初恋三人息子
劇場公開日:1955年7月31日
解説
「猿飛佐助」の井上梅次の脚本を「芸者小夏 ひとり寝る夜の小夏」の青柳信雄が監督し、「33号車応答なし」の山田一夫が撮影にあたる。「むっつり右門捕物帖 鬼面屋敷」の柳家金語楼、「坊っちゃん記者」の伊豆肇、「森繁のやりくり社員」の高島忠夫、「芸者小夏 ひとり寝る夜の小夏」の藤木悠と北川町子、「「春情鳩の街」より 渡り鳥いつ帰る」の久慈あさみ、「おえんさん」の司葉子「ゴジラの逆襲」の木匠マユリなどが出演する。
1955年製作/88分/日本
原題または英題:Three Brides for Three Sons
配給:東宝
劇場公開日:1955年7月31日
ストーリー
湯島天神近くの老舗酒屋「山万」の主人万太郎は早く妻に死なれ、三人の息子を男手一つで育てて来た。一郎は電気技師で無口な不愛想者、二郎は保険外交員でジャズ狂、三郎はまだ大学生で大政治家を夢みる議論好きだ。若い女中のお菊が、この男世帯をきり廻していた。彼女は秘かに二郎を想っているが、素振りにも出せない。夏祭りが近づいた頃、飲み屋助六の女将町子は、万太郎に最近近くに越して来た踊りの師匠節子との再婚を勧めた。一郎は公園を散歩中、酔漢に困らされていた娘すみ江を助けた事から、彼女に夢中になったが、一言も口には言い出せない。二郎と三郎もこの事を知らないで、美しいすみ江に心を奪われるが、兄が彼女を恋していながら言い出せないでいるのを見て、弟たちは兄を応援することになり、ついに節子からすみ江が一郎を愛していることを聞き出した。万太郎は節子が芸に生きるため結婚の意志がないと聞いてがっかりする。世話好きのきよ子叔母さんがお菊の縁談を持って来た。良縁なのに、なぜかお菊は元気を失った。それを見た二郎は、初めてお菊が自分を愛しているのを知り二人は結婚して父の商売をつぐ事になった。三郎は以前から彼を好きだった喫茶店の看板娘テコちゃんと仲よくなり、三人の息子がそれぞれ恋人と祭に出かけたあと万太郎は幸せな気持で祝盃をあげるのだった。