夜の配役

劇場公開日:

解説

オール読物に連載された有馬頼義の同名小説を、「恐喝(1958)」の共同脚色者・芝野文夫が脚色し、同じく「恐喝(1958)」の佐伯幸三が監督した推理映画。撮影は「真夜中の顔」の荒牧正。

1959年製作/89分/日本
配給:松竹
劇場公開日:1959年1月28日

ストーリー

ある冬の夜、東洋アパートの一室で怪死事件が起った。最初の発見者は、死んだ花江の妹・ゆかりと、恋人の雑誌記者・結城である。アパートには、ドラマーの柴、写真家、婦人雑誌社々長、その情夫である代議士・荒井、バー“ダークムーン”のマダム月代などが住んでいる。当局の調べによると花江の生前の生活--誰にも極秘にしていたパトロンがあったこと、趣味でフランス語の翻訳をしていたことが明るみに出たが、いずれも他殺と結びつけるほどのこともなく、捜査は自殺という線に向った。花江の遺書も出て来た。ある日、ゆかりは意外な事実--花江が最近引き受けた翻訳の中に遺書とそっくりな文章があることを聞きこんだ。結城の友人の刑事も動き出した。ゆかりは、もとの花江の部屋に住みこみ、姉の秘密をさぐり始めた。まず花江のパトロンが関西の実業家・長沢であることをつきとめ、次にアパートの住人たちの行きつけのバー“ダークムーン”の歌手になることに成功した。ゆかりは、長沢と荒川との間にライターが五十万円で取引きされ、それを月代がとがめたことを目撃した。実は長沢が最初の目撃者で、その時落したライターが荒川の手に渡り、荒川の脅迫で長沢が買い戻したのである。また写真家の部屋から死後の花江のスナップ--後ろのカーテンの下に男の足が写っている--のを発見した。このズボンは荒川のものだった。花江を殺したのは彼だったのだ。十三年前、荒川は中国で同じダム工場で働いていた花江の父を殺したのだ。このことを花江が知ったと気づいた時、荒川は彼女を殺すことに決めたのだ。長沢が花江の部屋を訪れた時は、すでに花江は死んでいたのだが、長沢は二人の秘密が明るみに出るのをおそれて知らぬ顔をしていたのである。

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