武闘の帝王 完結編
劇場公開日:1995年1月17日
解説
エコノミック・ヤクザに真っ向から対立し、自らの信ずるように男の道を進む武闘派極道の姿を描いたシリーズの第3弾。監督は94年に「通天の角」でデビューした祭主恭嗣。主演はシリーズ連続登板の清水宏次朗。スーパー16ミリ。
1995年製作/86分/日本
配給:ヒーロー
劇場公開日:1995年1月17日
ストーリー
国松連合総長・下川が組の統率役を実質上引退し、若頭・河本が総長代行に、加賀が総長代行補佐に指名された。兄弟分として以前からお互いを理解してきた河本と加賀は、伝統を守りながら組を盛り立てていこうと新たに固く誓い合う。ある日、日本進出を狙った中国マフィア龍頭会頭目・楊が、二人の前に姿を現した。横浜中華街辺りを仕切る国松連合会に接触し、そこでヘロインを捌こうという計画なのだ。クスリには手を出さないという昔ながらの方針から、河本と加賀はその申し出を断る。一度はそれで手を引いたかと思われた楊だったが、故国を追われるようにして日本に渡った彼は、どうしてもこのアジア最大のマーケットに根づく必要があった。楊はあの手この手を尽くして河本を脅迫する。その手が河本の一人娘・知美にまで伸びようとした時、河本はついに楊との取り引きを承諾してしまった。一方、そのころ加賀は、偶然知り合った中国人クラブ歌手・ミンに心惹かれるものを感じていた。二人は何度かのデートを重ねるうち、恋心が芽生えていることを確信する。しかし河本が龍頭会と手を結びヘロインを扱うようになったことを知った加賀は、河本と絶縁して龍頭会と全面対決に出ようとするのだが、楊の身辺を洗ううちに、ミンが楊の実の妹であることを知った。敵の妹と恋に落ちてしまった加賀は、彼女にまで抗争の炎が飛び火してはと考え、訳も告げずにミンと別れる。加賀は武闘派の組員・武藤と裕二を引き連れて、楊と河本の取引現場に乗り込んだ。激しい戦いに多くの血が流され、加賀と楊が傷を負いながらも最後まで銃撃戦を展開する。決着は、ことの真相を知って駆け付けたミンの姿を見て楊がひるんだ瞬間に、加賀の放った銃弾によってつけられた。だが、ミンも楊の撃った銃弾に倒れ、加賀の腕の中で息絶えるのだった。