事件記者 狙われた十代
劇場公開日:1960年2月3日
解説
「事件記者 時限爆弾」につづく事件記者シリーズの第八話。スタッフは同シリーズおなじみの顔ぶれ。
1960年製作/47分/日本
配給:日活
劇場公開日:1960年2月3日
ストーリー
深夜の神宮外苑を凄まじいスピードで数台のオートバイが走る。雷族の命知らずのオートレースである。兄貴分の健次、情婦弘子をはじめいずれもハイティーンの面々である。最近仲間入りした忠夫も健次の車を借りて出場していた。最終レースで忠夫が通りかかった学生をひいてしまった。健次の怒声に一同は逃げ出した。レースは当分出来なくなった。健次は忠夫に二万ゆすった。元軍人の父に話せることではなかった。健次の脅迫におびえた忠夫は姉の貯金通帳をねらってみつかり、父壮六に日本刀で追いまわされた。その混乱の中で、健次が壮六の旧軍用拳銃をケースから盗み出したことは誰も知らなかった。警察はかれらのギャンブルレースを内偵していた。そのため学生の件は新聞にはふせてあった。警視庁の記者クラブも嗅ぎつけていた。健次と弘子が忠夫の盗んだ拳銃で強盗を企らんだ。忠夫も断ることは出来なかった。三人は深夜、郊外の小駅に押し入った。不穏な気配に飛び込んだ警官は一瞬健次に射たれて絶命した。何もとらず彼らは逃げた。記者たちは飛んだ。兇器の拳銃には指紋もなかった。翌朝の新聞をみて壮六はがく然とした。残った皮ケースを持って警視庁に急行する壮六を忠夫はつけた。ケースについた指紋から前科のある健次の線が割れた。しかし忠夫の報告で一味は逃げたあとだった。記者クラブの菅はグループをまるめこんで仲間入りしてしまった。今夜健次が九州へ高飛びの資金稼ぎのため最後のレースをするというのである。パトカーの目を盗んでレースは始まった。菅から先夜の学生が死んでいないことを聞いた忠夫は健次にくってかかった。健次の手にナイフが光った。健次に一瞬菅が飛びかかった。菅の急報でパトカーが近づいた。オートバイにとび乗った健次は、次の瞬間大木に衝突、あっという間に即死した。感慨深げに見守る菅の肩をかけつけた伊那がそっとたたいた。