レ・ミゼラブル(2012)のレビュー・感想・評価
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歌劇ですね
とにかくずーっと歌でおお〜って感じでした。
いろいろやらかすけど過去もたくさんあるけど
思いも伴って希望も願いも伴って
明日はくるっていう感じでしたかね…
強かったはずなのに生きていたはずなのに
ずっと信じてきたものを覆されそうになって
わからなくなっていくところはなかなかきました。
号泣。
古典文学の代表的作品のミュージカル映画化。
本物のミュージカルは未見で、一度は見たいと思っています。
しかし、映画、よかったーー!!!
最初っから泣きっぱなし。
セリフよりも歌は直接に感情に訴えてくるなと改めて思いました。
ジャン・バルジャンが神父の思いやりに触れて、
生き方を変える決意をする場面から、
もー泣けて泣けて。
レ・ミゼラブルは悲劇といわれているらしいのですが、
ジャン・バルジャンは迷いながらも、
自分自身を犠牲にして
他者を救っていき、
娘と娘婿に見送られながら最期を迎えます。
その姿に、
私はジャン・バルジャンはそれまでの自己犠牲が報われる最期を迎えられたんじゃないか、
この話はハッピーエンドなんじゃないかと思ってしまうのです。
中学生くらいで原作を読んで、
コゼットがきてくれてバルジャンが死んでいく最期の部分、
すごく救われた気がして
号泣した記憶がよみがえりました。
原作に触れたときと同じ感動が映画でもよみがえってきて、
ものすごいパワーを持った物語であることをあらためて実感したし、
素晴らしい形での映画化だな、あっぱれー!!
と大興奮でした。
まだ見てない方は本当におすすめです。
結論…普通に喋ったらええやんと思わせた時点で、ミュージカル映画は敗北を意味する。
今年のアカデミー賞作品最有力候補らしい。
しかし、ホラーやバイオレンスよりもミュージカルが最も苦手なジャンルであると痛感した作品で、2時間半にも及ぶ歌の洪水が苦痛で仕方なかった。
『ドリームガールズ』や『ダンサーインザダーク』etc.は歌とドラマとがキッチリ二分化されて、切り替えながら観賞できたので、まだ付いてこれたが、今作は台詞の90%以上を歌で延々と表現していく。
故に、ストーリー展開が全く頭の中に入らなかった。
市民革命で市街戦の真っ只中にもかかわらず、
お互い熱唱しながら撃ち合っている世界は、ミュージカルに馴染みの薄い日本人客には、どう受け止めて良いのか未だに解らない。
「♪オレはお前を許さな〜〜い♪」
って、歌うてる場合か!!
普通に喋ったらええやんと、冷めたツッコミばかり銀幕に投げ返す自分が居る。
感情移入の拒絶は、主人公のジャン(ヒュー・ジャックマン)と、彼を執拗に追い続ける刑事(ラッセル・クロウ)との関係性に顕著に現れていった。
冒頭でボロボロの前科者やったのに、次の章では、なぜか威厳ある市長に転身している。
彼がなぜ、どのような手段で出世したのかは一切説明してくれない。
疑う刑事も呑気に歌いながらやから、すぐに逃げられ、漂着先でも飄々と娘とセレブな暮らしをしている。
歌ってる暇あるなら、どう持ち直したのかも歌って欲しい。
刑事もパン1個盗んだだけの彼をなぜあそこまで執念深く追跡する必要性に疑問が絶えず付きまとう。
悪徳刑事というワケでもないし、正義の鬼刑事というワケでもない。
じゃあ、後半のルパン&銭形みたいな妙な友情は一体何なんだ?
第一、いつ芽生えたというのだろう?!
