レ・ミゼラブル(2012)のレビュー・感想・評価
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人生で繰り返し観たくなる映画
先日、映画館でリバイバル上映をしていたので13年振りに見に行ってきました。とはいえ、それまでにもブルーレイで何度か観ていましたが、やはり劇場で見ることが出来るのであればと思い足を運びました。
昔観た時と感動するポイントは同じでしたが、何度か観ているため話の流れではなく、役者さんの表情や間、関係性などに思いを馳せることでより一層楽しむことができました。
色んなところで書かれていますが、本作は一般的なミュージカル映画のように口パクではなく、演技しながら歌っています。それによって生まれる間であったり気持ちの爆発が直に感じられることが大きな感動に繋がっているのだと思います。
同じ主演の映画でグレイテストショーマンがあります。妻はそちらの方がハッピーエンドで好きだと話していましたが、私は反対です。
そもそも、このレ・ミゼラブルとは悲劇という意味のようです。(大学の恩師に言われた言葉を鵜呑みにして調べていないので違ったらごめんなさい)
しかし、本当に悲劇の物語だったのでしょうか。何度もジャン・バルジャンが葛藤する場面があり、結果として大きなバリケードの上でかつて自分を救ってくれた司祭と共に民衆の歌を歌っていることで天国に行くことができたのは彼にとっての喜びでは無いのか。あくまでキリスト教を主題において考えると決して不幸なだけの話ではなく、むしろ信仰厚く取り組んだ結果の救いともとれると感じました。
気になったことは最後のシーンにジャベールがいなかったことだ。彼は天国に行けなかったのだろうか。
激動の中で精一杯に愛して生きたことを歌いあげた音楽の力と説得力に凄み
トム・フーパー 監督による2012年製作(158分/G)イギリス映画
原題または英題:Les Miserables、配給:東宝東和、劇場公開日:2024年12月27日、
その他の公開日:2012年12月21日(日本初公開)。
ずっと見たいと思っていた映画なので、今回デジタルリマスター版として映画館で観れたのは、とても幸せに感じた。セリフまで歌で表現するミュジカルとは知らなかったが、音の良さもあり、俳優たちの感情が込められた歌声に涙、又涙。
娼婦に堕ちてしまったヒロイン・コゼットの母ファンテーヌ演じたアン・ハサウェイによる「夢やぶれて(I Dreamed a Dream」。早々とココで唄ってしまうのかと驚き、多くの人達がこの唄を歌うのをさんざん聞いてきたのに関わらず、涙が溢れた。長い髪をバサリと切り取り美しくもかなぐり捨てたハサウェイが大口を開けて、魂を搾り出すような歌う表情と声に痺れてしまった。彼女はここで亡くなってしまうが、最後の方で再度天使の様なかたちで再登場するのには、救いを感じた。
そして、コゼットを恋する学生闘士マリウスに片想いし続けるエポニーヌを演じたサマンサ・バークスによる「On my own」。雨降る石畳の街路、圧倒的な歌唱力で愛する気持ちを唄いあげた歌詞は切なくそして崇高でもあり、涙腺はとどめを刺された様に止まらなくなってしまった。
恋心を抑えながらマリウスがコゼットに会うことに一役かいながら、生活上でも恋愛においても恵まれず、革命運動の中マリウスを庇って銃弾にあたりマリウスの腕の中で息を引き取るエポニーヌ。そんなひたむきな愛に生きて・死んだ彼女に大きくスポットライトを当てたところに、本作の偉大性を感じさせられた。
ビクトル・ユーゴーによる原作は、子供用の世界名作シリーズ「ああ無情」というかたちで読んだ覚えは有るが、後半のストーリーはあまり覚えていなかった。ヒュー・ジャックマン演ずるジャン・バルジャンが、コゼットを子供として養育していくことで、愛する心を再生していく様は、年を重ねたおかげか心に染み渡った。
