。
買うとすれば、外国のハゲタカファンドや、隣の国の政府だけど、いくら困っているとはいえ、売れないと思う。
それに、外貨準備の米ドルの放出やアメリカ国債の売却は、ドルも一緒に暴落するので、アメリカ政府が許すわけない。
結局売れないのなら、「資産がたくさんあるから大丈夫。」ということにはならないと思う。
そのことも、番組の司会者の人は、なぜか突っ込まない。
どう考えても大丈夫ではないし、いつかX-DAYがくるはずだと思っていました。
その辺のストレスを、X-DAYを真正面から取り扱ったこの映画を見て、少し解消できました。
小さな国なら、いくらでも助けてくれる国や組織があるけれど、世界最大の借金をかかえる日本を助けられる国や組織はないような気がする。
アメリカみたいに世界最大の軍事力を持ち、資源、エネルギー、食糧が豊富で、他国に頼らなくてもやっていける国なら、紙幣が紙屑になってもなんとかやっていける(最終的には、「文句があるならかかってこい!」で済む。)だろうと思う。
しかし、日本にはなにもなく、外国に頼りきって生きているのに、約束手形である紙幣が紙屑になったらとんでもないことになりそうです。
当然経済的にものすごいダメージを受けるのだろうし、食糧もなくなるかもしれない。
福島やその他の原発をちゃんと管理し続けることができるかどうかも不透明。
もしかしたら軍事的に他国の侵略をうけるかもしれない。
できれば、その辺の疑問に答えてくれるような、XーDAY後の世界も描いてほしかったです。
金融の話が難しい、、
boring
面白かったけれど、結末がちょっと残念
杉下右京さんが主役でなくても、いつものメンバーが登場する相棒の世界です。ストーリーも相棒らしくて面白かったですが、結末が消化不良だったのがちょっと残念です。殺人事件は解決していますが、X DAYの方は決着がついていません。続編に続くのでしょうか。
スピンオフでもテーマは本気度高し
大人気ドラマ『相棒』のスピンオフシリーズ2作目。
ドラマ版のファンとしては、いつもの主役二人がいない所で、
レギュラー陣が何をやっているのか垣間見えるのが面白い。
主役二人の活躍で霞んでるけど、みんなちゃんと仕事出来る人たちだったのね(笑)。
前レギュラーの神戸くん(「お言葉ですが」も健在)や
裏の読めない笑顔が怖い片山先生などもお元気そうで何より。
いつになく弱気な刑事長の姿には軽く衝撃も受けたし。
毎回ヒマを持て余し気味の角田課長も、今回はヒマじゃない。
取調べではニコニコしながら相手を脅したりブラフをかけたり……
あんた、本当にあの角田課長なのかい?と目を疑う働きぶり(笑)。ちょっとカッコイイぞ、課長。
そして勿論、主人公の伊丹刑事。
相変わらず融通利かない・イヤミったらしい・顔怖いの三点セットだが、
自分の信じる正義に対して全く妥協しない熱さにはグッとくる。
それと比べると、サイバー犯罪課の岩月刑事はちょっとキャラが弱かったかなぁ。
イヤミの言い合いや伊丹刑事の熱さに感化される流れは面白かったが、
それでもストーリーの解説要員という印象がやや拭えず。
肝心のストーリーはいつもの『相棒』節。画としては地味だが、
将来本当に日本を襲うかもしれない金融危機を殺人ミステリーに盛り込む辺りは流石。
サスペンスとしての引っ張り方もこなれたもんだしね。
札束の嵐については……まあ少しでも画にケレンを出したかったんでしょう。
それ以上は申しますまい(苦笑)。
投げっぱなしのラストに賛否両論あるようだけど、
これだけ巨大な問題が映画内できれいサッパリ解決する方が
かえって嘘臭くて白けると思うので、僕は支持派。
それに、ある程度危機感を煽られた方がまだ対処の考えようがありそうなものだ。
……今のところ、なぁんも考えてませんケドねあははは。
映画で言われていたXデイ……本当にいつか起こるのかねえ、そんなオソロシイ事態が。
ああ、伊丹刑事と同じように、「難しい事は分かんねぇよ」で済ましたい……。
あまり派手さは無いので大画面で観るメリットは薄いけど、
テーマとしては面白く、『相棒』ファンなら十分楽しめる出来かな。
少なくとも、カメラも演技も演出もドラマシリーズ以上にチープな
『米沢守の事件簿』よりはずっとずっと面白いと個人的には感じた。
判定2.5にファン目線を少し足して3.0判定で!