さっぱり理解不能。
キャラクターが掴めなければ、如何に心強く熱唱されても胸には響かない。
唯一の楽しみやったアン・ハサウェイ嬢も早々に坊主頭で死んでしまうし…。
ヘレナ・ボナム・カーター夫婦演ずるコソドロぶりも笑えず、ギャグが鬱陶しいだけだった。
ラッセル・クロウが意外と歌が上手かったのが驚きで、それが唯一に近い収穫かな。
では、最後に短歌を一首
『どん底の 夜明けを叫ぶ 天高く 熱き歌声 愛の痛みよ』
by全竜
良い映画を見た。
すごく小さいころに[あぁ無情]を学校図書で読んでいたけど、その頃の自分の理解力はかなり乏しかったし、そのためか内容も忘れていた。なので、難しい作品というイメージが強かった。
だけど、この映画はしっかりまとめてあって、分かりやすかった。この映画をきっかけに書籍を読んでみようかと思います。
とりあえず、キャストの方の歌がすごい。
特に、ヒュー・ジャックマン、ラッセル・クロウ、アン・ハサウェイこの3人。めちゃ声が通るなぁって。
正直ヒュー・ジャックマンってX-MENのイメージしかなくて、あまり好きじゃなかったけど(X-MEN見ていないのに)、これまたこの映画をきっかけにこの人の作品を見たくなった。
ジャン・バルジャン(ヒュー・ジャックマン)を中心に話は進んでいく流れ。いつの間にか映画に引き込まれて、最後の天に召されていく感じはジーンとした。観客さんは、女性が多かったけど、すすり泣く声けっこう聞こえてきた気がする。
上映時間158分と長かったけど、良い映画見たなぁって思った。ミュージカル映画が好きな方は、オススメです。
原作は1800年代というかなり昔に書かれていると聞いたけど(映画用に脚色した部分はあると思うけど)、心が広い大司教とか、貧富の中で起こる人間模様とかは、今を生きる私にもズシっとグッときたものがあった。
舞台に忠実でした。
初演から舞台を見てましたが、演出が変わるということで、それを楽しみ/慄き半々で待っております。舞台では、司教様のお慈悲あたりで、すでに涙ぐむ者の感想ですので、そこは差っ引いてください。
さて、ミュージカル自体が苦手な方は別として、本作はお薦め致します。
(ミュージカルが苦手な方は、ジャン・ギャバン主演の方をご家庭で見られてはいかがかと)。
全編、歌で綴られたミュージカルでダンスなどは出てきませんが、それぞれのメロディが美しく、本来の言語で歌われているので、違和感も少ないと思われます。旧演出の舞台に相当忠実に作られているなと、感心致しました。映画の方が表現しやすいシーンもあるけれど、ここは難しいのではという点(例えば「One day more」の中締め)も、うまく作られていると思います。
舞台ではどうしても省かれてしまっている説明的シーンやつなぎのシーンも、映画では挿入されているので、?感は舞台よりも少ないのでは(バルジャンが最後なぜそこにとか、いきなりの贅沢結婚式は誰が主催とか)。
かつての文庫版で全5冊の大作ですし、あらすじ的になってしまいますが、その分展開が早くて飽きさせず、歌が好きな方ならそれぞれのソロでもグッとくると思います。エピローグは、もちろんの号泣です。
それにしても、日本語版では(おそらく語呂の関係で)、囚人番号が違っているってこと、映画を見て初めて知りました。
鳥肌が立つほど感動!
フランス革命期の激動の時代を描いた作品。
台詞はほとんどが歌口調で、ミュージカル映画となっている。
貧しさに苦しむ市民たちの姿、革命を起こそうとする若者たち、そんな現状とは無関係の役人、いろいろな人々の心情を思い描くととっても奥深い気がします。立場を変えてみれば、正義も変わるということの難しさや矛盾を感じました。そのなかで自分ならどんな判断を下すだろうか、下すことが出来るだろうかといろんな考えを巡らせてみたりしました。
歌うことで特に役者一人一人の個性が際立って感じられ、本当に素晴らしい。
アンハサウェイの目にはとっても心に響くものがありました。
貧しさって人の心を歪めたり寂しくさせるなぁとしみじみと考えさせられました。でもそんな中でも愛を忘れないことってすごく難しいけど、とっても大切なことだと思います。
生きることに必死で、なんとか生活にしがみついているという市民の姿に衝撃を受けました。
ああ無情
ミュージカル風であることに抵抗を感じずに観ることができました。
とても良かったです。
ヴァルジャンに対する司教の慈悲愛が映画を通して作中の各箇所に入っており、
慈悲愛の深さと大事さを教えてくれました。
私の人生にとって、糧になる作品になりました。
しかし、作中で残念だったシーンとしては、ヴァルジャンが最期の時を迎えるシーンで、コゼットとマリウスの二人から去った日の時間経過の描写が無く、ヴァルジャンが去ってからすぐに再開した様に感じて、感動が薄れてしまいました。
エポニーヌ役のサマンサ・バークスの歌声が心に響きました。
エポニーヌが大好きになる映画です(笑)
無常?