そして、悪人は変わらないとの信念の元、囚人であったジャン・バルジャンをどこまでもどこまでも追い詰めようとする警部ジャベール(ラッセル・クロウ)。そんな彼の命も救おうとするジャン・バルジャン。邦画ならそこで手を取り合って和解しそうな展開だが、激流に身を投げて自殺してしまうジャベール。彼こそが主人公の裏返しの存在、革命時であっても変われない多くの人間の象徴ということなのか。その冷徹な設定に、フランス文学的なリアリティを感じさせられた。
後半の六月暴動(1832年6月に起きたパリ市民による王政打倒の暴動)をモデルにしたといわれてる学生中心の組織と政府側兵士との激しい闘い。一般パリ市民の協力も無く、ジャンに救われたマリウスを除き、路上暮らしの少年ガヴローシュ(ダニエル・ハトルストーン)も含めて組織の仲間全員が死体となってしまう。史実に近いとは言え、相当に衝撃的であった。改革を夢見て敗れ去っていった若者たち。自分には信仰心は乏しく十分に腹落ちできてはいないが、少年ガヴローシュの遺体に警部が勲章を添えた様に、彼らの志し・純粋な魂こそ、讃えるべきものということらしい。
監督トム・フーパー、製作ティム・ビーバン、 エリック・フェルナー 、デブラ・ヘイワード、 キャメロン・マッキントッシュ、製作総指揮アンジェラ・モリソン 、ライザ・チェイシン 、ニコラス・アロット、 F・リチャード・パパス、原作ビクトル・ユーゴー、原作ミュージカルアラン・ブーブリル 、クロード=ミシェル・シェーンベルク、原作ミュージカルプロデュース、キャメロン・マッキントッシュ、脚本ウィリアム・ニコルソン、 アラン・ブーブリル、 クロード=ミシェル・シェーンベルク 、ハーバート・クレッツマー、撮影ダニー・コーエン、美術イブ・スチュワート、衣装パコ・デルガド、編集メラニー・アン・オリバー クリス・ディケンズ、作曲クロード=ミシェル・シェーンベルク、作詞ハーバート・クレッツマー、音楽監修ベッキー・ベンサム、音楽プロデューサーアン・ダドリー クロード=ミシェル・シェーンベルク、キャスティングニナ・ゴールド。
出演
ジャン・バルジャンヒュー・ジャックマン、ジャベールラッセル・クロウ、ファンテーヌアン・ハサウェイ、コゼットアマンダ・セイフライド、マリウスエディ・レッドメイン、アンジョルラスアーロン・トベイト、エポニーヌサマンサ・バークス、イザベル・アレン、ダニエル・ハトルストーン、司教コルム・ウィルキンソン、マダム・テナルディエヘレナ・ボナム・カーター、テナルディエサシャ・バロン・コーエン。
感動、感涙、感嘆…!最高峰の作品
初めてドルビーシネマでの鑑賞。
スクリーンや音響技術の進歩にも感動。
公開時から大好きな作品でBlu-rayも所持しているので何度も観てはいるが、
やはり映画館で観る感動は格別だった。
自分自身も12年ぶりに映画館で鑑賞して当時の感動が蘇るとともに、
当時よりも時代背景などを理解できているからかより入り込めた。
オープニングの音楽が流れた瞬間から涙が溢れ、
司教のシーンで画面が最早見れないほど号泣…
宿屋の2人にはニヤリとしたが、
バリケードでの闘い以降は最後までずっと泣き通しだった。
エピローグの民衆の歌では自分も入り込んでいて思わず歌いそうになる。
美しい音楽、俳優の表情、すべてが最高峰の映画だと思う。
エンドロールの”Les Misérables”のタイトルが出た瞬間には立ち上がって拍手しそうだった。
(私が観た回はあまり周りに観てる人もいなかったので残念ながらできなかったけれど…)
ジャン•バルジャンの葛藤が、
ヒュー・ジャックマンの目力により素晴らしく表現されている。
時が経つにつれ、ジャン•バルジャン自身が自分の生き方を変えるきっかけとなった司教のような存在となっていく。
彼の人生が、コゼットへの愛により救いがもたらされ良かった…!
2012年の公開時、
この映画でエディ•レッドメインのファンになったが、
改めて劇場で観て、彼の歌声に魅了された。
『One day more』がこの映画の中で一番好きな楽曲だが、
『My place is here,I fight with you』にいつも昇天しそうになる…!
