人形佐七捕物帖 ふり袖屋敷
劇場公開日:1960年8月24日
解説
「人形佐七捕物帖 血染の肌着」に続く人形佐七捕物帖シリーズの一篇。脚色・結束信二、監督・山崎大助、撮影・脇武夫といずれも「人形佐七捕物帖 血染の肌着」と同じ顔ぶれ。
1960年製作/61分/日本
原題または英題:The Skyscraper Man
配給:東映
劇場公開日:1960年8月24日
ストーリー
本所のふり袖屋敷の古池に土左衛門が発見された。ふり袖屋敷とは、もとは旗本屋敷だったが、そこの娘が狂死してから人手も入らない荒屋敷である。土左衛門の二の腕にある島帰りのいれずみに、佐七は事件の背後関係の複雑さを感じた。十軒長屋に住む日野三平という浪人者が、ふり袖屋敷で娘の亡霊を見たと左七に語った。三平の案内で佐七はふり袖屋敷へ出かけた。ふり袖亡霊を目のあたりに見た。思案投首の佐七の許へ、チンピラやくざの市公が耳よりな話をもちこんできた。娘手踊り花の家一座の花形水仙が、市公の口から佐七の名前を聞いてシドロモドロになったというのだ。佐七は、水仙を訪ね、さらに十軒長屋の三平の許へ行った。ところが、三平は変りはてた姿になっていた。死体の腕には、島帰りのイレズミがあった。佐七は南町奉行与力神崎甚五郎を案内し、再び水仙の掛小屋へ戻った。水仙は失踪していた。悽愴たるさまのふり袖屋敷。佐七と辰は浪人者の刀をかいくぐり、後退する水仙に、迫る黒い影があった。「蓬庵紫月たあ酒落れた名だが、手前の名は十何年前江戸中を荒した盗賊、紫紐丹左衛門ッ」と佐七は叱咤した。丹左衛門の妖刀を佐七の法善流棒術がはばんだ--。