前評判の良さで見に行きました。
複数の出演者の報われない無情さというのはあまり伝わってきません。
映画界というのはアメリカに代表される正義は勝つみたいな単純なところが多いのでこのぐらいのストーリーでないと観客がついてこれない・・・ペイできないということでしょう。
日本人の心を揺らす程の無常感はありません。
本来のストーリーと関係ないのですが娘(実の子ではない)を嫁に出すのに客観的に彼氏を観察し手助けし祝福して送り出すところに少しばかり考えさせられました。
私も娘を送り出すときにこんなにすがすがしく出来るだろうか・・・。
音楽は心地良いものが多く全体話の内容がに軽く仕上げられているのでカップルにもお勧めできますが私にはいまいちでした。
全部をミュージカルに仕立てるよりメリハリを付けたほうがインパクトが強かったのではないでしょうか?
キリスト教徒でもなく常に耐えるのに慣れている日本人にはストーリーが軽すぎると感じました。
残念です。
人生に問いかける物語
妹に食べさせるパンを盗んで罪人になったジャン・バルジャン
法を破り続けてでも、フォンテーヌとの約束を守ろうとし、コゼットを我が子同然に愛し育てることで自分の存在理由を見つけようとする。
一方ジャベールは法秩序の番人、仕事に生き、そこに自分の存在理由を見出だそうとする男である。
罪人と法の番人。愛か法か。
相容れない二人の男の人生…
不幸な生い立ちだけれど、愛されることで素敵な女性へと成長したコゼット。
コゼットの幸せこそが又、フォンテーヌの生涯をも明るいものにしていく。フォンテーヌの人生(死)はけして無駄ではなかったのだと…
もし今、親や兄弟姉妹、恋人、妻、子供、誰か一人でも愛する人がいるなら、誰だってジャン・バルジャンのように生きることができる。しかし何故か私たちはジャベールのように生きがちではないだろうか?
ジャベールの生き方も一本筋が通っていて理解できるし、存在理由を見失ってしまった彼の最後の悲しい選択も現代人には有りがちだ。
ジャン・バルジャンもまた自分の存在理由が無くなったと感じた時に天に召されていく。
この映画を観て改めて思った。
一生を賭けて貫く愛ってカッコいいと…
仕事に生きるより、愛に生きる男のほうがイケてるんじゃないかと…
"何があっても一人の人を愛し続けよう"と心に決めるだけで、人生を素晴らしいものに出来るんだと…
そして、誰だってジャン・バルジャンになれるのだと…
一人の人を愛し続けることが生きる理由になり、生きた証しになるのだと…
素晴らしかった
ミュージカル映画は初めて見ましたが感情が揺さぶられる映画でした。
ヒュージャックマンの孤独と愛に目覚めたときの表現力も素晴らしかったです。
鳥肌がたつほど歌に魂がこもっていて二時間半圧巻の作品でした
二回劇場で見ましたが二回目は理解をして映画に挑んだのでそれぞれの人物の人生の葛藤も垣間見れてただ泣いてしまいました
ヒュージャックマンに圧倒させられた作品でした!!
夢つかんで。
ミュージカルの最高傑作が満を持しての映画化。
しかも監督はあの、T・フーパー。
賞を獲る気満々で(もちろん想像ですが)挑んだとも思える、
俳優自身にほぼ全編歌唱させての大長編ミュージカル映画。
名優巻き込んでのオーディションで選ばれたという主演三人、
H・ジャックマンは舞台経験が豊富でトニー賞の常連だし、
A・セイフライドはあの「マンマ・ミーア!」での歌唱が記憶に
残るのだが、A・ハサウェイがどのくらい歌えるのか分からず、
ただ、予告編で常に流れていたあの名曲(夢やぶれて)がかなり
上手かったので期待していた。
(S・ボイルで更に有名になった歌曲、意味を踏まえて聴くとまた)
…かなり圧巻。ビックリ。ここでほぼ満席の観客が泣いていた。
プロの歌手に歌わせての吹替えではないところ、
また、従来の録音のように事前録音に口パクで合わせるでもなく、
リアルに歌わせつつ演技をさせるという新しい試み、