宿屋の2人の存在は、
全体的に重い映画の雰囲気にコメディ要素をもらたし、
この映画にスパイスを与える存在だと思う。
憎たらしいけどこの2人は今後もこの時代を上手く生き抜くんだろうな。
ファンテーヌとエポニーヌは辛い人生だったが、
最期は報われたのだろうか。
カブローシュが幼いながらも時代を強く生き抜いた姿にも涙…。
学生達も無念だったが、
歴史上、のちの二月革命に繋がる闘いだったとのこと…
彼らがエピローグで高らかに歌う姿に嗚咽が洩れるほど
(映画館のため必死でハンカチで押さえたけれども)泣いてしまった。
どんな時も希望を失わずに生きていきたい。
タイトルなし(ネタバレ)
初視聴。完全ミュージカル仕立て、歌唱力はさすが、すごいです。長さは感じませんでしたが、セリフが全部歌になっている世界はやはり私は苦手だなと実感。ストーリーも、ミュージカルで本作を見た時はさほど気にならなかったのですが、疑問炸裂。ジャンバルジャンは「パン一切れで19年」というけれど、脱獄したでしょ?助けてもらって寝食の世話までしてもらったのに、また盗み?、「3日くれ、戻るから」って逃げてるやん・・・とジャンバルジャンが受け入れられず。また、一縷の望みをかけて「私に何をしてくれる?」と問うエポニーヌに、ポケットから小銭を出すマリウスにドン引き。ラストも学生たちの革命には、市民が一切立ち上がらず敗戦の幕切れとなったのに、全員でまるで勝利したかのような大合唱。なんか違う!(レミゼファンの皆さま、スミマセン)
ただ、事前リサーチ無しで見に行ったので、ラッセルクロウが出ていたことにサプライズ&感激。彼が扮するジャベールの最後は悲しい終わり方でしたが、あの一徹さ、不器用さ、ラッセルクロウは、演じる人物の心情、信念みたいなものを表現するのが本当にうまい。制服姿も素敵でした。
ミュージカルの王道を堪能したぜ
日本では「あゝ無情」としてしられる話は知っている。ミュージカルの傑作であることも知っているぞ。
しかし、今まで見る機会がなかったんだなあ
アクション好きなので、同時期に他の映画があればそっちを優先するからやん。
セリフはゼロではないが、99%が歌なので、話の途中で歌が始まり盛り上がって「大笑い」で終わるなんて言うベタな展開はないよ。多分この人たちは歌が言語の国から来たんだねてなもんだわ。
だから、この長い話を納得できるレベルではしょっている。
現代の感覚だと「妹のためにパンを盗んだだけで5年」「脱獄を目論んだ事でプラス14年」「仮釈放されても犯罪者は犯罪者」という厳しい刑罰と処遇はあまりに重すぎるよねえ。まあ、フィクションだけど。
その後善行をし、市長に登り詰めてもジャベール警部は「悪は悪」という捉えは変わらない
それにしても、市井の人々の哀しみ。ファンテーヌ(アン・ハサウェイ)はキレイで未婚の母であることを妬まれ、工場で虐められ辞めさせられる。結果、髪を売り、歯を売り、ついには娼婦となり命を落とす。愛娘コゼットはぼったくり酒場兼旅館の主人夫婦に預けられていたが、ファンテーヌが身をやつすきっかけを作ったジャン・バルジャンによって救い出されて何不自由なく美しく育つ。
ジャン・バルジャン自身も大変だけど、やはり金は持っていたんだなあ。慈悲の心と才覚を持っていたということ。しかし、ウルヴァリンの目がちょっとバキバキだったので哀しみや慈愛などが伝わって来ないなあ
ジャベール警部は自分の信念を貫く男だが、ある意味、そのために不幸だ。だから、矛盾のうちに身を投げる。
ジャン・バルジャンは逃亡者だが、コゼットを育て、その恋人の命を救い、幸せなうちに逝く。
どっちが幸せか。
パリオリンピックの開会式で見た猥雑な演出はつまりこれかあって納得。
フランス革命前夜のエネルギーに満ちた傑作を堪能した。
隣の若いお姉さんは最後のシーンで号泣。
歌はよく知ったものも多く、ウェストサイドストーリー(大好き)のようなソロから始まってデュエット、カルテット、全員で歌うよ。感動ビビビ😭😭😭😭😭
私には合わないことを確認したね💕︎
貴方にとってこの12年は如何でしたか…
TCXだともっと良かったですが、12年ぶりに再び劇場で観る事ができて良かったです。ミュージカル映画の最高峰なのは変わりませんでした。ほぼ全編が歌曲で良曲しか無いのは、誰も超える事ができません。特に好きな曲の時は思わず体が動きましたし、泣けました。リバイバル上映して下さりありがとうございます。アマンダ美しかった。日本はこの12年で政治がかなり悪くなり、パンを盗んで逮捕どころか裏金議員全員不起訴、不良外国人放置、人口減少なのに税収株価最高、米の価格2倍だが輸出で100億円儲ける、ウクライナにバラマキ等、民衆には本作のような怒りも力強さもなく、令和の名の通り絶滅に向かっていてヤバいです。貴方にとってこの12年は如何でしたか。