〈2013/3/31鑑賞〉
普通 普通でしょ。
共通の目標に向かってぶつかっていく、過程の解りやすさと、勢いの違いが『プラチナデータ』よりも優れている点
相棒シリーズの劇場版は、これまでに3作が製作されており、今回の映画は、09年公開の「鑑識・米沢守の事件簿」に続く、「相棒シリーズ」の最新作という位置づけ。今回は捜査1課の伊丹刑事とサイバー犯罪対策課専門捜査官・岩月の相棒を描くスピンオフ作品。伊丹刑事も相棒シリーズに欠かせない人気キャラに成長しました。今回は、クールな若月と出会うことで、シリーズ初期のような熱血漢&冷静沈着なコンビを再現しました。
「相棒 season11」のドラマ上では伊丹と岩月は「事件で知り合った仲」ということになっています。その「事件」がこの映画の中にあったわけですね。キャラクター同士のぶつかり合いが面白いこのシリーズで今作は「刑事の勘対データ主義」という分かりやすい図式が際立っていました。『プラチナデータ』を先週見たとき何かすっきりしない感じを受けたのですが、それが何だったのか、このふたりの関係を見ることでストンと理解できたのです。
そのわけは、昭和の刑事ドラマの泥くささと「サイバー犯罪」という最先端の事件背景のなかで浮き上がる、「実際の会社にいそうなデジタルに弱いおじさん」と「頭でっかちなネットに強い若者」という対比が際立っているからです。
特に『プラチナデータ』の浅間刑事と比べて、同じ現場一筋の伊丹刑事が見せる犯人逮捕の執念が凄まじいのです。映画という長尺な作品だからこそ描けたものでしょうけれど、後半の重要参考人を追い詰めるシーンは、なかなか骨太で感動すら覚えました。事件の背景にある財務省の圧力で、事実上犯人逮捕ができない状況に追い込まれても怯まず、容疑者を追い詰めようとする執念の強さは、殺人事件とは無関係の専門職だと割りきっていた岩月の警察官としての正義感に火をつけて、伊丹も驚くほどの活躍を見せるのです。
単なる際立てだけでなく、激しいキャラのぶつかりあいによって、互いが感化され、いつの間にか犯人逮捕という共通の目標に向かってぶつかっていく『相棒』となって行く、その過程の解りやすさと、勢いの違いが『プラチナデータ』よりも優れている点だと思います。
余談ですが追走シーン中、大量の1万円札が空中をひらひらと舞い。それを巡って多くの群衆が押しかけていくなかを、人をかき分けてう伊丹と若月の必死の姿がとても印象的でした。とても映画的なシーンだった思います。
相棒劇場版は、和泉聖治監督から橋本一監督に代わって、凄くテンポが良くなったと思います。5月公開の『探偵はバーにいる2』も期待できそうですね。
物語は、銀行員の死体と燃やされたお札が発見されるところから始まります。被害者は東京明和銀行本店システム部の中山で、ネットへの不正アクセスと機密情報漏えいの疑いでサイバー犯罪対策課からマークされていた人物だったのです。ここで殺人事件として捜査を開始した伊丹と、不正アクセス容疑として捜査していた岩月が出会うことに。そして互いにいがみ合いながら事件を追っていく先に、政官財の権力構造と金融封鎖計画「X?DAY」が浮かび上がってくるのです。中山がネット上でばらまいていたデータが「X?DAY」計画に関連するするデータだったのです。
「X?DAY」とは国債暴落の日。作品中でも右京の台詞として、このまま国債発行を続けて国の借金を増やしたら、いつかはそうなって、円も価値がなくなるでしょうと語らせています。
だからといって、それを阻止する大義名分の元に、わざと金融機関のシステム障害を起こして金融不安を発生させる「X?DAY」の予行演習を事も有ろうに財務省や金融庁が仕掛けることがあってはならないはずです。そんな事態を知りえた中山は、陰謀の告発に動いたのでした。
ところで実際は、「X?DAY」というのは、何としても増税したい財務省が仕掛けた、国民を脅迫するプロパガンダに過ぎません。今後も、日本政府の負債(国の借金)が増えた場合、家計(もしくは企業)の金融資産が増えるだけの話なので、「国債暴落Xデイ!」などという話はあり得ないのです。
それにしても本作での内村刑事部長の対応は異例でした。おそらくは、財務省の「X?DAY」の脅しに愕然となった内村は、官僚・銀行関係者から逮捕者を出すなという財務省からの要求に、屈してしまうのですね。しかし、殺人事件の犯人を、逮捕するなとは、いくら刑事部長でも口が裂けてもいえない言葉でした。だから伊丹にいつものように上から目線で高飛車に圧力をかけるのでなく、縋るように捕まえないでくれ~とお願いするところが何ともユニークでした。
ところで相棒シリーズのファンなら見落とせないのが、登場するキャラがオールスター構成であること。当然、右京もカメオ出演しています。しかし休暇でロンドン旅行中の右京が事件に首を突っ込むのは、出番の設定がやや苦しい(^^ゞ。まぁ、ファンサービスということで許してあげてほしいところでしょう。また元相棒の神戸の久々の登場も嬉しいところ。ドラマの最終回では名前だけの登場でしたが、本作では、これまたシリーズ準レギュラーといっていい総理補佐官・片山雛子を相手に、事件の舞台裏を暴く重要な役回りを果たしていました。もちろん、鑑識課の米沢、角田課長、陣川らおなじみの面々も、ばっちり活躍して伊丹をサポートしていました。「花の里」では、右京の代わりに捜査圧力に屈しそうな伊丹と岩月が、月本幸子に癒されるなど、ファンなら注目の絡むシーンが続々登場しますので、多いに期待して結構ですよ。
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