水戸黄門漫遊記 地獄極楽大騒ぎ
劇場公開日:1954年8月24日
解説
「続水戸黄門漫遊記 副将軍初上り」に次ぐ水戸黄門シリーズもので、前作と同じく尾形十三雄が脚本を書き、伊賀山正徳(母恋人形)が監督する。撮影・音楽も同様に夫々杉田正二、高橋半(浅間の火祭)の担当。主演者も同じ顔ぶれの月形竜之介(浅間の火祭)、加賀邦男(鳴門秘帳)、千原しのぶ(母恋人形)の外、助三郎の役は大友柳太朗に代って新人の明智三郎となる。その他「母恋人形」の松島トモ子、「二挺拳銃の龍」の月丘千秋など。
1954年製作/88分/日本
劇場公開日:1954年8月24日
ストーリー
黄門様一行はいよいよお伊勢参りの桑名路へ姿を現した。さて桑名への渡し船で、危く身投げしようとした辰之助という男を助けた黄門様は、その身上話によれば、彼の父である大阪の豪商淀屋辰五郎の死後、番頭が大名の家老と結托して財産を横領し、諸大名に用立てした金も返さない仕末である。これをきいた黄門様は、先ず、一万五千両を貸してある本多伊予守のところへ赴き、副将軍の威風にモノを言わせて散々にこらしめた。いい気持の一行、しかし一寸一服とある百姓家の米俵の上にすわって休んでいた黄門様は、勿体ないことをすると散々に叱られてしまう。ホウホウの態で逃げ出した黄門様は、とある安宿で、悪辣な宿の主人にこき使われる敬太郎、お妙の兄妹を救った。この兄妹は、蓮華教に帰依した母と姉のお雪とが鳥羽に連れ去られて淋しさの余り旅に出たのである。黄門様と共に極楽島の蓮華教団を訪れた兄妹は、教祖の御神体が姉のお雪であることを見破り、なつかしい邂逅をしたが、教団の大全坊のために捕われてしまった。黄門様一行は兄妹を探しているうちに、緋牡丹お蝶に会った。犬山城で行儀作法の見習をしている筈の彼女は、助さん恋しさにそこを飛び出して鳥羽に来たのだが、教団のインチキを暴くため大全坊と知り合ってそこのお局格となったのである。お蝶の力添えで、黄門様一行はお雪、敬太郎、お妙達を救い出し、大立廻りの末教団撲滅に成功したのであった。