私は映画もミュージカルも(あまり舞台には縁がないけど)好き
なので、息使いを感じる歌唱がよりリアルで良かったと思う。
何度も舞台を踏んでいるプロ(今作ならS・バークス)の歌唱は
確かに素晴らしく、演技をしながらの声量とあの説得力には
たかが俳優陣(ゴメンね)を凌ぐパフォーマンス力が観てとれた。
あそこまではいかなくても^^;(R・クロウはそれなりだったもんね)
よくぞ頑張った、とすべての俳優陣の労をねぎらいたい。
物語は(現代では古臭く当たり前感の)王道をいく大河ロマン、
ほぼ万人が内容を熟知し、何曲かはどこかで必ず聴いている
大衆作品を、改めて映画化することの意味は何だったのだろう。
J・バルジャンの数奇な人生を辿る物語は、
フランス革命を背景に市民の格差や貧困問題を浮き彫りにしている。
後半、学生達が引き起こす革命とその失敗は、
市民の無関心(あゝ無情)という最大の汚点と、
慈愛に満ちた奉仕の力いう対照的な人間の側面を交互に炙り出す。
私は個人的にこのバルジャンという(決して英雄ではない)男の持つ
姑息で不器用な生き方がけっこう好きだ。(逃げたりまた現れたりと)
妹の子供にあげるパンを盗んだだけで19年間も投獄され、
その後も執拗に仮釈放の自分の身を追い続けるジャベールによって、
精神のバランスを崩されつつ、銀の燭台(ずーっと持ってるんだよね)
をくれた老司教の慈悲に逆らわず、いい人間になろうと努力し続ける。
自分を追い詰める警部を逃がしたり、他人の娘を引き取って育てたり、
「俺はいい人間だ」というより「いい人間になりたいんだ」を切に訴える
不器用な優しさが逆に悪徳人間達を追い詰めていくのだ。
正義を振りかざす人間が果たして万能かというとそんな時代でなく、
エポニーヌの両親(この二人、あまりに堂に入ってたわね^^;)のように
浮き沈みを繰り返し、娘を失ってもまだやるか!という不敵な根性を
持ち合せなければ生きられない時代に、どう立ち回って生きるのが
賢いのかを見せつけてくるような話でもある。
とはいえ選びようのない貧富の格差はおぞましく横たわっているが。
名曲「オン・マイ・オウン」「民衆の歌」など、これまで何度も何処かで
聴いたことがある曲のオンパレードと共に、冒頭からずっと背後では
囁くような低い旋律で音が紡がれている…この旋律は最後までずっと
この物語を牽引し続けていくのだけれど、監督がミュージカルに拘って
作りあげた心根がこういうところに感じられてとても嬉しくなった。音の
流れを止めてしまっては、この物語は台無しになってしまう。楽曲と
台詞が低い旋律で滞ることなく繋がり、大河ドラマを盛り上げていく。
日本の大河ドラマも(音楽には拘っているみたいだけれども^^;)
必ずしも思惑通りにはならない様で。まぁ題材にも因るから仕方ないか。
人々の無関心や貧富の格差が無情に吹き荒ぶ中、
神に学びし慈悲の御心を宿した人間たちの新たな人生とその指針の行方、
どこで自分の人生を悟り、どう切り拓いていくかは自分次第、しかし
人生がどんな最中にあっても他を重んじ、自らを鍛え抜く精神力を持て。
…つまり私には何一つ合致していない崇高な物語になるんだけど^^;
だからこそ、こういう大作をこの年末年始に観ておいて良かったと思う、
新たな年の幕開けに相応しい佳作。
(夢やぶれてで夢を掴んじゃった人もいるからね。まだまだ人生は尊し!)
終始涙
舞台見たことなかったので
こんなに悲しいストーリーだと思わなかったぁ
本当に悲しくて終始涙が止まらなかった
ラッセル・クロウが意外にも歌がうまくてびっくり
ヒュー・ジャックマンとの掛け合いが良かった
でも、最後飛び降りたシーンは痛々しい音が…
アン・ハサウェイ登場シーンは本当にずば抜けた可愛さ
ボロボロになっても可愛さは失わないなー
さりげなく好きなキャラはエポニーヌ
好きな人のためにけなげに奮闘して
身を挺する!
