「人生に問いかける物語」レ・ミゼラブル(2012) harukitaさんの映画レビュー(感想・評価)
人生に問いかける物語
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妹に食べさせるパンを盗んで罪人になったジャン・バルジャン
法を破り続けてでも、フォンテーヌとの約束を守ろうとし、コゼットを我が子同然に愛し育てることで自分の存在理由を見つけようとする。
一方ジャベールは法秩序の番人、仕事に生き、そこに自分の存在理由を見出だそうとする男である。
罪人と法の番人。愛か法か。
相容れない二人の男の人生…
不幸な生い立ちだけれど、愛されることで素敵な女性へと成長したコゼット。
コゼットの幸せこそが又、フォンテーヌの生涯をも明るいものにしていく。フォンテーヌの人生(死)はけして無駄ではなかったのだと…
もし今、親や兄弟姉妹、恋人、妻、子供、誰か一人でも愛する人がいるなら、誰だってジャン・バルジャンのように生きることができる。しかし何故か私たちはジャベールのように生きがちではないだろうか?
ジャベールの生き方も一本筋が通っていて理解できるし、存在理由を見失ってしまった彼の最後の悲しい選択も現代人には有りがちだ。
ジャン・バルジャンもまた自分の存在理由が無くなったと感じた時に天に召されていく。
この映画を観て改めて思った。
一生を賭けて貫く愛ってカッコいいと…
仕事に生きるより、愛に生きる男のほうがイケてるんじゃないかと…
"何があっても一人の人を愛し続けよう"と心に決めるだけで、人生を素晴らしいものに出来るんだと…
そして、誰だってジャン・バルジャンになれるのだと…
一人の人を愛し続けることが生きる理由になり、生きた証しになるのだと…
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