レ・ミゼラブル(2012)のレビュー・感想・評価
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人生で悩んだ時に見てもらいたい作品
まずヒュー・ジャックマンとアン・ハサウェイの歌声が圧巻! 序盤で自由を渇望するジャンバルジャンの高らかな叫びから始まり、幼い娘を想うファンティーヌの切なさと哀しさ、そして終盤の「再会」と、感情溢れる2人のシーンは作中でも特に心を揺さぶられる。
この作品が時代を超えて愛されるのは、個性豊かなあらゆる立場の登場人物たちの心の葛藤や人間の欲望が力強く、そして丁寧に描かれているからだろう。過去のしがらみに追われるジャンバルジャン、シングルマザーのファンティーヌ、叶わぬ恋を夢見るエポニーヌ、使命に燃えるアンジョルラス、強かに生きるテナルディエ夫妻と、誰か一人は共感できるキャラクターがいるはず。
150分超の長編ながらも緩急激しく進む物語に最後まで目が離せなくなる。どんなにつらいことがあっても、理不尽な目に遭っても、絶望の中にあっても、ラストには力強く叫びたくなるだろう。「明日が」と。
人生で悩んだ時に見てもらいたい作品。
リアルさがダイレクトに伝わる
歌が頭から離れない。これは完全に“ミュージカル”だ。
今回はじめて全編通してレ・ミゼラブルを観ました。
(“ジャンバルジャン”という名前と“銀の燭台”の話はさすがに知っていましたが。)
なるほど、この話が全編通して「伝えたいこと」というのが、やっとなんとなくわかってきました。
この映画で驚いたことは「普通の俳優」(失礼、、)が立派に歌っていること。ヒュー・ジャックマン、アン・ハサウェイ、そして極めつけはラッセル・クロウ。歌えるもんなんですねー!(ラッセルは素人っぽい歌声だったが、味があって良かった。彼の歌が最も印象に残っています。)
本職と遜色なく演じるには相当な鍛練が必要だったはず。すごいです。
あとはやはり「歌」。映画観終わったあともいくつかの歌が頭に残ります。
・ラッセルの「24601~♪」という野太いフレーズが印象的な「Look Down」
・オールキャストで歌う、これぞミュージカルな「One Day More」ここもラッセルのパートが好き。
・スーザン・ボイルが歌って最近また脚光を浴びた「I Dreamed A Dream」アナ・ハサウェイの歌もいい!
・陽気なリズムの「Master Of The House」
・そしてお気に入りは「民衆の歌」。力強い!若者たちの熱い鼓動が甦ってきます。
映画ではなく“ミュージカル”を堪能した気分です!
(映画館で観たかった!)
キャラクター一人ひとりの魅力が際立つ映画版
期待を裏切らない良作です。
すべての台詞をメロディーにのせた完全ミュージカル、回り舞台を駆使したスピード感ある物語展開、ダブルキャストによるアンサンブルの妙…。そんな舞台版の魅力を生かしつつ、映画ならではの味わいが存分に発揮されていました。
荒海や広大な山々、緻密な街並みなどダイナミックなロケーションは言うまでもありませんが、俳優の顔や動きをつぶさに味わえたのが大きな収穫です。「レ・ミゼ」の個性豊なキャラクターたちが、オールキャストの効果も手伝い、皆キラキラと魅力を放っていました。中でも、アン・ハサウェイが演じたファンティーヌを見直すことができたのが良かったです。舞台を観た頃は(私自身が未熟ということもあり)「あまりにも悲劇のヒロインすぎる」と思っていましたが…。服装、髪、歯…とじわじわとささやかなプライドのよすがを奪われ、自身の不幸を受け入れながらも娘の幸せを願う姿に、毅然とした強さと美しさを感じました。そして、いかに彼女とジャン・バルジャンは重なり、共鳴しあうキャラクターであるか、ということも実感。舞台版ではファンティーヌとエポニーヌが彼の昇天に付き添いますが、今回のラストは然もありなん、と納得しました。
そして、テナルディエ夫婦! 彼らがいてこそ物語は勢いよく転がり、面白みが増すのです。サーシャ・バロン・コーエン、ヘレナ・ボナム・カーター、ともに適役すぎる適役!でした。憎たらしいのに憎みきれない、どこまでもしたたかで、愛嬌さえある彼らの魅力が、スクリーンをところ狭しと撒き散らされます。「哀れな人々」というタイトルどおり、重たく救いのないエピソードが連なる中、彼らの「笑い」は希少にして貴重だと改めて感じました。
