女間諜暁の挑戦
劇場公開日:1959年2月3日
解説
楳本拾三の原作を、「汚れた肉体聖女」のコンビ杉本彰が脚色、土居通芳が監督したスパイ活劇。撮影も「汚れた肉体聖女」の森田守。
1959年製作/75分/日本
劇場公開日:1959年2月3日
ストーリー
時は日華事変がはてしなき中国大陸にひろがっていた頃。鈴木元陸軍中尉は二年間の訓練を終ってその名も岸井隆と変えて王(河石大佐)三津井雪らの“むらさき機関”に配属された。岸井の任務は重慶スパイの首領と目される京劇の人気スター林晃彩に接近すること。晃彩と友達になった岸井はテロ分子と誤られて憲兵隊の拷問を受けたが、これがため晃彩の警戒心をゆるめ、愛し合うようになった。ある日、晃彩をつけた岸井はスパイのアジトを発見、作戦計画書を奪うための高木参謀暗殺計画を耳にした。しかし晃彩の姿を見た岸井は電話を手にしながらためらった。そのため高木参謀は刺され、軍の計画は変更をよぎなくされた。そこで王は雪に岸井の処置を命じたが、ひそかに岸井を愛する雪は今一度のチャンスを岸井に与えた。ふたたびアジトにしのび込んだ岸井は多田大将暗殺の計画をキャッチするが晃彩からもらったライターを落し、そのため裏をかかれて憲兵が着いた時にはスパイは逃げてかえって仕かけられた時限爆弾のため大損害を受けた。重ね重ねの失態に立腹じた王は雪に岸井抹殺を命ずるが、雪は岸井に逃亡をすすめる。しかし岸井は晃彩らに多田大将通過時間の情報を流して集結した一味を襲って全滅させ、自もら混戦のうちに晃彩と固く手をにぎって死んでいった。