まさに捨身の愛
そこまで人を愛せるって素敵だなー
150年前の原作が新しい
ヴイクトル ユーゴーは フランスを代表する作家で、ロマン派の詩人。ボードーレールを見出して世に紹介たことでも有名。たった23歳で詩作や小説を評価されて、レジオンドヌール勲章を受け、ルイ18世から高額の年金を受け取っていた。にも拘らず、リベラルな知識人として、コメデイフランセーズの台本で、王政を笑い上演禁止になったり 1848年にはルイ ボナパルトが政権をとると これに真っ向から反対して弾圧され、ベルギーに亡命せざるを得なくなった。以来、1870年でナポレオンが失脚するまでフランスに帰ることができなかった。 小説「レ ミゼラブル」は ベルギーで出版される。
クリスチャン精神に裏打ちされた人道主義。人としてより良き人として生きようとする男、ジャン バルジャンの半生を描いた。1本のパンを盗んだゆえに19年間投獄され、出獄後 一晩の宿を許された教会から銀食器を盗み、捉えられるが、神父から、それらは盗んだものではなく与えたものだ、と証言されて罪を逃れる。この神父に 良き人として、人の為に生きることを諭されて良心に目覚める というお話は余りにも有名。 子供の頃は 岩波少年少女文庫で読み、心が躍った。ジャン バルジャンと警部シャベールとの確執、どこまでも追ってくる執念の塊のようシャベールの恐ろしさ、パリの地下水道のドラマテイックな逃走、コデットを虐め抜く叔父叔母のいかさま師ぶり、せっかく安定した生活ができるようになり人々の信頼を得て市長にまで成りながら、他の男がジャン バルジャンとして逮捕されたと知ると、すべてを投げうって出頭する勇気、、、ジャン バルジャンの冒険に息もつけずに読み進んだ。人間として、良き人として生きる決意、少女を守り、幸せになるまで見届けると言う断固とした決断、自分の良心を見つめる厳しい目、本当に素晴らしい名作。感性豊かな子供のうちに 是非読んでおくべき本のひとつだ。
ミュージカルはロンドン コペントガーデンで上演されて大成功、ロングランで、今でも上演が続いている。映画化してフイルムを作ったのは トム フーバー。「英国王のスピーチ」を作った監督。 ジャン バルジャン役は オージーの、歌って踊って演じる、ヒュー ジャックマン。44歳。身長190センチの大きな体で、ミュージカル「オズから来た男」を演じて、オーストラリアよりもアメリカで先に、人気者になった。全然名前のない役者時代に テレビで共演した7才年上のオージー先輩役者デボラリー ファーネス(全然美人じゃない)と結婚して以来、ずっと離れたことが無いという仲良し夫婦だ。
このミュージカル映画は、演技を撮影した後、レコードしておいた歌を画面にくっつける従来のミュージカルの製作方法をやめて、演技と歌をライブで撮影している。そのため どの役者の歌も迫力のある臨場感に満ちている。
映画の最初のシーンに、みな度肝を抜かれるのではないだろうか。オーケストラの重厚な響きで始まる大スペクタクルだ。どでかい帆船を修理するために港のドッグに船を停留させるために何百人もの囚人たちが鎖につながれたままロープで船を牽く。ドッグの畝かと思っていたものが、船をひくロープでそこに豆粒のようにへばりついていたのは 疲れ果てた囚人たちだったのだ。ここでヒュー ジャックマンが歌う「囚人の歌」がすごい迫力だ。彼いわく、36時間水を飲まないで居ると、顔が4.5キロ痩せることが出来る。そうして自ら激しい頭痛と戦いながら脱水し、骸骨のような形相になってこのシーンを演じたのだそうだ。恐るべき執念。本当に圧倒された。
驚いたのは、コデット役のアン ハサウェイが、とても高い綺麗な声で歌っていたこと。娘のために痩せた体で、身を持ち崩し初めて体を売ったあとに歌う「I DREAMED A DREAM」(夢やぶれて)は、可哀想で不憫で 聴いていて自然に涙が浮かんでくる。でも、エプニーヌ役のサマンサ バークスには勝てない。彼女の歌唱力は本物だ。たった一人、片想いとわかっていて自分の愛した青年を見つめる けなげな純真さを「オン マイ オウン」で歌い上げる。その姿に胸がつまる。
ジャン バルジャンが富も名誉も地位も捨てて、身代わりに拘束された男を救うために名乗りを上げる決意を示す「WHO I AM」(おれは誰だ)も、すごく良い。もう怖いくらい。