一方、マリウスは…本当に困ったおぼっちゃまです。エディ・レッドメイン、「マリリン、7日間の恋」に続きイメージどおり。(これは彼への賛辞です。)エポニーヌの想いに気付かず、後の義父に命を救われておきながら、革命に挫折して感傷に浸っては恋人に癒され…。コゼットの将来が少々心配になりました。とはいえ、苦労してきた彼女のこと、夫が頼りなくても、(多分)しっかりやっていけることでしょう。マリウスのおうちは名家のようですし、路頭には迷わないかな、ということにしておきます。(できれば、経験をいかして慈善事業を発展させ、病院や孤児院、学校などを設立して活躍してほしいものですが…。)
とめどない空想はさておき。観てから数日はもちろん、こうして思い返すたびに「レ・ミゼ」の珠玉のメロディーが身体の中で響き始め、鼻唄となってあふれてきます。舞台版も、改めて観返したくなりました。これもまた、映画の力だと思います。
人は悔い改める事が出来る
贖罪
ジャン・バルジャンはたった一切れのパンを盗んだ罪で19年間服役し、仮釈放中にまた盗みを働いてしまう。
しかし、その罪を司教は庇って許した。
司教の許しに触れ、すっかり改心したジャン・バルジャンは民に寄り添う優しき市長となるが、囚人時代に目をつけられたジャベール警部から追われ続ける。
そんな中で、ファンテーヌという女性とその娘のコゼットに出会ったジャン・バルジャンは市民が革命の火を燃やした激動のパリを生き抜いていく。
初鑑賞をスクリーンで観れて良かった。
あらすじは最初の方だけ、アン・ハサウェイがすごいということだけ知っていたが、想像以上に壮大な物語に息を呑んだ。
勝手にフランス革命くらいの話だと思ってたら、1832年の六月暴動をモチーフとしているらしい。
上映時間は158分と長めだが、寧ろ短いくらい。
もっと観ていられるし、ミュージカルというのもあってテンポ良く進みすぎていて、もう少しじっくり観たかったというのが正直なところ。
ただ、登場人物たちそれぞれの人生が交錯し、時代と共に繋がり合うストーリーは流石名作であると感じた。
ミュージカルははじめは慣れなくて、「お前そこでも歌うんかい?」と思っていたら、ほとんどのシーンで歌っていて…笑
同じメロディーすぎるのも、場面によって変えればなお良かった、とも思ったけど、少しずつ慣れていったのもあって、最後は感動の渦に。
日本人だけど思わずフランス国旗を掲げたくなった。
アン・ハサウェイは勿論凄かったけど、みんな良かった。
演技も歌もキャスティング最高すぎる。
歌ってやっぱり世界を救うんじゃないかって本気で思う。
時代は移り変わっていくけれど、芸術は残るからね。
絵画にしろ、小説にしろ、音楽にしろ、映画にしろ。
芸術に感動できるこの気持ちを大切にしていきたい。
永遠の名作
私のこの作品との出会いは、2017年
息子が高校の芸術鑑賞会で帝劇のレミゼを観に行くというので…
ちょうどアマプラ特典対象になっていたコチラを、事前勉強として一緒に見た。
・・・で、私の方がどハマりしたw
ということで、公開当時は「興味を持つ前」だったんですよ。
今回、リマスター版が上映されていると聞きつけて、日本橋まで観にいってきました。
やはり、名作!
それを映画館の大画面と音響で鑑賞できる幸せを噛み締めました。
私の好きなポイントは、皆さんとズレていると思います。
「I Dreamed a Dream」でもなく、「On My Own」でもありません。
司教様の語りかけです。
バルジャンの浅はかな行動を赦し、更に燭台まで手渡して…
穏やかな微笑みを浮かべつつも真剣な目で語りかける。
「正直な人になりなさい」
そんなふうに扱ってもらったことのないバルジャンの動揺。後悔。自責の念。
あのシーンを見ると、涙が溢れてくる。
また、それを演じているのが、舞台における初代バルジャン、コルム・ウィルキンソンだというのが良いですよね。
また、最初の鑑賞から12年モノの月日が過ぎてからの鑑賞…
デジタル・リマスター/リミックスなんてモノを上映していたので、改めて鑑賞し&レビューし直してみた。
当時の感動は薄れたかな?なんて思いきや,やっぱり音源でも映像でも名作は一寸クサいかな,永遠に語り繋がらせてくれるモノである事の再確認をさせて貰えた気がしたかなぁ?!