(´;ω;`)
読んだことも観劇したこともなく、でもまあ名作だからやっぱり押さえておこうかな、とリバイバル上映へ。
エポニーナの最期の歌の辺りで涙腺が決壊。ああなんて純粋で不憫な娘なの (´;ω;`)
そして引き続き革命の難しさ、人命の儚さ、理不尽さにさらに (´;ω;`)
それに比べてマリウスさん、友達みんな死んだのになに自分だけしれっと貴族に戻って綺麗な嫁貰ってウハウハしてるんですかね、本当にガッカリですよ。
そしてジャヴェール、お前は死ぬな・・・彼もバルジャンと同じように愛に生きていくこともできたろうに。
小学生並みの感想しか出てこないけど、まあ結局愛ですよね。
法か善か、放歌善果
原作もミュージカルも何も知らずに鑑賞。
主人公は19年間服役したとのことだが、パン泥棒の罪は5年のみで残りは脱獄ぶん。
妹の子のためとはいえ盗んだのは事実だし、脱獄してるし、劇中で妹に思いを馳せることすらない。
まぁこの辺は改心してゆくのだろう、と甘受する。
しかしその後も、大事な行間が描かれないのでイマイチ乗り切れない。
働き口すらままならなかったのに、どうやって8年で市長にまでなったのか。
着の身着のまま逃げたのに、身なりは整ってるしコゼットを買い受けるお金も持っている。
バルジャンとコゼットが絆を育む描写はゼロ。
マリウスとコゼットは、会話どころか視線を交わしただけで「運命の恋」とやらに落ちる。
これで別離やら死やらを描かれても正直薄い。
個人的にエポニーヌの方に感情移入してしまうので、革命にも恋にも半端で結局実家に戻るマリウスは嫌い。
ラストでバルジャンが唐突に亡くなった理由も不明。
ミュージカルそのままなのか、すべてを歌で語ってしまうのも映画としては残念。
特にジャベールの最期は表情ひとつで見せてほしい。
迫力や情感に圧倒された場面もあったが、歌で尺を取りすぎていると感じるシーンも多かった。
全部歌わせることに拘らずに効果的に使えば、メリハリもついたし、前述の行間を挟む余地もできたのでは。
ジャベールをちゃんと「職務に殉じただけ」と描いたことや、銀の燭台を持ち続けているのは良かった。
何も考えずに映像と歌の力に身を委ねれば楽しめる。
しかし、群像劇のような描き方で誰一人として深掘りできていない点は評価できなかった。
映画館で観るべき映画!
2024年の年末年始にリバイバル上映があると聞いて!
楽しみに待っていました😊
年末に観たい!と大晦日に劇場へ。
予約開始と同時にチケットを購入!
当日は満席近い人の多さ!1番大きいスクリーンじゃなかったかな💭
恥ずかしながら、ミュージカルで有名で、知ってる曲が出てくるというあやふやすぎる記憶だけで鑑賞へ😌
ヒュージャックマン、最初誰だか気づかなかったよ、、
最初のLook Downのシーンは何となくパイレーツ3のオープニングを思い出しました。
158分の間にたくさんこの音楽は流れてくる!
アンハサウェイの美しさと、悲しすぎる最後、、。
もっと観たかったよー😭
登場人物1人1人に歌があって、想いがあって、感情移入が忙しい。この映画で、改めて人の皺はその人の人生を表しているなと思いました。
歴史をもっと勉強しなければ!一回では終わらない映画でした。
民衆の歌、これかー!鳥肌が立ちました。。
カッコ良すぎる。こんなに国を讃える映画があるなんて誇らしい。
最後に出てくるアンハサウェイ!とてもいい役だ!
明日は来る、ラストで流れるエピローグの民衆の歌、鳥肌はもちろんのこと涙がじわっときました。
心に響く歌声と演技と、とても素晴らしい158分でした。
コゼット綺麗すぎる。天使すぎる👼
テナルディエ夫妻はいい役だ!マリユスカッコ良すぎて、ファンタスティック・ビーストも観たくなりました。
終始、壮絶という2文字が頭にあったこの映画、2024年最後の映画にとても良かったです!エンドロール後には拍手が聞こえてきました。
大勢の人とこの感動を味わえて嬉しい!
レビューもこの年末に観られた方が多くて、感想を共有できて嬉しいです😆
2025年もたくさんの新しい映画に出会うぞー!!
年末はこの大作!再びスクリーンで感動!
初公開当時、今は無き944席のTOHOシネマズ日劇が大入り満員。
終映後、ラストシーン暗転時とタイトル表示の時の2回、会場から拍手!
それから12年。
今日は、東宝のフラッグシップ館、TOHOシネマズ日比谷のスクリーン1・プレミアムシアターで鑑賞。
436席は、前方3列を除いてほぼ満員の人気でした!
ミュージカルの舞台を完全映画化!!
真正面から描き切った超大作。
冒頭の囚人たちのシーンのスケールの大きさに驚き。
どうせCGだろうと思っていたら何と実物大を作ったという!