たくさんの登場人物に繰り返し繰り返し歌われる「民衆の歌」は 本当に心に響く。貧しくて もう失うものなど何もない民衆蜂起の歌の合唱が、映画を観終わった後でもずっと頭の中で繰り返されて、忘れられない。
原作が良いので ミュージカルにしても、映画にしても人の心を打つ。古典作品だが 今でも人々は富める物と、何も持たないものとに分断され、厳しい生活の中でも、人は愛する人のために身を投じ、良心をもって良き人でありたいと念じて生きている。150年前に出版された文学作品だが、少しも古くない。今日でも全く新しい。
これだけ力の入ったミュージカルをほかに見たことが無い。2013年のアカデミー賞は、全部これにあげたら良いのではないだろうか。
監督はイングランド人です。
いや、役者配分は最高なんです。しかも実際に歌わせることで、ほぼ全編歌いっぱなしという大技を実現しています。特にアン・ハサウェイは素晴らしい。
それじゃあ何でこんな低評価かというと...トム・フーパーはフランス的革命高揚感を理解してないみたいなんですわ。
そもそもレミゼって作品の主題は、人間の尊厳を守るはずの法が逆にそれを踏みにじっているという現実、ジャベールみたいな人間がまるで弱いものいじめのように庶民の心を砕いてしまっているという状況描写です。法と正義の狭間に押しつぶされる人々が集まって革命に向かう時、そこにフランス的高揚感が生まれるわけです。ところが本作には、それがほとんどない。
原因はフーパー監督が主題を見誤ったことでしょう。男女愛は確かに原作にも書かれていますですが、それがメインデッシュじゃない。おまけに本来の主題とはあまり関係のない盗っ人夫婦のキャラが立ち過ぎて、革命メンバーの影が薄くなっています。
そもそも最初からして、司教様に助けられるまでの過程がまるでダイジェストです。おまけにこの時のバルジャンはただの乞食と化してます。違うでしょ。ビクトル・ユーゴーが言いたかったのは「パンが食べられない怒り」じゃなくって、「人間の尊厳を踏みにじられた怒り」でしょ。メシのための革命は、バルジャンが逮捕される遥か前にもう終わってるんです。そういう意味で、フーパー監督はやっぱりイングランド人でした。
彼はレミゼに手を出すべきじゃなかった。それこそマイ・フェア・レディの方が向いていたはずです。
しぶとく、それが美しい
帝国劇場に通っています。ブロードウェイで二度観劇したり、舞台俳優さん達のコンサートにも行くほど、好きな作品。
場面展開が映画はとてもスムーズで、舞台特有の暗転やセット配置がなく息つく暇がない。さらに一幕の終わりの場面でも休憩できない。怒涛の展開。
持って回った説明的演出が皆無であっという間。
でも逆に慣れない鑑賞者にはキツイと思います。
登場人物の表情の捉え方は映画ならでは。天候の表現も映画の良さが非常に出ていて、感情にリンクしやすい演出。
逆に映画では、生声ではない、生演奏ではない、空気感の薄いハンデがあるが、丁寧にシーンを切り取り、シーン毎の主題が迫ってくる。
キャメロン・マッキントッシュの新曲、いいですねぇ。
身請けされたコゼットが安心して眠り、馬車に揺られながら決意を新たにするバルジャン。ここを加えてくるかぁ…。変化点にフィーチャー。
ガブローシュの胸に自分の勲章を静かに置くジャベール。変わることを殺されたと捉えるあのジャベールがっ!!
この作品は、役者に注目するのではなく、役者が何を表現しようとしているのか注目したほうがいい。そしてこの作品の魅力は、観るたびに、聴くたびに気づかされることが変わっていくこと。好きな役から入って行っても、他の役との関わりで意味合いが化学変化する。
この気づきの変化は舞台の方が起きやすい、キャストの違い、その日の間、声のトーンなどの提供側の不確定要素がふんだんにあるから。
しかしこの映画、当然ながら提供側の変化は起こせない。なのに、受け取り側の鑑賞者の気分や経験、最近気になっていることと言った違いだけで化学変化が起きる。凄いパワーを秘めている。
キッカケや理由はなんでもいいので、繰り返しの鑑賞をお薦めする。分かり切ったストーリーや場面展開なのに毎回気づいていなかったことに気づかされる。誰から教えられたり強要される訳でもなく鑑賞者は何かに気付く。それはその時の自分自身に気付くこと、そして静かに涙してしまう。
ブラボー!!!( ゚∀゚ノノ゙パチパチパチ
トム・フーパー監督は『英国王のスピーチ』に続いてまたもや傑作を弾き出しましたな~~~~(・∀・)イイ!!