ミュージカルっていうものは歌唱力が演技力に繋がるモノだとも感じさせてくれた気もした。 ヒュー·ジャックマン(が1番唄声と役柄的に格好良く私には見えた❗)を筆頭に,ラッセル·クロウ(は今に比べてちょ~スレンダー),アン·ハサウェイ(そう,この作品でバッサリ坊主ボウズにしたんだよねぇ〜),アマンダ·セイフライド&エディ·レッドメイン(メインの様なカップル役柄で)のミュージカルの作品という事で,皆の歌声が最高だった事が思い出された。 という事で,映画作品として全然古くなった感を感じさせなかった事でも感動を与えてくれた(ʘᴗʘ✿)。
99%ミュージカルと思って観るべき
ミュージカル映画は本来苦手なのに、所々に音楽が挟み込まれるくらいだろう、そう勝手に思い込みドルビー映画館で鑑賞した。
ところが休む間もないほど怒涛の歌。有名な原作を元にしているから、背景や人物の心理は既知のこととして大まかにしか描かれず、代わりに歌詞にのせて表現される。
なので例えばバルジャンは服役中はどのような思いを抱えていたか、市長になるまでにどのような苦労と善行を重ねたのか、掴めない。
こういうの、見方がわからない。入り込めないので誰にも感情移入もしづらい。善悪と正義とは何か?かと思えば、愛?格差社会?革命に身を捧げる若者の勇気と覚悟?
見所満載過ぎて、考えがまとまらないまま終わってしまった…。
罪悪感からフォンテーヌの娘を引き取り、皆が貧困に苦しむ時代に一人だけを保護して、嘘をついて逃げては言い逃れではないか。
混沌とした時代だったとはいえ、兵隊は秩序を保つために子供ですら射止めるし、小賢しく金品を搾取する宿屋夫妻だって、生きるためには正しいこと。
人は自分が正しいと信じる道こそが正義であり、その道しか進めない。
でも、その正義の根本を辿って行けば、そこには愛があったのだろうか。
音楽的な面では本当にとても素晴らしかった。空高く舞い上がって行くような迫力とリズム。
この感動はもう一度味わいたくなる。
ミュージカルより泣けた
帝国劇場でレミゼ舞台鑑賞し映画も観たくなり、デジタル・リマスター観に映画館へ。休日でほぼ満席。歌もキャストも最高で素晴らしい。涙止まらず私は舞台より泣けました。周りからもすすり泣く声が。圧巻の150分。映画館で鑑賞すべき作品だと思います。原作未読の人にもオススメ。
私がこの原作と初めて出会った時のタイトルは 『ああ無情』だったから...
私がこの原作と初めて出会った時のタイトルは
『ああ無情』だったから
その前提で見ていたけど、
全然違ってた
ミュージカル作品でこれだけ大かがりなものを
映画で気軽に見られるのって良いですね
伝記物のおさらいみたいな感じで見たけど、
良かった
デジタルリマスターリミックス
12年振りの劇場鑑賞
12年前、母親と2人で地元の小さい映画館で観ました。
中学生ながら当時、革命を心に決めて2人で死を覚悟する瞬間にとても泣いたことを覚えています。
今回は婚約者と2人で観て来ました。
以前、母がとても泣いていたシーンで当時泣けなかった私も大人になって理解が出来て号泣しました。(特に司教様のところ)
自分の中で、人には言えない小さい罪が許して貰えた様でもあり、
愛する人を死んでも守りたい、傍にいたい、愛を伝えたい、そんな愛に私も出会ったからこそ、今なら気持ちが深く分かるなあと、胸打たれるシーンが多々ありました。
昔の私には分からなかったシーンも、英語をあの頃より会得して聞き直してみると、面白さも倍増でした。
今回、デジタルリマスター&ドルビーシネマという事で、映像も音楽も以前から知っていた以上の力強さで圧巻でした!
ソロパートはもちろんの事、大合唱のシーンは、音響ヲタクな彼も作品にのめり込んで号泣する程でした。
エンドロールが終わり、劇場が明るくなって全員が泣きながら立ち上がって飲み物を慌てて飲んでいたのは、作品に全員がのめり込んでいた証かなと思います。
最近、原作を全巻購入したので、また読み返すのが楽しみです📚
このクオリティを映画で観れる幸福
入り込めなかった
圧巻、あっという間の158分
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