それぞれの歌は別撮りではなく、撮影時に演技しながら
実際に歌って同時録音したという迫力。
特に、痛々しい悲惨な状況(原作通りに歯も売ってしまう)で歌った、
アン・ハサウェイが素晴らしい。
舞台の東宝ミュージカルのファンで何度も観ましたが、どうしても比べてしまう。
新曲も1曲追加され、曲の順序も変わったりしてますが、
エポニーヌの役割が変わったためにラストに出てこないなんて!
この点が唯一、不満な点です。
ラストシーンも素晴らしいのですが。
自由、正義、愛、希望…
レ・ミゼラブル デジタルリマスター/リミックス
これまで千本近くの映画作品は観てきたと思うが、その中でも個人的にはトップ10に入るくらいに大好きな作品。
歌の美しさ、力強さを存分に描かれ観ていて色んな感情を揺さぶられる。
作中ではいくつかのキャラが描かれているがそれぞれ形は違えど愛、自由、正義、希望を抱き前に進もうとする。
なかなかそれらが一つにならず交差し合い、時にはぶつかり合い手にする事なく夢破れる者もいる。
ただ残された者が彼らの無念も背負いながら自分の正義と自由、愛と希望を失う事なく前に進む続ける姿が美しく描かれている。
どのキャラにも魅力があり惹かれる部分がある。故に感情が強く揺れ動かされ160分感情が落ち着く事なくあっという間に作品に入り込み終えてしまう。
生きる事、生き抜く事の辛くもあり美しくもある人生。これを改めて感じさせてくれる。
公開以来の劇場鑑賞。今回はドルビーアトモスで鑑賞でき大好きな作品だっただけにとても幸せな時間であった。
原作舞台には劣る
これは小説をもとにした映画ではなく「小説をもとにした舞台をもとにした映画」であり、ストーリーもセリフ(歌)もほとんど舞台そのままであることを考えると、舞台を観たことがあれば比較しない訳にはいかない。それで考えると、どうしても舞台には劣る。2時間30分という長丁場に対する楽しさが得られるかというと微妙だ。
1、歌=セリフがいまいち
レ・ミゼラブルはすべてのセリフが歌という、ミュージカルのなかでも特徴的な作品。
その主要人物を演じるにしては歌唱力が低い。
2、映画ならではの構成がない
舞台ではワンデイモアは1幕の締め括りとして、それぞれの拠点にいる主要登場人物が、それぞれ異なる歌詞で明日の希望を歌う。彼らは設定上は異なる場所にいるのだが、実体としての演者は舞台上のすぐ近くにいる。それが普通なら同じ歌詞を歌うところが、それぞれが異なる歌詞を歌うのが迫力と盛り上がりを作っている。しかしこの映画ではあくまでも登場人物は別の場所にいて、次々にカットを切り替える。歌声もその場その場の描かれている人物がメインで、響き合うことがない。それでは、さまざまな人物が違う思いを抱きながら同じ1つの明日を待つという魅力が描けていない。また、舞台ではこのあとに休憩が入って余韻を残し民衆の歌で2幕があけて盛り上がるが、この映画ではそのまま続いてしまい起伏に欠ける。
また、バルジャンやファンテーヌの死のシーンやマリウスとコゼットの恋愛は、舞台なら勢いで押しきられる感がありが、映画では一歩ひいて観てしまうので、そんなすぐ死ぬような様子じゃなかったでしょとか君らまだ手も繋いでないよねとかツッコミが先にたってしまう。
それは舞台と映画という異なる表現であるがゆえの制約ではあるが、それでもこの映画は舞台を元にして作られている以上、舞台じゃないからできないではなく、映画ならではの表現をみせてほしかった。実際にはただの舞台の劣化コピーになっている。
3、絵作り
民衆の歌のシーンは、舞台にはないバスチーユの象を印象的に使った良いシーンだった。
バルジャンが仮釈放証を破り捨てるシーンも山深い教会の広がりが見えて良い。
ただ、それ以外のシーンでは、この絵が印象に残るという場面がない。俳優のバストアップを多用しているのが単調な絵づくりの原因に思う。宿屋のシーンは画面がごちゃごちゃしていて観づらい。ガブローシュやエポニーヌが死ぬシーンはもうちょっと何とかできなかったのか。
4、舞台にはないシーン