子供の頃読んだ覚えがある、ヴィクトル・ユーゴーの小説『レ・ミゼラブル』
そしてブロードウェイで大ヒットして、今は世界中で上演され続けてる超ロングランミュージカル
その実写映画ということで全編ミュージカルという超大作Σ(゚Д゚ノ)ノオオォッ
出演してるのはヒュー・ジャックマン、ラッセル・クロウ、アン・ハサウェイ、アマンダ・セイフライド、エディ・レッドメイン、ヘレナ・ボナム・カーター、サシャ・バロン・コーエンなどなど・・・色んな映画に出演してる超豪華キャスト(゚д゚)!
そしてみんな歌が上手い!!!!
銀の燭台や手紙の下り、下水道、そして橋の上からの・・・等々おなじみのシーンもちゃんと押さえてる(・∀・)イイネ!!
ヒュー・ジャックマンはウルヴァリンのイメージが強いけど、今回は見事なまでにジャン・ヴァルジャンを演じきってる(*´・д・)*´。_。)ゥミュ
教会に泊めてもらって、そこの銀の装飾品を盗んで警察に捕まってから許してもらってからの銀の燭台のくだりで、それまでのすさんだ表情から実に穏やかな表情になるシーンでもう完全に持って行かれた(´∀`)
ラッセル・クロウのジャベールはほんとに恐いし頑固さが出てて実に(・∀・)イイネ!!
日本のミュージカルでは村井国夫のイメージが強いけど、ジャベールって言ったらあれくらいの強面と体つきの良さがないとな~~~(゚∀゚)アヒャ
コゼットとマリウスも良かった(・∀・)ウン!!
何より目を惹いたのが、アン・ハサウェイ演じるフォンティーヌ。
ヴァルジャンの工場で働いてたけどそこを首になって、娘のために自分の髪の毛を売って、さらに売春婦に身をやつして・・・
実際に髪の毛をばっさり切ってスンゲェ──―Σ(゚∀゚ノ)ノ─―─ッ!
そこで歌い上げる『夢破れて』
これを観て心が動かない奴は人間じゃねえ!!!o( ゚Д゚)oブンブン
歌と言えば、何と行ってもクライマックスの革命シーンでしょうよ(゚∀゚)アヒャ
マリウスがいる革命集団ABCがバリケードを作って立てこもって歌い上げる『民衆の歌』の迫力は凄まじいガクガク((( ;゚Д゚)))ブルブル
周囲の家に頼んで机に椅子、箪笥とかを放り投げて作るバリケードの荒れた雰囲気もさることながら、そこで抵抗をするものの強行突破されてレジスタンスは全員殺されちまうところの惨さも凄い(;・∀・)
テナルディエの娘エポニーヌを演じたサマンサ・バークスは何とこれが映画初出演だとか!!!エェエェエェエェエェエェエェエェエ(゚Д゚ノ)ノエェエェエェエェエェエライコッチャ
若いころのミッシェル・ロドリゲスを彷彿とさせるどこかオリエンタルな雰囲気はΣd(゚∀゚d)イカス!
武力衝突で密かに思いを寄せるマリウスをかばって撃たれて死んでしまうのは。・゚・(ノД`)・゚・。
テナルディエを演じたサシャ・バロン・コーエンと夫人のヘレナ・ボナム・カーターは・・・ちょっとコミカル過ぎやしないかね?(;´∀`)
この2人が出演してる『スイーニー・トッド』を彷彿とさせるようなオーバーアクトだし、メイクもかなり濃い。
まあでもテナルディエはミュージカルでも場を和ませる道化師的な立ち位置だから、それはそれでいいのかも(^_^;)
全編ミュージカルタッチで、まるで舞台で観てるかのような錯覚も覚える暗い見事な実写映画版だと思います(・∀・)ウン!!
時間も2時間半を超える長い映画だけど、シーンが映る時は例えば月をアップで移して時間が経過した次のシーンの舞台の象徴となるようなものと重ねるという、結構手の込んだ演出もされてて、かなりテンポ良く話が進んでいくのが(゚д゚)イーヨイイヨー
レジスタンスが粛清されてからの、下水道の下りからジャベールが死ぬまでの怒涛の展開は圧巻ですよ∑(゚ω゚ノ)ノ
でもここでジャベールが飛び降りる川が浅いから、舞台だと普通にバシャーンて落ちるだけなのに映画だとボキッって体が折れる音がする(゚∀゚ ;)タラー
何でこんなえぐいんだ???
