レ・ミゼラブル(2012)のレビュー・感想・評価
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ミュージカルの“完全映像化”
これはヴィクトル・ユゴーの小説の映像化ではなく、ミュージカルの“完全映像化”だそうで、その辺り舞台に対する相当の配慮があったんじゃないだろうか?
ミュージカルが苦手な人は何が苦手かと言えば、台詞から何からすべてが“歌”で、突然歌い出すあたりではないかと思う。
私はミュージカルは特に苦手という訳ではないのだが、今作では役者が(ほんのわずかではあるが)普通に台詞を喋ってくれると正直ホッとしてしまった。
舞台ならば、暗転や幕間などが“沈黙”の部分となり、これが緩急になっている。しかし映画ではそれがほとんどない。ずっと同じテンポでひたすら“歌”が続くので、どうしても冗長に感じてしまう。
とは言うものの、フォンティーヌ(アン・ハサウェイ)の歌う「夢やぶれて」には涙を誘われるし、「民衆の歌」には胸が熱くなる。
ミュージカルの“完全映像化”と言っても、そこは映画でしか出来ない見せ方があると思うし、それがなければ映像化の意味はない。
歌を聴くのなら、生の舞台に勝るものはないのだから。
人生の美しさと残酷さ
欧米のミュージカルシアターを長期間席巻してきたミュージカル映画を初めて鑑賞できた。音楽や歌詞がとても美しくかつ力強いので楽しめた。ジャンバルジャンの不屈の精神には相変わらず唸らせられる。パン一つ盗んだ罪を世から帰させられ長期間投獄されたにも関わらず、僧職者と会い悔い改めることができた。世を恨むことなく祈ることにより人生を倍生きるエネルギーを付与されることになるが、しつこい追跡者はいる。ただ舞台(残念ながら一度も見ていないが)と異なるからと思うが、冒頭夜の女に堕ちてゆく女性や後半バリケードで闘い狙撃されあるいは銃殺され死ぬ少年や若者のシーンにはリアリティがあり感情移入し過ぎて辛すぎ痛みさえも感じる。
想像以上の作品でした。
女優さんだけ、ただそれだけ。
愛が愛を生み出す
レ・ミゼラブル=哀れな人々
基本的に、大ヒットした映画を褒めるのは嫌いなのですが…(天邪鬼?w)
素直に、面白かった!特にアンハサウェイのエピソードが惨めで、悲しくて…「オマエラ、鬼かっ!娘さんの為に働いているんだから助けてやれよッ!」と怒りがこみ上げて来ちゃったし。生きる為とはいえ、あそこまでしなくてはいけない悲惨な状況は、見ていて心苦しかった(←こんな感情になるくらい、引き込まれてました。)
その後に登場するコゼット(イザベル・アレン)は、まーカワイイのなんのって!萌えました!あの娘の為なら、金なんていくらでも出すって!(笑)
宿屋のエピソードは、楽しかったな〜。スリ、置き引き、強引な客引き、ボッタクリ、なんでも御座れの悪どい宿屋。あんな宿屋、前も歩きたくないね。しかも、宿屋の女将がヘレナ・ボナム=カーターて(笑)『スイーニートッド』に見えて仕方ないけど、それは寧ろ効果的かな?宿屋のダンナさんは、サシャ・バロン・コーエン監督(ブルーノ等)なんだね。無茶苦茶な言動が本人にピッタリ合ってて良かった〜。
大人になったコゼットは、『赤ずきん』の娘(アマンダ・セイフライド)なんだね。カワイイ!ただ、個人的には成長して欲しくなかったか(子供のままでいて欲しかった(笑))
あ〜、舞台でレミゼラブルを見てみたいな〜。
Les Misérables
涙がとまらねー
信仰を持たない人がつくった映画
これは信仰の世界を知らない人たちが作った信仰を持たない人たちのための映画です。
信仰を持った人間の目からすれば、「あー、これは信仰を持ってない人が作った映画だなー。」とすぐ分かります。
恐らく信仰の世界を想像で作ったんでしょう。
世の中には信仰の世界を扱ったすばらしい映画がたくさんあります。「ベン・ハー」「ブラザー・サン・シスター・ムーン」「オー!ゴッド」「プリンス・オブ・エジプト」などなど。
また、信仰を扱った映画ではないのに、非常に信仰の世界を彷彿とさせる映画も多々あります。
でも、この映画は違いました。
ただのヒューマニズムの映画でした。
「神の愛」「許し」など信仰の世界とは全く関係ないお話でした。
なので申し訳ないですが、私にとっては非常に冷めた気持ちになる映画でしかありませんでした。
もし私が信仰を持った人間でなければ、まーもうちょっと感情移入できたかもしれませんが・・・。
違和感だらけのさむっ!
はっきり言って違和感だらけ
映画じゃない
皆がほとんどのセリフを歌い出す始末
寒すぎる映画
さむっ!
がこの映画の感想
ミュージカルを観たければミュージカルに行くからわざわざ映画でミュージカルを押し付けてくる意味がわからない
また原作を読んでいるかミュージカルを何度か観ていないと速すぎるのとはしょりまくりでストーリーがよくわからない
映画として致命的としか言えない
前田敦子が何回も観て泣いたとかの宣伝も辟易
アイドルであって映画を何百と観たわけでもない前田敦子に映画の何がわかるのかも疑問
全てが期待はずれの違和感だらけの寒すぎる気持ち悪い映画
クロウが歌い出すのも陳腐で失笑
世界観の作り込みのみはしっかりしてる
観客置き去りで監督と役者が酔いしれてる違和感だらけの寒い映画
ミュージカル好きには
完璧が過ぎる
報われる瞬間
映画と舞台の奇跡的な融合
結論からいうと、素晴らしい作品です。
これまでミュージカル映画は普通の映画と進行自体が異なるため、基本避けていました。
はじめにこの映画に興味を持ったのは劇場での予告編。アンハサウェイの歌声に乗せ映像が回想シーンのごとく流れる、余計なテロップは極力排除された作りで、歌と、映像美が際立っていました。その時点で「…これ観た方が良いかも」と思わせてくれました(ある意味予告編に感謝です)。
実際、面食らいました。曲の素晴らしさ、キャストの迫力ある演技、製作者側の本気を感じました。もちろん泣きました。
でも、ミュージカル映画に不慣れな私は「歌が長い」とも感じました。
2回目を見に行ったとき、1回目よりも感動しました。そしてよりその世界に没頭でき、歌も全然長く感じませんでした。不思議ですね~。
舞台を映画化すると蛇足が増えたり、映画を舞台化するとオリジナルのイメージと乖離したりしてしまうことが多いように感じます。
でも、この作品は本当に舞台をそのまま映画という産業に舞台の感動を伝えたいという思いで移植された、そんな気がします。
映画化へのアレンジをキャメロン・マッキントッシュらと思いを共有し作った結果でしょうか。
そしてほかのレビュアーさんもおっしゃっていますが、現代においておざなりにされている、生きることへの想い、誰か・何かを命を懸けて守ること、など大事な、哲学的な気づきを与えてくれます。
先入観を捨て、ぜひご覧になってください。
7400円でやっとおなかイッパイ
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