敗色濃厚になった革命学生が民家に逃げようとするが、住人は扉を固く閉じるシーンがある。舞台にはないシーンで、戦闘前はあんなに盛り上がっていたのにあっさり掌を返される、とてもいいシーンだ。
このように映画独自のいいシーンがいくつかあるのだが、セリフは普通に演技してしゃべっている。レ・ミゼラブルはすべてのセリフが歌というミュージカルなので、追加シーンだけが歌わずにしゃべっているということになり、違和感がある。
総じていえば、名作舞台を原作として作った映画だが舞台を超えられていない。舞台ならではの強みに対しては劣化コピーになってしまっており、映画ならではの強みを表現できていないわけではないが充分でない。
知ってたけど見てなかったシリーズ。名作。
ネタバレあり
初見
3時間という長さで敬遠していたのがもったいなかった。
一人の男の人生を軸に貧しいパリでのお話。
全編ミュージカルで見てて飽きなかった。
どこもよかったし感動したわ。
俳優陣の歌唱力とパリの世界観に圧倒。
映画で見たかったなあ。
赤と黒の歌が好き。
おもしろかった。
22.3.5 スカパー
固い信念が揺らいでる
当時、映画館で観ました。
人生初のミュージカル映画でしたが、楽しめましたね。
ヒュー・ジャックマン、ラッセル・クロウ、アン・ハサウェイ、皆さん歌唱力ありますよね。
他の方も言ってますが、アン・ハサウェイが「夢やぶれて」を歌うシーンは素晴らしいです。
ジャベールが身投げするシーンも、衝撃的でした。
アマンダ氏を、今作で初めて知ったのですがとても美しい女性ですよね。
素敵な人です。
マリウスを演じたエディ・レッドメインも、エポニーヌを演じたサマンサ・バークスもいい演技でした。
ガブローシュが撃たれるシーンがありますが、辛すぎますね。
ヒュー・ジャックマンとアン・ハサウェイは、役のために減量したとか。
結構落としたんじゃないでしょうか。
ヘレナ・ボナム=カーターとサシャ・バロン・コーエンのコンビは、コメディ的な立ち位置で、笑わせてくれました。
「民衆の歌」の歌詞も、聴くと本当に勇気づけられます。
壮大な映画でした。
感動しました!これぞミュージカルの最高傑作!
憎しみに満ちた男が、愛に生きる事を知った“
主役は民衆、壮大な大衆群像劇が素晴らしく、テンポも良く、心に残るセリフの数々、胸が熱くなりました!!演技も素晴らしかったです。
何度でも見たいなと思う作品です。
ファンテーヌの「夢やぶれて」、エポニーヌの「オン・マイ・オウン」、戦いの前の一致団結した若者たちの声、最後のエンディング、、、どれも素晴らしい
「今世界の色は日々塗り替えられている
レッド 怒れる民衆の血
ブラック 弾圧の過去
レッド 新世界の夜明け
ブラック 長かった夜の終わり
息も止まる喜びに 骨まで射抜かれた 一瞬の光で世界は変わると
正しさが悪に見えて 悪が正しく見えるだろう
レッド 僕の燃える魂
ブラック 彼女のいないむなしさ
レッド 希望の光
ブラック絶望の色!」
こちらを観賞後、清塚さんが司会されているNHKの番組「クラシックTV」で、レミゼの巧みな音楽の解説をして下さっていて、さらに知らなかった部分や、山口琇也さんが岩谷時子さんと共に,厳しい制約があるなかで日本語に吹き替える事がどれほど大変だったかという背景にも感動して、日本語の舞台も是非見たくなりました。
色んな事を思う
時代は、フランス革命をテーマにしたものでした。
原作の小説は、読んだ事がないのでこの作品でレミゼラブルがこういうものかと分かったくらいでしかないですが、とてもいい作品でした。
主人公がパンを盗んだ事により服役していた。
仮釈放の際に盗みを働いた牧師に助けられた事により、改心して良い人の道を歩もうと決意する。
その際にいた警察官が主人公を執拗までに追っていく。
主人公の心理描写も面白いなと感じます。
自分が助けた女性の子供を守っていくうちに実際の父親のようになっていって、恋人が現れた時の寂しさのような部分など。
警察官も正義とは、何かを問う部分は、ものすごくグッと考えさせられる場面でした。
自由とは、何か?
自由の為に何が出来るのか?