普通の台詞がほとんど出てこないのも、ミュージカル独特な強引さがなくて俺は好きですネッ(oゝД・)b
とにかく歴史的な一大スペクタクル超大作で、原作の小説に忠実に話を進めて、尚且つブロードウェイミュージカルっぽいリッチな映像も体験できる、素晴らしい映画であることは間違いない(o-∀-)b))
そして今のハリウッドを代表する超豪華出演陣の体を張った演技とその歌声は絶対観ないと!!!
圧倒的
(※小説・舞台ともに見ていません)
最初のシーンから圧倒的でした。何人もの奴隷という身分の人たちがぼろぼろになっている様子に衝撃を受け、その衝撃によって話に引き込まれました。
世界史で文字として学んだことと、フィクションとはいえ実際に目で見ることの差を、どのシーンでも感じました。きっとこの映画を見れば歴史、特に革命について学ぶ際の姿勢が変わるんじゃないかな・・・。
そして、もちろんですが歌も素晴らしかったです。声、表情など全ての要素からこの作品への俳優さんたちの情熱が伝わってくるようでした。
最後にはとても深い感動に包まれました。ヒュー・ジャックマン演じるジャン・パルジャンの父親としての姿に、女の私ですが心を打たれましたし、エポニーヌの愛の形には感銘を受けました。
見て損は無いと思います。
心に染みる人生讃歌
妻と久々一緒に近所のシネコンで鑑賞。
過去何度も映画化、そしてミュージカル化されている同名小説ですが、恥ずかしながら今回初めての鑑賞です。
最近でも「シカゴ」「オペラ座の怪人」「ムーランルージュ」「ドリームガールズ」、はたまた「ナイン」「バーレスク」などミュージカル物は名作揃いなので、トレーラーを一目見た時から期待大、ましてラッセル・クロウが脇を固めるとあらば外すワケがない!
劇場内は20代のカップルから初老の方々まで様々、やはり女性の多さは目を引きます。
細かいストーリーは割愛しますが、主人公であるジャン・パルジャンの生涯を通して人間の罪深さ、後悔、赦し、無償の愛・自己犠牲、そして復活・再生の物語を素晴らしい俳優陣が壮大に表現し、観る者の感情をこれでもかと揺さぶります。
果たして自分は愛する人の為にバルジャンのように行動出来るのか? 鑑賞中にも隣の妻を意識せずにはいられません。おそらく鑑賞していた皆さんも同じ感覚だったであろうと思います。
クリスマス間近、この季節の定番映画「素晴らしき哉、人生!」で描いた世界がそうであるように、真実の「愛」とはいつの時代も胸を打つテーマですね。
帰り道、アン・ハサウェイ演じるファンティーヌが見事に歌い上げる“I Dreamed a Dream”が頭の中で鳴り響く中、今作の良いスパイスとなっていた宿屋のテナルディエ夫妻を思い出してニヤリ・・・
幸せな気分をありがとう!
素晴らしい大作!!
一つ一つのシーンがとても丁寧に描かれ、出演者の演技や歌のパフォーマンス、映像の美しさなど、映画館で観て良かったと思わせてくれる作品です。
アン・ハサウェイの「夢やぶれて」は絶品!あれだけでも映画代1000円分くらいの価値がありますね。彼女は本当に良い女優さんだなぁ、としみじみ思いました。
アン・ハサウェイだけではなく、この映画に出てくる女性陣は本当に素晴らしい演技を見せてくれています。エポニーヌ役のサマンサ・バークスという女優さんは初めて見ましたが、セクシーでいながら儚げな雰囲気があって、魅力的なパフォーマンスを披露しています(エポニーヌ役はもとからおいしい役ではありますが・・)
ヘレナ・ボナム=カーターは・・・やはり奇天烈な悪女が似合います。
今回は英国王の良妻ではなく、ハリーポッターの悪女の方でした(笑)
少しだけ惜しい点は、
シーンが多く展開が早いため、ダイジェストっぽい雰囲気が出てしまっている点と、終盤のマリウスがジャン・バルジャンに命を助けられたのがわかるシーンで、それまでの伏線が弱くて、せっかく感動のダメ押しが出来る所なのに、上手く機能していなかったのがちょっともったいない感じです。今気づいたのかよ!って思ってしまいました。
全編ほとんど歌いっぱなしなので、ミュージカルが苦手な人にはやや難しい映画かもしれませんが、いける人には自信を持ってお勧め出来る作品です。
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