そんな問いかけを受ける作品だと感じました。
詰めすぎ、、、?ただ超豪華キャスト
ヒュージャックマン のジャンバルジャン、そして、 アンハサウェイ のファンテーヌなどなど、超豪華キャストが集まった作品。ミュージカルだけれど、楽しさ、ダンス、明るさはない。でも、ミュージカルだから伝わる部分がある。
わたしは、ごめんなさい、bbc派です。基本的にまず、時間が長いのもあるし、内容を深掘りしてるからって面もある。舞台出身の作品だしミュージカルが基本なのはわかるけれど、歌のないBBC版の方がこの時代の世界の辛さが伝わってくるし、なんといっても、大事な大事なキャラクター、ファンティーヌの過去をしっかり表している。そして、わたし的にジャベールがbbcの方がイメージ強くて、さらに合致していた気がする。もちろん、2018年の作品だから、色々考えられている部分もあるけどね。
すごい似てるシーンもあるし、でも比べて、違うシーンが所々あってそれは、どっちがユゴーの作品に近いのかすごい気になった。あと、ファンティーヌの歯を抜く場所、bbcでは前歯、映画では奥歯。この違いについてずーっと考えてたけど、前歯ない状態であんな歌歌えないよね。単純な理由だなぁと思った。
映画版では、とりあえずライブで音声とってるのがひたすらすごい。ミュージカル映画って先に音をとるでしょ?サヨまで見ててすごいおもったんだけど、声を先にとるってことは、そのときの役の気持ちと、演技してる実際のときの心構えって絶対変わってくるじゃん、あれ、後から声とった方がより役にマッチした歌声になるんだろうなって。それを、ライブでやっちゃう精神凄すぎる。そして、歌声も、、。
ミュージカルの良いところって音楽に合わせることによって、心の中の普段セリフとしては言えないことも、言葉として発せられるってこと。そこを、まるで誰かに訴えるように、話しかけるように歌ってる、だから、逆に言えばミュージカル映画だけど、ミュージカルのように感じない。そこが良いところなんだなぁと。それに、あの建物をスタジオ内に作っちゃうんだから、、これは、絶対メイキング見た方が良い。
最後、この作品ではありえないだろうファンタジー要素が組み込まれている。でもそれは、その意外性、神的な存在ファンテーヌだから許される。bbcでは、ファンティーヌは出てこない。そして、ジャンバルジャンがコゼットに、理由も明かさない。でも映画では言っているんだよね。うん、もう比べたがっちゃう、、、その違いとは。考えます。いつか。でも、bbcみたときに、なんでや!ってすごい突っ掛かった部分だった。そこを、映画では見事に表していた。ファンテーヌは壮絶な人生を歩み、そして神聖な存在となる。なんとも言えない外見もだけれど内面の美しさを表しているんだろうなぁ。
最終的ちゃんとしたハッピーエンドは、コゼットだけだけれど、それがコゼットだからこそ、ファンテーヌの生き方も、ジャンバルジャンの生き方も、すべての人の生き方が肯定される一つの理由だと思う。唯一の光を放つ存在コゼットがある意味主人公。でも、このポスターを選んだ理由としてファンテーヌが一番前に来てるからなの。それは、コゼットの母ファンテーヌがいなかったら、始まらないストーリーだから。もちろん、ジャンバルジャンの贖罪の話でもあるし、みんな主人公としてらなりうるんだけれど、ファンテーヌの存在ってめちゃくちゃ大きいから。
長い…
ミュージカルを見慣れていないせいか、長く感じました。しかし、出演者は皆歌うまい。ジャンバルジャンの数奇な運命はドラマチックだし、時代人種を超えて父親、娘の別れは辛い。ジャベール、散々痛めつけてきたジャンバルジャンに助けられ、自分がわからなくなり、自殺するとは思わなかった。泥棒夫妻を演じるヘレナ・ボナム・カーターは良いアクセント。想いが届かない身代わりになるエポニーヌも良い。レジスタンスの子役ダニエル・ハトルストーンが好演。
明日は来る。
映画としての完成度だけで点数つけると、ちょっとね…なんだけど。アンハサウェイのI dreamed a dreamとラストのバリケードのシーンは生涯忘れないし、美辞麗句ありったけ並べたいシーンでした。
予告で見て期待していたエポニール役のサマンサパークス、良かったです。切ない、すごく切ない。コゼット役の娘さんの歌唱力。ヒュー・ジャックマンの声量・歌う力。皆んな良かった!
ヒュージャックマンが召された後、どこからか響いてくる"Do You Hear the People Sing?". カメラは教会の壁を越えて、時空を超えて、広場に累々と築かれた「バリケード」を映し出す。そこには、「夢破れた人達」が立ち上がり旗を翻し、歌っている。座して歌っている。「明日は来る」と(笑顔のエポニールもね)。これか、これだったのか、このシーン、この言葉を伝えたかったんだ・・・・・・と、ここで嗚咽状態になっちゃいました。だいじょぶ、隣のお兄ちゃんも泣いてたから!
ミュージカルに耐性がない者にとっては、噫無情…
1862年に発刊された同名小説を原作としたミュージカルの映画化。
罪人ジャン・バルジャンの波乱に満ちた生涯を描くミュージカル。
監督は『英国王のスピーチ』の、オスカー監督トム・フーパー。
主人公バルジャンを演じるのは『X-MEN』シリーズや『リアル・スティール』のヒュー・ジャックマン。
長年に渡りバルジャンを追う警部ジャベールに『グラディエーター』『ビューティフル・マインド』のオスカー俳優ラッセル・クロウ。
バルジャンに娘を託す悲運の女性ファンティーヌに『プラダを着た悪魔』『アリス・イン・ワンダーランド』の名優アン・ハサウェイ。本作でオスカーを受賞。
ファンティーヌの娘コゼットには『マンマ・ミーア!』『タイム』のアマンダ・サイフリッド。
コゼットと恋に落ちる青年マリウスには『ブーリン家の姉妹』『マリリン 7日間の恋』の、後のオスカー俳優エディ・レッドメイン。
アマンダを虐げていた育ての親テナルディエ夫人には『英国王のスピーチ』以来、フーパー監督と2度目のタッグを組んだ名優ヘレナ・ボナム=カーター,CBE。
👑受賞歴👑
第85回 アカデミー賞:録音賞、メイク&ヘアスタイリング賞、助演女優賞(ハサウェイ)の三冠を達成‼️
第70回 ゴールデングローブ賞(ミュージカル・コメディ部門):作品賞、主演男優賞(ジャックマン)、助演女優賞(ハサウェイ)の三冠を達成‼️
第66回 英国アカデミー賞:音響賞!
第84回 ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞:アンサンブル・キャスト賞!
第37回 日本アカデミー賞:最優秀外国作品賞!
第55回 ブルーリボン賞:外国作品賞!
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以下は原作小説未読、舞台も未見。レ・ミゼラブルのあらすじすらろくに知らなかったレミゼ弱者のレビューになります。
まず、良かったのはキャストの演技。
ミュージカル映画ではキャストの力量が作品の出来に大きく影響してくると思いますが、実力派俳優が素晴らしい演技を披露しています。
特筆すべきは主演のヒュー・ジャックマンと助演のアン・ハサウェイ❗️
この2人の演技力&表現力は本当にずば抜けている!
この2人こそがこの映画の価値の8割くらいは占めているのでは?
特にファンティーヌの歌う「夢やぶれて」。
絶望的なファンティーヌの状況とアン・ハサウェイの卓越した演技力がガッチリ噛み合って、素晴らしいシーンに仕上がっています!
そして、舞台となる1980年代のフランスの街並み&衣装も良いです。
ミュージカルなのでリアリティというよりはファンタジックな雰囲気を重視しているのでしょうがこれがバッチリ👌
冒頭の囚人が船を引き揚げているシーン。あそこを観ただけで映画に引き込まれました。
あと、バルジャンとジャベール警部の場面は軒並み良かった。
お互いに信仰心が篤く、自らの行いが善だと信じ、信念を貫く男達。
ルパン三世と銭形警部の関係を思い出したのは自分だけではないはず。
仮釈放を破っただけで15年くらい追い続けているということに関しては疑問も残りますが、この2人の関係性は少年漫画のような熱さがあって大好き。
「信仰」と「奉仕」、「正義」と「信念」について考えさせられるテーマ性もこの2人の人物像に集約されている気がします。
キャストやディテールは文句なし!
では面白いのかというと、全然面白くはない!
根源的な所になるのですが、やはりミュージカル舞台をそのまま映画にするのは無理があるように思う。
同監督の作品「キャッツ」を観たときにも思ったのだが、トム・フーパー作品のミュージカルはほぼセリフなし。
全ての会話や独白を歌で表現するため、物語が前に進むのが遅い遅い。
「この後物語はどうなるの!?早く次が見たい!」と思っても、内面や状況の説明を歌ってしまうため物語の進行がストップしてしまう。
ミュージカルが効果的に作用しているところもあるが(アン・ハサウェイが身を落とす場面とか)、やはり退屈に感じてしまうところが多かった。
この映画は序幕と第一幕、第二幕の三つに分かれていますが、クライマックスとして盛り上がるはずの第二幕が一番だるかった。
というのも、この第二幕の中心人物であるコゼットとマリウスに感情移入出来ないからだと思う。
小説ではこの2人の出会いや関係性が掘り下げられているのかもしれないが、映画ではポッと出のキャラクターという感じがしてどうも乗り切れない。
出会って1日で恋に落ちる…のはまぁ寓話の世界ということで有りでいいけど、もっと革命についてや三角関係についてを掘り下げてくれないと盛り上がらない。
ヒュー・ジャックマンとアン・ハサウェイの演技でぐいぐい引き込まれた序幕と第一幕と比べると、派手なアクションも多くドラマチックになるべきはずの第二幕の方がエモくないというのは…
総評としては、アン・ハサウェイとヒュー・ジャックマンが凄い!という感じ。
ミュージカルに慣れていない人間には2時間半が恐ろしく長く感じると思います。
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